第3章 Windows 10のUI/UX - 高精度タッチパッドのジェスチャー操作

高精度タッチパッドを備えるPCはWindows 10でさらに使いやすくなる。あまり広く知られていないが、Windows 8.1も高精度タッチパッドをサポートし、ジェスチャー操作に対応していた。筆者も当時の記事を書いた時は検証したはずだが、日常的に使う機会がないため、すっかりその存在を忘れていたのは事実である。

2014年10月27日からMicrosoftが開催したTech Ed 2014 Europeでは、Windows 10における高精度タッチパッドのジェスチャー機能を「Snap Assist」という名称で披露した。この時点では、高精度タッチパッド上で3本の指を上げればタスクビューが起動し、下げればデスクトップが現れるというデモンストレーションである。当時の筆者は「OS Xから拝借した機能」という印象を持っていたが、開発が進むことで見事に払拭してくれた。

Windows 8.1のタッチパッドジェスチャー

2014年10月の時点で披露したSnap Assist機能

まずは下図をご覧頂きたい。こちらはWinHEC 2015のスライドから抜粋したものだが、Windows 10の高精度タッチパッドによるジェスチャーを整理したものだ。この時点では4本指による操作も紹介しているが、その後のプレビュー版や完成したWindows 10で検証する限り、動作を確認できなかった。

高精度タッチパッドのジェスチャー操作の概要。使用する指の本数でアクションを切り替えられる

具体的なジェスチャーの内容と機能を並べたスライド。主に3本指でアプリケーションの切り替えなどを行う

ご覧のとおり3本指で上方向にスライドすればタスクビューが起動し、そのままタッチパッドでポインターを移動し、タップでクリックすればアプリケーションの選択が可能。3本指で下方向にスライドすれば、タスクビューを解放する。

アプリケーションの切り替えも直感的だ。3本指で左右にスライドすれば、そのままタスク切り替え機能を実行する。この際タッチパッドから指を離さなければ[Alt]+[Tab]キーを押した状態と同じくタスク切り替えウィンドウを表示した状態となり、そのまま上下左右に3本指を動かせば、任意のアプリケーションを選択できるという具合だ。

お使いのPCが高精度タッチパッドを備えているか否かは「設定」の「デバイス\マウスとタッチパッド」で確認可能だ。同デバイスが備わっている場合「お使いのPCには高精度タッチパッドが用意されています」というメッセージがカテゴリー直下に現れる。

高精度タッチパッドを備えたPCには図のようなメッセージが現れる

さらに下方向にスクロールさせると、ジェスチャー操作の有無や実行アクションを選択する項目が並んでいるため、ここでご自身の好みに応じて変更するとよい。読者にお薦めしたいのは「3本指のタップで実行する操作を選択する」だ。既定では「Cortanadで検索」を選択しているが、前述のとおり日本語環境はCortanadを使用できないため、「アクションセンター(の起動)」を選んでおくと便利だろう。

2本指/3本指のよるジェスチャー操作の設定項目も並んでいる

高精度タッチパッドのジェスチャーとは関係ないが、直感的な操作というジャンルとしてディスプレイのタッチ操作についても紹介する。下図は同じWinHEC 2015のスライドからの抜粋だが、Windows 8.1のそれと比較しながら説明しているため、実に分かりやすい。

Windows 10は左端からスワイプするとタスクビューが起動する

Windows 10は右端からスワイプするとアクションセンターが起動する

このようにWindows 10はUI面を改善し、直感的な操作をさらに充実させている。例えばWindows 7からWindows 10にアップグレードしたユーザーは「タッチ操作は必要ない」と考えるかもしれない。デスクトップPCをお使いなら確かにそうだろう。だが、Surface/Proシリーズなどの2-in-1 PCを使っていると、マウスを備えていても画面に手を伸ばして操作する場面が実際に増えたことに気付く。人は古い操作体系に固執しがちだが、単なる"食わず嫌い"かもしれないため、Windows 10における直感的な操作は一度実機で体験してほしい。