転職サイトを活用して求人を探したいと思っても「自分に合う求人を探せるサイトはどこなのか」「無料だとなんだか不安」など悩む人もいるのではないでしょうか。
たしかに転職サイトは数多くあり、それぞれの特徴が分かりづらいと思います。また、なぜ無料なのかわからないと不安に思うこともあるでしょう。
そこでこの記事では、無料のおすすめ転職サイト10選をタイプ別で詳しく紹介します。
掲載されている求人数だけでなく、得意とする分野や掲載情報の質などに違いがあるので、比較しながら自分に合うところを探せます。
後半では、転職サイトを無料で利用できる理由と転職サイトを利用する上で失敗しない方法も解説します。
これから転職活動を始める人や利用中の転職サイトを見直したい人は、ぜひ参考にしてください。
転職サイトとは
まずは、転職サイトならではの特徴を把握してから活用を検討しましょう。転職サイトのタイプと混同しがちな転職エージェントとの違いも解説します。
転職サイトには「総合型」と「特化型」がある
転職サイトは、求人サイトのなかでもパート・アルバイトではなく正社員をメインとした転職者向けの求人サイトのことです。
転職サイトのタイプは「総合型」と「特化型」に大きく分けられます。総合型は業界や業種、転職希望者のキャリアを限定せずに幅広い求人を掲載しているサイトです。大手の求人サイトがこのタイプで、幅広い選択肢のなかから仕事を探したい人に適しています。
特化型は業界や業種を限定しているサイトやハイクラス・インターナショナル専門のサイトです。自身のキャリアを活かし、年収やポジションをキープまたはアップさせることを重視する人に適しています。また、専門分野のなかで検索条件を絞り込みやすいため、検索効率が上がるというメリットもあります。
転職サイトと転職エージェントの違い
転職サイトで調べても転職エージェントが一覧に出てくることがあるでしょう。混同しやすい両社の違いを表にまとめました。
項目 | 転職サイト | 転職エージェント |
求人数 | 公開求人数は多い | 非公開求人数が多い |
求人との出会い方 | 自分で検索 | コンサルタント・アドバイザーが紹介 |
カウンセリング | なし | あり |
書類・面接サポート | なし | あり |
年収・条件交渉 | 自分でおこなう | コンサルタント・アドバイザーが代行 |
現職の退職手続き | 自分でおこなう | サポートサービスあり |
転職サイトは、企業が幅広い人に向けて公開している求人情報がメインです。一方、非公開求人は企業戦略に関わる高ポジションの募集や事業立ち上げメンバーの募集など、企業が他社に知られたくない求人が多い傾向にあります。ただし、転職サイトのなかには、会員登録すれば非公開求人にアクセスできるところもあります。
また、転職サイトは転職エージェントのようなサポート機能を持っていません。そのため、転職サイトは自ら率先して情報収集し、応募や面接、条件交渉などを進められる人に適した選択肢と言えるでしょう。
タイプ別|無料の転職サイトおすすめ10選
大手・スカウト型・地域密着型・専門職特化の4タイプに分けて、おすすめの転職サイト全10選を紹介します。
タイプ | 転職サイト | 公式サイト |
求人数(2022年4月時点) | 特徴 |
大手 |
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58,000件以上 |
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130,000件以上 |
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2,700件以上 |
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6,600件以上 |
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スカウト型 |
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非公開 |
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非公開 |
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地域密着型 |
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非公開 |
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200,000件以上 |
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専門職特化 |
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29,000件以上 |
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13,000件以上 |
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大手の無料転職サイト4選
大手転職サイトに共通する強みは、求人情報数の量と職種の幅広さです。ただし、保有している求人情報の内容は転職サイトごとに異なります。各サイトの特徴を詳しく見ていきましょう。
※掲載している求人数は2022年4月調べ
リクナビNEXT
※画像引用元:リナビNEXT公式HP
・求人案件数:58,000件以上
・対応エリア:全国、海外
・得意な業種:営業・事務・企画・WEB・クリエイティブ・コンサルタント・士業・金融・不動産・IT・素材・科学・建築・技能工・医療・教育など
リクルートが運営する転職サイトで、2022年4月時点の公開求人数は58,000件超えです。毎週水曜日と金曜日に新着求人が更新されるので、新鮮な情報を得られるでしょう。一方、多彩な絞り込み条件が用意されているので、自分の希望に合わせて細かく求人を探すことができます。
AIを駆使したレコメンド機能があるのも特徴です。転職希望者の好みを分析し、膨大なデータベースのなかから的確な求人情報を抽出します。また、気になる求人や自身の情報を登録すると、企業からのアプローチやオファーを直接受けられる機能もあるため、求人情報へ効率的にアクセス可能です。
プッシュ通知機能があるアプリを利用すれば、新着情報・レコメンド・アプローチ・オファーなどの情報を見逃す心配がありません。企業とのメッセージ管理もアプリ内でできるため、忙しいなかでも隙間時間で転職活動を進められます。
リクナビNEXTはこんな人におすすめ!
