第2章 Windows 8のインストール - Windows 8の新規インストール その2

それではUSBメモリに展開したファイルを元に、新規インストール手順を紹介する。前述のとおり、セットアップ手順は従来のWindows OSやWindows 8各プレビュー版と大差ない。セットアッププログラムを起動し、使用する言語やキーボードレイアウトを選択してから、プロダクトキーの入力やライセンス条項の同意、インストールの種類と進む(図044~049)。

図044 メディアからコンピューターを起動すると、Windows 8のロゴと稼働中であることを示すアニメーションが描かれる

図045 Windowsセットアップが起動し、言語やキーボードレイアウトの選択をうながされる。日本語で使用する場合はそのまま<次へ>ボタンをクリック

図046 次にアクションの選択をうながされるが、新規インストールが目的なので、そのまま<今すぐインストール>をクリック

図047 これでWindows 8のインストールを行うための準備が行われる。マウスカーソルアニメーションがくるくると回るのを見ながら、次の画面が現れるまで待つしかない

図048 Windows 8のプロダクトキー入力をうながされる。25桁の英数字を間違えなく入力しよう。なお、Windows 7にあった入力のスキップ機能はなくなっている。自作PCユーザーには残念な変更だ

図049 Windows 8のライセンス条項が表示されるので、内容を確認し同意できるようであれば<同意します>をクリックしてチェックを入れてから、<次へ>ボタンをクリックする

インストール形式の選択は、新規インストールのため「カスタム」を選ぶ。従来のWindows OSでは「アップグレード」を選択しても自動的に処理され、インストールを続行できたが、Windows 8ではアップグレード対象となるWindows OSが存在しない旨を示すメッセージが表示される。「カスタム」ではドライブのパーティション分割など操作が可能だが、冗長になってしまうので、詳しい手順は後述することにした。後はインストール先となるドライブを選択すれば、自動的に必要なファイルの展開が始まり、その後コンピューターの再起動を求められる(図050~055)。

図050 次にインストール方法の選択を求められるが、今回は新規インストールのため「カスタム」をクリックする

図051 「アップグレード」をクリックすると、ベースとなるWindows OSが存在しないことを意味するメッセージが表示される。誤ってこちらを選択した場合は<閉じる>ボタンではなく、<←>ボタンをクリックして図050の画面に戻ろう

図052 Windows 8をインストールするドライブを選択して<次へ>ボタンをクリックする

図053 「ドライブオプション」をクリックすると、ドライブに対するパーティション操作などが可能だ。パーティション操作は冗長になるため、詳しい手順は後述する

図054 これでWindows 8の稼働に必要なファイルの展開および、事前に入手した更新ファイルの展開が行われる。この間はユーザーが行う操作はない

図055 一時的な処理を有効にするため、コンピューターの再起動が必要になる。自動的に再起動が実行されるので、そのまま待つか、<今すぐ再起動>ボタンをクリック

コンピューター再起動後はデバイスの準備を終えてから再び起動し、その後Windows 8の個人設定が始まる。なお、無線LANデバイスが備わっているコンピューターに新規インストールした場合、最初にアクセスポイントの選択をうながされる。画面の指示に従ってパスワードの入力を行おう(図056~060)。

図056 コンピューターが再起動すると、ハードウェアデバイスの認識や必要なファイルの展開が行われるので、お待ちいただきたい。ここでもコンピューターが自動的に再起動する

図057 再びコンピューターが起動すると、個人設定を求められる

図058 最初は配色とコンピューター名の設定。配色は後からでも変更できるが、コンピューター名を変更するには再起動を伴う。テキストボックスに英数字で構成した名前を入力したたら<次へ>ボタンをクリック

図059 無線LAN機能を備えたコンピューターの場合、ここで無線LANアクセスポイントへの接続をうながされる。接続するSSID名をクリックして、<接続>ボタンをクリック。<後でワイヤレスネットワークに接続する>を選択してもよい

