転職エージェントに断られる理由とは？門前払いされたときの対処法

「転職エージェントに登録をしたけれど、紹介できる求人がない」と断られてしまい、「これからどのように転職活動をしたらいいのだろう」「そもそも転職できるのだろうか」などと、疑問や不安を持っていませんか。

編集部

そこで本記事では、転職エージェントに断られる理由を分析し、門前払いされたときの対処法などを徹底解説します！

転職エージェントに断られるとは

そもそも「転職エージェントに断られる」とはどのようなことを指すのでしょうか。ここでは、転職エージェントがどのようなときに断るのか、断らなかった場合にどのような影響があるのかを見ていきます。

転職エージェントが断るのは紹介できる求人がないとき

転職エージェントが断る理由。それは「紹介できる求人がない」ためです。

転職エージェントは、職業安定法（職安法）という法律で、有料職業紹介事業者と位置付けられています。この有料職業紹介事業者は、「求職の申込みは全て受理しなければならない」（職安法第5条の7第1項）と決められており、登録を断られることは原則としてありません。

しかし、求人紹介については、法律上の決まりごとは特にないため、「紹介できる求人がありません」と断られてしまうことがあるのです。

編集部

転職エージェントは、まず転職希望者のキャリアや希望条件などを確認し、自社で保有している求人から紹介できるかをチェックします。

引用：職業安定法「有料職業紹介事業」

紹介できる求人がないとは

転職エージェントが紹介できる求人がない状況とは、具体的には次のようなことを指します。

• 希望の業界・職種の求人を保有していない
• 希望の年齢層の求人を保有していない
• 希望のエリアの求人を保有していない
• 中途採用市場の閑散期で、紹介できる求人がない
• 中途採用市場の繁忙期で、転職希望者や求人企業の需要が多く、対応が追い付かない など

編集部

中途採用市場では、4月入社に向けた1～3月、新卒採用の準備がひと段落する9～11月が繁忙期で、閑散期は7～8月といわれています。

求人紹介を断らない場合のデメリット

もし、紹介できる求人がないにも関わらず、転職エージェントが求人紹介を断らなかったら、どのようなことが起こるのでしょうか。

転職希望者、転職エージェント、求人企業のそれぞれの立場から考えられるデメリットを表にまとめてみました。

編集部

マッチする求人がないにも関わらず、無理に紹介・応募をすると、転職エージェントだけでなく、転職希望者や求人企業にも悪影響を及ぼします。

転職エージェントに断られやすい人の特徴

転職エージェントに「紹介できる求人がありません」と断られる人には、ある傾向が見られます。ここでは、その特徴を4つ紹介します。

• 転職エージェントの守備範囲と合っていない
• 経験・スキル不足
• 年齢が高い
• 年収などの希望条件が高い

転職エージェントの守備範囲と合っていない

転職エージェントの守備範囲（業界、職種、年齢層、対応エリアなど）と、転職希望者の希望や属性がマッチしていないと、「持ち合わせの求人がない」と断られる可能性があります。

編集部

例えば、IT/Web系に特化した転職エージェントに、医療系への転職を希望する人が登録するケースが該当します。

経験・スキル不足

「企業が求める経験・スキルのレベルに達していない」「勤続期間が短い」「転職回数が多い」「ブランクが長い」などと判断されてしまった可能性もあります。

「採用しても与えられる仕事をこなせないのではないか」「職場に定着しにくいのではないか」などと懸念を持たれると、企業側も内定・採用を躊躇してしまうのです。

編集部

とはいえ、履歴書や職務経歴書の内容を「盛る」ことは絶対にやめましょう。虚偽記載が発覚して、内定・採用が取り消しになります。

年齢が高い

現在は、高年齢者雇用安定法により「70歳までの就業機会の確保」がうたわれています。

しかし、企業の採用計画に合っていなければ、「採用コストが大きい」「ポテンシャルが期待できない」「長期的なキャリア形成が難しい」とみなされて、内定獲得が難しい実情があります。

編集部

各年齢層向けの転職エージェントもあります。自分の年代にあったエージェントを選ぶことが大切です。

※引用：厚生労働省「高年齢者雇用安定法の改正～70歳までの就業機会確保～」

年収などの希望条件が高い

「経験やスキルと見合わない年収、ポジション、待遇を希望している」「その業界や地域の相場より高い年収を希望している」などと判断された可能性もあります。

転職後の目標・希望条件を高く掲げることはすばらしいことです。しかし、身の丈に合った目標・希望条件にしなければ、応募をしたとしても内定獲得は難しいでしょう。

編集部

転職活動では、自分のことを客観的に把握するとともに、希望する業界・職種のことを研究することが大切です。

転職エージェントに断られたときの対処法

転職エージェントに断られたからといって、転職をあきらめる必要はありません。冷静に理由を分析し、改善策を考えましょう。ここでは、断られたときの対処法を4つ紹介します。