- さまざまな条件でヒットする求人を探したい人
- レコメンドやオファー昨日で求人検索の手間を減らしたい人
- 隙間時間を有効活用して転職活動したい人
doda(デューダ)
※画像引用元:doda公式HP
・求人案件数:130,000件以上
・対応エリア:全国、海外
・得意な業種:IT・WEB・クリエイティブ・機械設計・研究職・施工管理・MR・医療機器・営業・金融・経理・人事・企画・公務員など
dodaは業界最大級の求人数を掲載しており、2022年4月時点の公開求人数は13万件を超えています。毎週月曜日と木曜日に更新される新着情報求人数も10,000件を超えており、圧倒的な求人数です。
面接確約オファーを受けられる、無料のスカウトサービスがあるのも特徴です。必ずオファーが来るとは限りませんが、登録しておくとスカウトの可能性もあります。職歴に記載した企業やブロック設定した企業には情報が公開されないので、現職を続けながら転職活動したい人におすすめです。
また、自己分析を進めるのに役立つツールが豊富にそろっているのもdodaならではのポイントと言えます。年収査定・合格診断・レジュメビルダー・自己PR発掘診断などのツールがあります。このほかにもさまざまなツールがあるので、活用してみましょう。
dodaはこんな人におすすめ!
- 掲載求人数を重視する人
- 面接までスムーズに進みたい人
- 自己分析に力を入れたい人
type
※画像引用元:type公式HP
・求人案件数:2,700件以上
・対応エリア:全国、海外
・得意な業種:IT・営業・事務・管理・クリエイティブ・化学・バイオ・プロマネ・電子・メカトロ技術・販売員・企画・土木設計・建築・コンサルなど
IT・通信・WEBエンジニアをはじめ、デジタル・機械系の求人に強い転職サイトです。WEBエンジニア特化型検索サイトも併設しており、言語やOSで絞り込めるため自身のスキルに合う求人に出会いやすいでしょう。
求人数自体はそのほかの大手転職サイトよりは少なめですが、大企業の求人が豊富です。なお、デジタル・機械系以外でも、営業・企画・コンサルなど幅広い求人を取り扱っています。
また、業種ごとの特集や転職イベント、AIによる仕事探しサービスもあり、希望する転職先へ効率的にアクセスできるのも特徴です。
typeはこんな人におすすめ!
- デジタル・機械系の求人を探している人
- 言語やOSなど具体的なスキルで求人を絞り込みたい人
- 大手企業へ転職したい人
エン転職
※画像引用元:エン転職公式HP
・求人案件数:6,600件以上
・対応エリア:全国、海外
・得意な業種:営業・企画・事務・販売・医療・福祉・コンサルタント・クリエイティブ・エンジニア・電気・建築・公務員など
エン転職は担当者が各企業に取材し、求人票以上の情報を詳細に提供しているのが特徴です。具体的には、やりがい・厳しさ、向き・不向き、口コミ情報などが挙げられます。これにより、独自性の高い求人特集の掲載を実現しています。
スカウトサービスやおすすめ求人をメールで受け取れるサービスも無料で利用できるため、自分に合う求人があれば転職したいという人にもおすすめです。
また、転職活動をサポートするコンテンツを多数展開しています。たとえば、応募先企業の面接内容を掲載した「面接対策レポート」や転職体験記、転職Q&Aなどです。これらを活用すれば転職に向けた準備をスムーズに進められるでしょう。
エン転職はこんな人におすすめ!
- やりがいや職場環境を重視したい人
- 転職を急いではいないが、よい条件があれば転職したい人
- 転職活動の準備をしっかり進めたい人
スカウト型の無料転職サイト2選
次に紹介するのは、スカウト型の無料転職サイトです。スカウト型は公式サイト上で求人情報を掲載しておらず、登録者の情報とマッチした企業からオファーを受け取る方式の転職サイトを指します。
キャリトレ
※画像引用元:キャリトレ公式HP
即戦力の人材に特化した会員制転職サイト「ビズリーチ」の運営企業が展開する、20代専用の転職サイトです。大企業や優良ベンチャーの求人が中心で、20代の挑戦や可能性の発見を支援することを重視しています。
利用方法は、専用アプリで気になる企業に「興味がある」をタップするだけと手軽です。その情報をもとに志向性の合う求人のレコメンドや、企業からのスカウトが届きます。アプリ上で企業とやりとりできるため、移動中や現職の休憩時間などの隙間時間でも転職活動を進められるでしょう。
キャリトレはこんな人におすすめ!
