第7章 Windows 8の機能とソフトウェア - 後方互換性の維持に使えるか? 「クライアントHyper-V」 その2

それでは実例としてWindows XPのインストールを試してみる。初めてクライアントHyper-Vで仮想マシンを作成し、ゲストOSをインストールする際は、仮想マシンが使用する仮想的なネットワークと仮想NICを提供するための、仮想ネットワークスイッチを作成しなければならない。

各仮想化ソフトウェア使用経験者ならご存じのとおり、物理NICにデータをブリッジさせるための構造を仮想的に再現するものだ。今回は単純にゲストOSからインターネットへの接続を可能にするため「外部」を選択したが、会社のネットワークポリシーや外部接続が不要な場合は「内部」「プライベート」を選択するとよい(図535)。

図535 右ペインの「仮想スイッチマネージャー」から仮想ネットワークスイッチを作成する

仮想マシンの作成はウィザード形式で進むため、各仮想化ソフトウェア使用経験者であれば、特につまずく場面はないだろう。初めてHyper-Vを使用するユーザーが困るのは<この仮想マシンに動的メモリを使用します>だろうか。これは、Hyper-Vが複数の仮想マシンを並列動作させるため、NUMA(Non-Uniform Memory Access)ノードというメモリ管理方法を有効にするための項目である。

NUMAを有効にするとノードに割り当てられ