第2章 Windows 10のインストール&アップグレード - DVDビデオやUSB-FDDが使えない? Windows 10で消える機能
Windows Update経由で無償アップグレード可能になるWindows 10は、Windows 7やWindows 8.1の既存環境を継承する形となるが、過去の例を鑑みるとトラブルが一切発生しないとは言い切れない。そのためMicrosoftは「Windows 10を入手する」アプリ(通称GWX)で、デバイスやアプリケーションの互換性チェックを行っている。
大半のPCでは問題なくWindows 10にアップグレードできると思われるが、一部のPCはGWXで互換性がないと言われてしまったことだろう。筆者が確認した限りでは実機による互換性問題に出くわさなかったものの、上図のようにHyper-V仮想マシンにインストールしたWindows 8.1は問題があるとの警告を発していた(後に解消済み)。
もっとも、デバイスドライバ側で処理できる問題であれば、今後サードパーティーメーカーからリリースされる可能性もあるため、さほど神経質になる必要はない。それよりもMicrosoftが明確に示している「Windows 10で削除される機能」の方が重大だ。
まずWindows Media Centerが削除される。もともと同機能はMicrosoft Windows XP Media Center Editionが実装した、映像や音楽といったコンテンツ管理・再生アプリケーションだ。
対応するテレビキャプチャカードを備えたPCの場合、テレビ番組の視聴や録画にも使われてきた経緯がある。筆者は未体験だったが地デジにも対応していたはずだ。そのため、現在Windows 7もしくはWindows 8.1でWindows Media Centerを活用されている方は、代替えハードウェアおよびソフトウェアの準備が必要となる。
DVDビデオの視聴機能も削除される。もともとPCでDVDビデオを再生するには、MPEG-2コーデックが必要だったが、Windows 7の下位エディションは未搭載だったため、一部のPCメーカーが自社製品に限ってMPEG-2コーデックをバンドルしたといった経緯があった。
Windows 8の場合、すべてのエディションでMPEG-2コーデックの搭載を見送っている。当時のMicrosoftは"大きなコスト削減につながる"と述べていたが、現在のように光学ドライブを持たないPCが増えた状況を鑑みると、同社の判断はあながち間違いではなかったのだろう。もっともDVDビデオを再生するアプリケーションは有償無料問わずに数多くあるため、この点がWindows 10移行のハードルとなる方は少ないはずだ。なお、Windows Media Centerの削除に関しては、MicrosoftのGabriel Aul氏が「将来的にDVDビデオ再生オプションを提供する」とツイートしているが、こちらの詳細は現時点で不明だ。
Windowsデスクトップガジェットや、Windows Live EssentialsのOneDriveアプリケーションは、Windows 10にアップグレードした時点で前者は削除、後者は最新版に置き換わる。そもそもWindowsデスクトップガジェットは、2012年7月の時点で脆弱(ぜいじゃく)性対策を理由にサポート終了した機能だ。その名のとおりデスクトップしかなかった時代の産物のため、受け入れざるを得ない。
"世界でもっとも就業時間を無駄に消費したゲーム"として名高いソリティアやマインスイーパーなどの各ゲームも、ユニバーサルWindowsアプリに置き換わる。新規インストール時に自動ダウンロードされるのか不明だが、既にWindowsストアには「Microsoft Solitaire Collection」が並び、2015年3月にリリースした同プレビュー版と同じ内容に更新されていた。また、執筆時点では未確認だがユニバーサルWindowsアプリ版の「Microsoft Minesweeper」もリリースする。
さて、個人的に気になるのが、インボックスドライバからUSBフロッピードライブを削除する点と、Windows 10 HomeはWindows Updateによる更新プログラムが自動的に適用される点だ。後者に関しては同エディション入手後の検証が必要ながらも、これまで更新プログラムの適用を安定性が確認できるまで延期するようなアクションが、これからはできないことになる。
Windows Update関連は後述するとして、USBフロッピードライブのデバイスドライバは関しては、困る方も少なくないだろう。ただし、手持ちのUSBフロッピードライブをWindows 10インストール済みPCに接続したところ、インボックスドライバで認識し、正しく動作している。だが、この結果を踏まえて安心するのはリスクがあるため、サードパーティーメーカーが提供するデバイスドライバの確保をお薦めする。



