第4章 Windows 10のアプリケーション - 新たなユニバーサルWindowsアプリ~ニュース/マネー/スポーツ

Windows 8.1のWindowsストアアプリで不当な評価を下されているのが、「ニュース」を筆頭にした報道系アプリケーションだと筆者は考える。確かにデスクトップPCの場合、全画面表示で起動する様は邪魔以外の何物でもない。だが、その内容はMSN(Bing)ニュースから取得し、印象的な写真と共に今日の出来事をざっと見渡せるため、外出時のタブレットでは比較的愛用していたアプリケーションだった。また、"Windows 10"などキーワードを登録しておけばマッチする記事をピックアップするのも便利である。

確かにいずれも大手ニュースサイトに目を通せば事足りるし、特定ジャンルに興味があればGoogleニュースのニューストピック機能を使った方が簡単だろう。だからと言って「ニュース」などを不要なアプリケーションだと論ずるのは少々乱暴だ。Windows 10はユニバーサルWindowsアプリをウィンドウ表示にできるため、以前以上に便利になるのではないかと筆者は想見している。

さて、Windows 10の「ニュース」は前述したようにユニバーサルWindowsアプリのUIデザインを踏襲しながら、コンテンツの並び方が下方向へ並ぶ仕組みに変わった。機能的にはWindowsストアアプリのそれを踏襲し、主要報道機関から取得したニュース記事に加えて、好みのキーワードを用いたピックアップ機能も顕在だ。以前のWindowsストアアプリ版では写真も取得していただけに、今後の最適化が望まれる。

Windows 10の「ニュース」。写真を効果的に使って見栄えよくなっている

左上のニュース記事にマウスオーバーすると、内容の要約が現れる。残念ながら一部分のみ表示するにとどまり完全な要約文ではない

以前もあったキーワードによるニュースピックアップ機能は健在だ

画像を正しく取得しないため、表示結果は少々残念だ

新たな機能として面白いのがハンバーガーメニューに並ぶ「気になる」と「動画」だ。前者は直近のトレンドキーワードやカテゴリーを選んで、マイニュースに関連記事を登録するというもの。既存カテゴリーを選択した場合は見栄えのよい記事が現れるが、「気になるトピック」を選んでみると、前述のキーワード登録と同じく現れるのはテキストのみである。このあたりの"詰めの甘さ"がMicrosoftらしいと言うか統一性を感じさせない部分だ。

ハンバーガーメニューの「気になる」に並ぶさまざまなカテゴリー(ここでは「気になるトピック」を選択済み)

「澤穂希 涙」を選択してみたが、こちらも並ぶのはテキストのみ。写真がないとかなり味気ない

後者は文字どおり動画を備えた記事だけをピックアップする機能。記事を選択するとそのままアプリケーション内で動画再生機能を呼び出し、映像コンテンツを再生する。筆者はYouTubeなど動画コンテンツを頻繁に視聴しない古いタイプの人間だが、気になる記事を映像で確認したい場合は便利そうに感じた。

ハンバーガーメニューから「動画」を選択した状態。動画付き報道記事を視聴できる

動画はアプリケーション内に再生させる。コントローラー部分を見る限り「映画とテレビ」と同じパーツを利用しているようだ

「マネー」も基本的には同じだが、以前あった「シミュレーション」が「住宅ローン計算」のみとなり、「老後資金プランナー」などは削除されている。「スポーツ」もハンバーガーメニューに野球やサッカーといったスポーツのカテゴリーを並べているあたりは同じだ。

「マネー」は一部コンテンツが削除されている。気になるのは「ニュース」を含め、ハンバーガーメニューを固定する機能が用意されていない。今後改善されるのだろうか

「スポーツ」はメニューに各スポーツジャンルを並べるのは、従来版のアプリバーと同じだ

いずれのアプリケーションも今後の改善で十分便利になりそうだが、気になるのはバイナリイメージである。混乱を招かないように詳しく述べると、本稿は7月第2週に執筆しているため、以下の情報は最新版ではないことをお断りしておく。何気なくユニバーサルWindowsアプリのプロパティ情報を確認すると、64ビット版Windows 10で検証しているにも関わらず、32ビットとして稼働している。これは次節で紹介する「天気」も同じで、プレビュー版の時点ではOneDriveも同様だ。

64ビット版Windows 8.1で「ニュース」を確認した状態。イメージタイプは64ビットとなっている

64ビット版Windows 10 Insider Preview ビルド10162の「ニュース」。こちらのイメージタイプは32ビットだ

改めて述べるまでもなく、Windows 10本体とユニバーサルWindowsアプリの開発チームはそれぞれ異なる。そのためRTM直前の混乱かと思うが、64ビット版OSを選択するユーザーとしては、できる限り32ビットコードを排除したいと考える方も少なくない。肝心のユニバーサルWindowsアプリやOneDriveが32ビットでは締まらないのではないだろうか。この問題に関しては一部解決を確認した。7月下旬のアプリケーション更新でユニバーサルWindowsアプリは64ビット化したものの、OneDriveおよびSkypeのコンポーネントは32ビット版のままだった。いずれにせよMicrosoftには早期改善を期待したい。