第3章 Windows 10のUI/UX - Continuumで実現するモバイルモード

"One Windows"を掲げるWindows 10はデスクトップ(モード)とタブレットモードの2種類を用意している。プレビュー時は連続体を意味する「Continuum」として発表した機能だ。初期のプレビュー版からUI形状は変化し、最終的にはスリープ状態からの復帰や、キーボードを取り外した際、デスクトップ右下にウィンドウを表示し、モード切り替えの確認をうながす仕組みとなった。

もちろんそのままでは煩雑な存在となるため、ドロップダウンリストから「常に確認メッセージを表示する」「応答を保存し、今後は確認を表示しない」のいずれかを選択し、表示を抑制することができる。

デスクトップに現れるデスクトップ/タブレットモード切り替えの確認メッセージ

ドロップダウンリストから確認メッセージの動作を選択できる

まずははタブレットモードの概念から紹介しよう。MicrosoftはWinHEC 2015のセッションでタブレットモードを新しいUIモードデザインと位置付け、6つのポイントをアピールした。資料によれば「美しくタッチ操作に最適化したスタート画面」「没入型のWindowsストア(=ユニバーサルWindows)アプリ」「Win32アプリ(=デスクトップアプリ)の完全サポート」「軽量なグローバルバックボタンとタスクバー」「軽量のウィンドウ管理モデル」「タッチキーボードの自動呼び出し」と当時のスピーカーは述べている。

Continuumの利用シーン。そのまま見れば明らかにSurfaceを意識した内容だと分かる

上図はContinuumの利用シーンを説明したスライドだが、Surfaceを想定したような2-in-1 PCの利用環境を想定した機能と説明している。さらに下図はWindows 8.1とWindows 10の利用環境をイラスト化したものだが、なかなか分かりやすいので合わせてご紹介したい。

Windows 8.1は機能を追加しても利用するデバイスによって内容が異なる、と我々が反発した部分をスライドで紹介

その反省を踏まえたのがWindows 10。デスクトップモード(環境)もタブレットモードも同じUXで使えるとアピールしている

このセッションでは、Windows 8.1はデスクトップPCやノートPCはデスクトップアプリやデスクトップ環境に特化し、当時のWindowsストアアプリもタブレットに特化した状態だった。だが、Windows 10のContinuumは、デスクトップアプリとユニバーサルWindowsアプリ、デスクトップ環境とタブレットモードをすべてのデバイスで使いやすくしたものであると紹介している。"デスクトップPCとタブレットの垣根を埋める"のが、Continuumの役割だ。

さて、デスクトップ&タブレットモードはスタートメニューの節でも紹介したので、こちらはアプリケーションを起動した状態で切り替えてみよう。ちなみにタブレットモードへの移行は前述のとおりだが、アクションセンターのタイルを押しても切り替え可能だ。

デスクトップモードで複数のアプリケーションを起動した状態。見慣れた風景だ

タブレットモードに切り替えるとアクティブなウィンドウが全画面表示に切り替わる

エクスプローラーなどデスクトップアプリも全画面表示に固定される。サイズ変更ボタンはそのままだがサイズ変更ボタンは使用不可能

結果は上図をご覧になればお分かのとおり、ユニバーサルWindowsアプリ、デスクトップアプリ問わずにすべて全画面表示に切り替わる。つまりMicrosoftはデスクトップモードはユニバーサルWindowsアプリでもウィンドウ化を実現したように、"モードごとに動作を統一"したわけだ。

ところでタブレットモードの動作に関しては「設定」の「システム\タブレットモード」で確認、変更できる。「タブレットモードを有効にして、タブレットとタッチ操作向けにシステムを最適化する」は、項目名を読むと何らかの設定が加わるように読み取れるが、実際はタブレットモードとデスクトップモードを切り替えるだけだ。

タブレットモードに関する設定は「システム\タブレットモード」でスイッチやドロップダウンリストから選択する

「サインイン時の動作」は「すぐにタブレットモードにする」「デスクトップを表示する」「前回のモードを保持する」の3つが選択肢となる。2-in-1 PCの場合は最後の設定を有効にすべきだが、デスクトップPCの場合はデスクトップモードを優先する設定を選択した方が便利そうだ。

また、「デバイスがモードを切り替えようとした時の動作」は前述した確認をうながすメッセージの有無だ。デスクトップPCをお使いであれば「メッセージを表示せず、常に現在のモードのままにする」を選択して、必要であればタブレットモードに手動で切り替えるとよい

最後の「タブレットモードではタスクバーのアプリアイコンを非表示にする」は読んで字のごとく、タスクバー上に並ぶアイコン表示の有無を切り替えるというもの。既定でスイッチオンなのは、Microsoftがタブレットモードの場合はタッチ操作よりも、ジェスチャー(左端からスワイプ)で起動するタスクビューを使うべき、と考えた結果なのだろう。

「~アプリアイコンを非表示にする」をオフに切り替えると、タブレットモードでもタスクバーにアイコンが並ぶ