- 挑戦を重視する20代の人
- PCよりもスマホの利用が多い人
- 隙間時間で転職活動を進めたい人
リクルートダイレクトスカウト
※画像引用元:リクルートダイレクトスカウト公式HP
年収800万~2,000万円の求人を多数保有する、ハイクラス向けのスカウト型転職サイトです。CFOや経営企画をはじめとしたハイポジションの非公開求人も多く、即戦力となる人材の求人に特化しています。なお、ブランクがあっても前職のキャリアを評価され、再びキャリアアップにつながった事例もあるため、直近の経歴以外も活かせます。
また、正社員だけでなく業務委託として複数社の顧問に就任するための、顧問求人スカウトもあります。シニア層はもちろん、若手・中堅でもキャリアが合致すれば対象です。
なお、企業による直接のスカウトのほか、ヘッドハンターからのスカウトもあります。思いもよらぬ企業の求人に出会える可能性があるため、ハイクラスの転職を狙う人は登録してみるとよいでしょう。
リクルートダイレクトスカウトはこんな人におすすめ!
- 年収800万円以上で転職したい人
- 自身の知識やキャリアに自信がある人
- リタイア後を見越して外部顧問に就任したい人
地域密着型の無料転職サイト2選
現住所の近くや、Uターン、Iターンの転職を希望する人におすすめな、地域密着型の転職サイトを2つ紹介します。
はたらいく
※画像引用元:はたらいく公式HP
リクナビNEXT・リクルートダイレクトスカウトなどを運営する、株式会社リクルートの転職サイトの1つです。エリアによって求人数にバラつきはありますが、各都道府県で求人情報が掲載されています。情報は週2回更新されるので、継続的にチェックしてみましょう。
職人や専門職、店長候補の求人が多く掲載されているのも特徴です。具体的には、ホテルの料理人・飲食チェーンの店長・バーテンダー・美容師・配管技術職人・自動車教習指導員などが挙げられます。未経験歓迎の研修充実案件も多いため、現職とは異なる分野に挑戦したい人にもおすすめです。
また、気になる企業に「らいく」を送れるサービスがあるのも特徴です。「らいく」を送ると匿名の履歴書・職務経歴書を企業が閲覧できるようになります。企業が好感・共感したときは「らいく」や「らいくメッセージ」が送られてくるため、求人に応募する際のマッチ度を検討するのに役立つでしょう。
はたらいくはこんな人におすすめ!
- 地元で長く勤められる転職先を探している人
- 未経験の分野に挑戦したい人
- 求人に応募する前に企業とのマッチ度を検討したい人
じょぶる
※画像引用元:じょぶる公式HP
運営会社の本社が山口県にあります。中国地方5県は網羅しており、そのほかの都道府県の対象エリアは限られていますが、続々と拡大中です。
農業や地元の特産品に関わる仕事、保育や医療に携わる仕事など、地元密着型だからこそ出会える求人が多数あります。未経験者歓迎や短期間の契約社員募集などもあるため、地元に戻って生活基盤をつくるために転職したい人におすすめです。
なお、じょぶるは転職エージェント機能も備えています。気になる求人をみつけても、引っ越し前で遠方に行く時間がとれないというときは、エージェント機能を活用してコーディネーターに相談してみましょう。面接のスケジュール調整や条件交渉を任せられるため、時間を有効活用できます。
じょぶるはこんな人におすすめ!
- 中国地方で転職したい人
- 未経験への挑戦・新天地での生活基盤構築のために転職したい人
- まずは転職サイトで職探しをしたいが、地元に帰る時間をとりづらい人
専門職特化の無料転職サイト2選
最後は、IT・WEB業界特化の転職サイトと保育士・幼稚園教諭特化の転職サイトです。未経験歓迎の求人もあるため、この業界に挑戦したい人もチェックしてみましょう。
Green
※画像引用元:Green公式HP
IT・WEB業界の転職に特化したサイトで、29,000件を超える求人情報を掲載しています。ゲーム開発・メディアの企画制作・アプリケーションの保守運営といった求人はもちろん、業界に携わる人事や総務などの求人も多数掲載中です。
求人検索ができる転職サイトではありますが、スカウトサービスも展開しています。ヘッドハンターではなく企業の人事担当者が直接スカウトするため、やりとりをスムーズに進めやすいのが特徴です。Greenを活用して転職した人の60%以上が、スカウトをきっかけに企業を選択しています。
また、面接の前に企業の担当者と面談できる「カジュアル面談」という機能があるのもポイントです。応募前に企業の雰囲気をつかめるでしょう。
Greenはこんな人におすすめ!