図060 テキストボックスに無線LANアクセスポイントのパスワードを入力して<接続>ボタンをクリック。パスワードが正しければ、無線LAN接続が完了し、次の画面に進む。うまくいかない場合は<←>ボタンで前の画面に戻り、SSIDを選択し直そう

個人設定に関する設定は、<簡単設定を使う><自分で設定する>という二つのボタンが並んでいるとおり、自動設定と手動設定が選択可能。今回一連の設定項目を確認してみたが、一部の個人情報をMicrosoftサーバーに送信しても構わなければ前者の方が簡単だ。後者は一項目ずつ選択できるため、情報送信が気になる方は「Windowsとアプリの機能向上のために、情報をMicrosoftに送る」で、すべてオフになることを確認するとよい(図061~066)。

図061 次にコンピューターやWindows 8の動作設定をうながされる。内容が多岐にわたるため、面倒な場合は<簡単設定を使う>ボタンをクリックするとよい

図062 <自分で設定する>ボタンをクリックすると、個別設定を求められる。最初にネットワーク上の共有設定。通常は<はい、共有をオン~>ボタンをクリックする

図063 次にWindows UpdateやWindows SmartScreenに関する設定を行う。基本はすべて「オン」の状態を選んでほしい。設定後は<次へ>ボタンをクリックする

図064 ここではWindows 8や各アプリケーション使用時の状況データをMicrosoftに送信する設定を選択する。初期状態ですべてオフになっているが、これらをオンにすることでWindows 8が使いやすくなるかもしれない。設定後は<次へ>ボタンをクリック

図065 トラブル発生時に使用するWindowsエラー報告の有無やWindowsストアアプリでMicrosoftアカウントに関する設定をうながされる。通常はオンのままで問題ないが、情報送信を抑制したい方は「~オンラインで調べる」をオフにするとよい。設定後は<次へ>ボタンをクリック

図066 ここでMicrosoftアカウントによるサインインを求められるが、本文でも述べたように今回はローカルアカウントを使用する。<Microsoftアカウントを使わずにサインインする>をクリックしよう

Windows 8で使用するアカウントだが、Microsoftアカウントの使用を推奨している。しかし、筆者はローカルアカウントの使用をお勧めしたい。例えばMicrosoftアカウントに日本語名を使用していた場合、ユーザーフォルダーに漢字が使用されてしまうからだ。

筆者の場合「C:\Users\良和」となるため、コマンドラインでの操作が煩雑になってしまうのである。そのため、一度ローカルアカウントでWindows 8のインストールを行ってから、後ほどMicrosoftアカウントに変更する手段を終えるといいだろう(図067~069)。

図067 次にMicrosoftアカウントとローカルアカウントの説明が行われる。今回は後からMicrosoftアカウントに切り替えるので、<ローカルアカウント>ボタンをクリック

図068 Windows 7以前と同じく、ユーザー名およびパスワード、そしてパスワードのヒント入力を求められる。各テキストボックスに適切な情報を入力してから<完了>ボタンをクリック

図069 Windows 8の使い方を示すアニメーションが描かれるが、バックグラウンドではWindows 8のセットアップが実行されている

Microsoftアカウントの設定を終えると、Windows 8 Release Previewでは見かけなかったアニメーションが描かれる。Windowsストアアプリの展開など、バックグラウンド処理に時間がかかるため、新たに挿入されたのだろう。その後メッセージがしばらく表示されてから、Windows 8のスタート画面が現れる。これでWindows 8の新規インストールは完了だ(図070~073)。

図070 アニメーションを終えてもセットアップ処理は続き、Windowsストアアプリのインストールなどが行われている

図071 画面中央のメッセージが「最後の処理をしています」に変化すれば、あと少しで終了となる。一分以内に終了するので、コンピューターの前に移動しておくとよい

図072 一瞬だが「さあ始めましょう」というメッセージに切り替わる。日本語メッセージだと間が抜けてしまうのは従来のWindows OSと同じだ。これでWindows 8のインストールは完了となる

図073 Windows 8へ自動的にサインインし、新しいスタート画面が現れる。まずは各タイルをクリックして、Windowsストアアプリの迫力を楽しんでみるといいだろう