• 希望条件を見直す
• 時期を変えて利用する
• 他の転職エージェントを利用する
• 転職エージェント以外の方法を利用する

希望条件を見直す

「希望する年収やポジションの求人はありません」という理由で断られた場合は、希望条件を再検討してみましょう。

冷静に自己分析をして、これまで提示していた希望条件（年収、ポジション、待遇など）が自分の市場価値に見合うものであるかをチェックします。

希望条件は妥協できない条件と妥協できる条件に仕分けし、それぞれに優先順位をつけてください。

編集部

「希望年収を少し下げてもらったことで、紹介できる求人が見つかり、断らずにサポートできた」というキャリアアドバイザーの声もあります。

時期を変えて登録をする

希望条件に大きな問題がないにも関わらず断られた場合は、繁忙期で担当者が手一杯であったり、閑散期で求人そのものが少ない時期であったのかもしれません。

そのような場合は、時期を変えて登録すると、求人を紹介してもらえる可能性があります。

編集部

閑散期の7～8月は、企業から求人そのものが少ないため、転職先の選択の幅が狭くなります。

他の転職エージェントを利用する

断られた転職エージェントの強み（業界、職種、年齢層、対応エリアなど）を確認してみましょう。

そして、その強みが自分の希望や属性がマッチしていないようであれば、他の転職エージェントに乗り換えることをおすすめします。

編集部

転職エージェントから求人を紹介してもらっても、自分に合った求人でなければ応募ができないため、転職活動が長引いてしまいます。

転職エージェント以外の方法を利用する

転職エージェント以外にも、例えば、無料で利用できるものであれば、民間が運営する転職サイトや、国が運営するハローワークがあります。

幅広く求人情報を集めるためにも、これらのサービスを利用するとよいでしょう。自分と合った転職エージェントと併用するのもおすすめです。

編集部

転職サイトは、多くの求人のなかから、自分のペースで、自由に、何社でも応募できます。ハローワークは、地方の求人に強く、公的サービスの情報も得られる点がメリットです。

自分に合った転職エージェントの選び方を紹介

ある転職エージェントに「紹介できる求人がない」と断られた場合は、転職エージェントの乗り換えも検討しましょう。ここでは、自分に合った転職エージェントの選び方を紹介します。

• 希望・属性（業種・職種・エリア・年齢層）で選ぶ
• 現在の年収で選ぶ
• 複数の転職エージェントを併用する

希望・属性で選ぶ

転職したい業種・職種・エリアが決まっている人は、そのジャンルの転職を得意とする転職エージェントを選びましょう。

編集部

さらに、例えば、営業職からITエンジニア職に転身したい場合のように、異業種の転職にチャレンジするときは、未経験者のサポートを手厚くしてくれる転職エージェントを選ぶことが大切です。

また、年齢層によって、企業が転職者に求めるところが異なるため、自分の年代の転職に強い転職エージェントを選ぶ必要があります。

現在の年収に合わせて選ぶ

現在の年収に合わせて利用する転職エージェントを選ぶと、応募できる求人が見つかる可能性が高まります。

編集部

現在の年収は、その人のスキルや実力に対するこれまでの評価をチェックできるポイントのひとつで、採用企業側も重視しています。

現在の年収	転職サービス	紹介記事
～500万円	リクルートエージェント	紹介記事
～500万円	dodaエージェントサービス	紹介記事
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800万円～	ビズリーチ	紹介記事
800万円～	LHH転職エージェント	紹介記事

複数の転職エージェントを併用する

ジャンルで選んだ転職エージェント、現在の年収で選んだ転職エージェント、さらに総合型と呼ばれる、ジャンルを問わず網羅的に求人を扱う転職エージェントと、異なるタイプのエージェントを2～3つ併用するとよいでしょう。

より幅広い求人情報を集められ、また、相性の良いキャリアアドバイザーに出会える可能性が高まります。

編集部

キャリアアドバイザーは、転職活動のキーパーソンです。優秀で相性の良い人に出会えると、良い転職ができる可能性が高まります。

断られたときにおすすめの転職エージェント5選

ここでは、経歴に自信がない人におすすめの転職エージェントのうち、5社の詳しい情報を紹介します。

• リクルートエージェント（総合型）
• dodaエージェントサービス（総合型）
• パソナキャリア（総合型・女性向け）
• ミドルの転職（ミドル・シニア向け）
• ハタラクティブ（20代向け）