- IT・WEB業界で求人を探している人
- 企業からの直接スカウトを期待したい人
- 気になる企業の担当者とカジュアルに話してみたい人
保育士人材バンク
※画像引用元:保育士人材バンク公式HP
厚生労働省委託事業の「医療・介護・保育分野における適正な有料職業紹介事業者の認定制度」で、第一回適正事業者として認定された転職サイトです。この制度は、人材確保とマッチングの質向上を目的とした制度で、一定の基準を満たした事業者のみが認められます。
保育士・幼稚園教諭などの業界に限定していながら、求人数は13,000件を超えています。園だけでなく放課後デイサービスや病院内など、職場の選択肢が豊富です。無資格・未経験歓迎、ブランクOKの求人もあります。
また、保育理念・保育方針・法人の特色・職員給食の有無・1年間の行事など、詳細な求人情報が提供されているのも特徴です。すべての施設でこのような情報を公開しているわけではありませんが、職場環境を詳しく知りたい人は登録しておくとよいでしょう。
保育士人材バンクはこんな人におすすめ!
- 保育園・幼稚園で働きたい人
- 未経験ながら挑戦したい人、ブランクがある人
- 職場環境や雰囲気を知りたい人
なぜ転職サイトは「無料」で運営ができるのか
転職サイトが利用者から料金を受け取らない理由は、掲載企業が料金を支払っているからです。
報酬制度は大きく分けて「広告掲載型」と「成果報酬型」の2種類があります。
広告掲載型 |
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成果報酬型 |
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転職サイトは「広告掲載型」が多く、「成果報酬型」は転職エージェントに多い方法です。いずれにしても企業が料金を支払うため、転職希望者が支払いを求められることはありません。
なお、自分が利用したいサイトがどちらなのか気になる場合は、採用者向けのページで確認してみましょう。
無料の転職サイトで失敗しないポイント
転職サイトを利用する場合、自分で求人を探し、企業に自らアピールする必要があります。そのため次のようなポイントを押さえておくことが大切です。
- 自己分析を進めて転職の軸を決める
- 企業研究に力を入れる
- 自身の強み・アピールポイントを把握する
それぞれを詳しく解説します。
自己分析を進めて転職の軸を決める
転職サイトを利用して転職活動を進める場合、基本的には求人検索から応募、面接、条件交渉まで自分だけでおこなう必要があります。自分の意思を採用担当者へ明確に伝え、やりとりをスムーズに進めるためには自己分析が必須です。具体的には次のようなポイントを意識しましょう。
- 転職したい理由
- 重視したいポイント(年収・待遇・職場環境・人間関係・交通の利便性・勤務時間など)
- 自分が持っているスキル
- これまでのキャリア
- 将来設計(ワークライフバランス、今後のキャリアなど)
これらを掘り下げないまま書類選考や面接に進んでしまうと、面接で十分にアピールできなかったり、本来の目的とはズレた方向で転職先を決めてしまったりします。自己分析をしっかりおこなって、転職の軸となる目的を決めましょう。
企業研究に力を入れる
転職の軸が決まったら求人を探します。その際、気になる企業があってもすぐに応募するのではなく、まずは企業研究を十分におこないましょう。これは、書類選考や面接で本気度をアピールすることに役立つほか、入社後に感じるギャップを減らすことにも役立つからです。具体的には次の通りです。
- 企業が求める人物像・スキル
- 経営理念
- 企業の文化・風土
- メディア掲載歴(インタビュー記事、商品発表など)
- 社員の口コミ(現職・退職者による口コミなど)
これらの情報を把握し、あらためて自分に合う企業かどうかを判断することをおすすめします。応募したいと思う企業があれば、選考の際にアピールできるよう重要事項は暗記しておくとよいでしょう。
自身の強み・アピールポイントを把握する
企業研究が終わったら、その企業に適した自分の強みやアピールポイントを分析します。たとえば、企業が求める人材がマネジメント力のある人だったにも関わらず、技術面のアピールをしてしまうとマッチしません。
書類選考・面接の時間は限られているため、企業が求める人材と自身のキャリア・スキルが合致していることが伝わる情報を厳選しましょう。そのうえで、しっかりと相手に伝わる言葉選びや書き方・話し方の練習をすることが大切です。
まとめ
無料のおすすめ転職サイト10選をタイプ別で紹介しました。求人数の多い大手サイトだけではなく、忙しいなかでも転職活動を進めやすいスカウト型、Uターン・Iターン転職に役立つ地域密着型、専門分野に特化したサイトなどさまざまなタイプがあります。
1つの転職サイトでは出会えなかった求人が、別の転職サイトでは見つかることもあるため、気になるサイトをいくつか利用するのもよいでしょう。会員登録後に利用できるツールやコンテンツが役立つことも多々あります。自己分析や企業研究も平行しておこないながら、転職を成功へ導きましょう。