第4章 Windows 10のアプリケーション - 次期Officeのサポート状況

Windows 10の検索ボックスを試していると「新しいOfficeを始めよう」というユニバーサルWindowsアプリが存在することを確認できる。起動してみると"Office利用時のTipsや製品紹介"を行うアプリケーションのようだ。確認した限り、Windows 10の標準アプリケーションとなったOneNoteや、先頃登場した簡易プレゼンテーションツール「Sway」、Office Onlineなどの紹介にとどまっている。

「新しいOfficeを始めよう」を起動した状態。Office製品の情報やリンクなどを並べている

他方で2015年7月現在、次期Office 16のプレビュー版「Office 2016 Preview」を公開し、7月1日にはUpdate 2をリリースしたばかりだ。長年WindowsとOfficeは同社の両軸に数えられていたが、同じタイミングでリリースしたのは、Windows 95とOffice for Windows 95のみ。Office 2016(仮称)のリリースも2015年秋を目指していることから、Windows 10と足並みをそろえる可能性はなさそうだ。

「Microsoft Excel 2016 Preview」を起動した状態。タッチ操作環境ではリボンのパーツ間隔が開いて使いやすい

改めて述べるまでもなくMicrosoftのエコシステムはOfficeでも展開中である。iPad/iPhone用となるiOS版や、Android版を展開しており、既にWindows以外にMac/iOS/Androidとコンシューマー向けOSすべてで動作しているのはご承知のとおり。昨今はPC市場も飽和状態となり、タブレット市場も落ち着きを見せてきたからこそ、Microsoft(のOfficeチーム)は自社のWindowsですら1つのプラットフォームと割り切り、"すべてのデバイスでOfficeを使う世界"を目指しているのだろう。

さて、我々がWindows 10を導入してOfficeを使う場合、2つの選択肢が存在する。まずは前述したOffice 2016。こちらは従来のOfficeスイートと同じデスクトップアプリだ。このデスクトップアプリ版Officeに関しては、さらに2つの選択肢が存在する。執筆時点で公式発表はないものの、従来と同じパッケージ版とクラウドサービス型のOffice 365が並ぶのは確実だ。

エンタープライズ向けOffice 365の話は棚上げするが、個人向けとしては市販PCにプリインストールされた「Office Personal/Home&Business/Professional Premium」と単独購入可能な「Office 365 Solo」の2種類。コスト面を考えると前者が圧倒的にお得ながらも、自作PCユーザーは後者を購入する他はない(抜け道としてOffice PremiumプリインストールBTO PCを選択し、自身で自作パーツを追加する方法もある)。このあたりのライセンスは複雑なため公式サイトも参照してほしい。

もう1つの選択肢はユニバーサルWindowsアプリのOfficeだ。2012年2月頃からプレビュー版を公開し、名称は確定していないもののIgnite 2015では「Office Universal」と呼んでいた。既にWindows Phone 8.1上のOfficeも存在するが、Office Universalが完成すれば、前述したiOS/Androidに加えてWindows 10もしくはWindows 10 Mobileを搭載したタブレットやスマートフォンもOffice環境に並ぶことになる。

Windowsストアから入手可能な「Excel Mobile Preview」。こちらはユニバーサルWindowsアプリとして動作する

Ignite 2015のスライドでは「Office Universal」と称していた

このようにWindowsと並び立つOfficeもNadella氏指揮の下、新たなIT環境に追従するため自身の変革を行っている最中だ。ビジネスシーンはもちろん日常的な書類作成に欠かせないOfficeだが、我々も用途や必要性に応じて選び直す時期が近づいている。