リクルートエージェント｜総合型

※画像出典：リクルートエージェント公式サイト

リクルートエージェントは、圧倒的な求人数を誇る業界最大級の転職エージェントです。

幅広い職種・業界から求人情報が集まり、非公開求人だけで23万件以上取り扱っています。

サイトの使いやすさに力を入れており、応募した案件の管理機能や、案内に従うだけで職務履歴書が作成できるエディターなどがあります。また、求人情報を多く受け取りたい人におすすめできるサービスです。

編集部

リクルートエージェントは、幅広く求人を探せる点が特徴です。

リクルートエージェント
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dodaエージェントサービス｜総合型

※画像出典：dodaエージェントサービス公式サイト

dodaエージェントサービスは、キャリアアドバイザーと採用プロジェクト担当を分けて転職をサポートするのが特徴です。

キャリアアドバイザーは業種別に担当がおり、転職希望者の専門性を理解したうえで企業に推薦してもらえます。

そのため求人が豊富に集まり、公開求人だけでも約13万件あります。希望に合う求人をじっくり厳選したい人にとっては、有力な転職サービスです。

編集部

dodaエージェントは、優良企業の案件を多く保有している点が特徴です。

dodaエージェントサービス
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パソナキャリア｜総合型・女性向け

※画像出典：パソナキャリア公式サイト

パソナキャリアは、これまでに46万人の転職活動のサポートをおこなっている転職エージェントです。

非公開求人の取り扱いが多く、全国に拠点があるため、どのエリアに住んでいても直接アドバイザーとのコミュニケーションが可能です。

編集部

パソナキャリアは、女性の転職にも強い点が特徴です。

パソナキャリア
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enミドルの転職｜ミドル・シニア向け

※画像出典：enミドルの転職公式サイト

enミドルの転職は、30代後半から50代前半までの、ミドル・シニア世代の転職に特化した転職エージェントです。

経験を積んだ人のキャリアアップをテーマにしており、管理職・営業・専門職などのハイクラスな転職をサポートしており、スカウト機能も付いています。

編集部

ミドルの転職の利用者の平均年齢は45歳です。

enミドルの転職
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ハタラクティブ｜20代向け

※画像出典：ハタラクティブ公式サイト

ハタラクティブは、フリーター、既卒、第二新卒など若年層の転職を得意とする転職エージェントです。

利用している人の半数以上は、高卒・専門学校卒となっており、学歴にあまり自信がない人にもおすすめできるサービスです。

編集部

ハタラクティブの利用者は9割以上が20代です。

ハタラクティブ
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転職エージェントとの付き合い方についてよくある質問

最後に、転職エージェントとの付き合い方についてよくある疑問にお答えします。

• 転職エージェントには本音で話していい？
• 転職エージェントとの面談でやってはいけないことは？
• 転職エージェントの担当者に怒られた

転職エージェントには本音で話していい？

担当のキャリアアドバイザーとは、正直な気持ちで、率直に話をしたほうがよいです。

本音で話をしないと、キャリアアドバイザーが的確なサポートができなかったり、自分にほんとうにマッチした求人を見きわめられません。

そうなると、自分にマッチした求人企業に出会えなくなってしまいます。

編集部

担当のキャリアアドバイザーと相性が良くなく、本音で話ができない場合は、交替を申し出ることもできます。

転職エージェントとの面談でやってはいけないことは？

社会人として非常識な態度をとることはやめましょう。

例えば、経歴を偽る、面談に遅刻する、ネガティブなことばかり話す、横柄な態度をとる、不当な要求をする、「とりあえず登録しただけ」という態度をとることです。このような態度をとると、キャリアアドバイザーとの信頼関係が築けません。

編集部

社会人として非常識な人は、転職エージェントとして求人企業に推薦できません。

転職エージェントの担当者に怒られた

「担当者に怒られた」「担当者が怖い」「不当なことを言われた」「きちんと仕事をしてくれない」などがあったら、担当者の交替を申し出ましょう。直接担当者に言いにくい場合は、転職エージェントの公式サイトのお問い合わせフォームなどを利用するのがおすすめです。

あまりにひどい態度をとられた場合は、その転職エージェントから退会することも選択肢のひとつです。途中退会しても費用は一切かかりません。

編集部

転職エージェントは複数登録し、相性の良いキャリアアドバイザーに出会う確率を高めましょう。

まとめ