第1章 Windows 10は新たな時代を築けるか - Windows 10のエディション構成とアップグレードパス
次はWindows 10のエディション構成(SKU)に注目してみよう。本章冒頭から繰り返しているように"One Windows"というキーワードは、コンシューマーからエンタープライズ、モバイルまで1つのOSであることを意味し、複数のエディション構成を否定するものではない。
上図はMicrosoftが2015年5月13日に発表した情報を元に作成した表だ。ご覧のとおりWindows 10の基本に位置するWindows 10 Homeは、これまでMicrosoftが発表したCortanaやMicrosoft Edge、Windows Helloなど基本的な機能を備えている。
Windows 10 ProはHomeエディションに加えて、BYOD(業務利用デバイスの選択)プログラムに対応し、詳しくは後述するWindows Update for Businessといった機能を搭載。さらに過去の例をひも解けば、Windowsドメインへの参加やHyper-Vを使用するには本エディションの選択が必要になるだろう。
そしてWindows 10 Mobileはスマートフォンやファブレットなどに代表されるモバイルデバイス向けエディションだ。Windows 10 Home/Proと同一のユニバーサルWindowsアプリや、タッチ操作に最適化したOfficeが使用できる。詳しくは次節で述べるが、2015年7月29日の時点で開発は終わっておらず、執筆時点でのリリース日は未定だ。
Windows 10 Enterpriseなどのエンタープライズ向けエディションは基本的に割愛するが、Windows 8.xと同じく機能の上では最上位エディションとなる。
ここで過去のWindowsエディション構成を振り返ってみたい。Windows 7はStarter/Home Basic/Home Premium/Professional/Enterprise/Ultimateの6種類(Nエディションなどは含めない)。Windows Vistaの構成を引き継ぐ形だが、その数の多さはユーザーの混乱を招く結果となった。
このことを反省したのかWindows 8.xは、無印/Pro/Enterpriseの3種類。ARMアーキテクチャ向けのWindows RTやwith Bingも登場したが、これらはエディションに加えなくても構わないだろう。
Windows 10 IoT Coreを含めても7種類のエディションを「多い」と感じる方も少なくない。だが、Microsoftはビジネスモデルを変革させ、コンシューマーではなくエンタープライズから収益を核としつつある。その結果Windows 10 Mobile Enterpriseのようなエディションを用意したのだろう。
さて、我々Windows 7もしくはWindows 8.1ユーザーは自動的にWindows 10へアップグレードすることになる(アップグレードを抑止するレジストリエントリも存在するようだ)。そこで気になるのがアップグレードパスだ。こちらもまとめたので下図をご覧頂きたい。
Microsoftは図に含まれないWindows 7(Service Pack未適用)やWindows 8/8.1(Update未適用)ユーザーは、新規インストールで対応してほしいと説明している。また、この他にもWindows Phone 8.1は、Windows 10 Mobileへそのままアップグレード可能になる予定だ。
個人的に気になるのはWindows 10 HomeからWindows 10 Proへのアップデートが可能か否かという点だが、こちらはさほど心配しなくていいだろう。下図はWindows 8.1のコントロールパネルに並んだ「Windows 8.1への機能の追加」を実行した状態だが、Windows 8.1 Homeから同Proへは有料でアップデートできる。





