第1章 Windows 10は新たな時代を築けるか - PCライフを刷新する? Windows 10 Mobile
本稿をご覧になっている読者の多くは"PC用OS"としてWindows 10に注目していると思われるが、ここでWindows 10 Mobileについても解説しておきたい。前述のとおりWindows 10のコンシューマー向けエディションはHome/Pro/Mobileの3つが並び、デスクトップPCとスマートフォンの連係がさらに強まりそうだ。また、"One Windows"ビジョンに沿って、Windows Phone 8.1はWindows 10 Mobileに生まれ変わる。
Windows 10 MobileのTechnical Previewを初公開したのは2015年2月12日。NOKIA買収で自社デバイスとなったLumiaシリーズなどを対象にプレビュー版をリリースした。筆者が初めてWindows 10 Mobileを目にしたのはサポートデバイスを拡大したビルド10080(2015年5月15日リリース)だが、多くのWindowsストアアプリが正常に動作せず、ベータ版未満と評せざるを得なかった。
さらに同年6月16日にリリースしたビルド10136へアップデートするには、一度Windows Phone Recovery Toolを使ってWindows Phone 8.1に戻してから、Windows Insider appの再インストールが必要となる。これは、ビルド10080のアップデートプロセスにバグが残っているからだ。
もちろんこの時点で多くのバグが残っており、まだ常用するレベルには達していない。だがAul氏は「Windows 10 Mobileはおそらく今年後半にお届けできると思う」と公式ブログで述べている。
Windows 10 Mobileは、USBデバイス同士を直接接続するUSB On-The-Goや、可逆圧縮コーデックの1種FLACなど多くの新機能をサポートする予定だが、注目はContinuum for Phonesである。Build 2015などで発表した本機能は、スマートフォンにHDMIモニターやBluetoothキーボードをつないで、デスクトップPCライクに使用するというもの。
もっとも現行デバイスでContinuum for Phonesをそのまま使えるわけではない。2011年8月に発売のWindows Phone 7.5デバイス「IS12T」から数えて4年ぶり。国内発Windows Phoneデバイスとなった「MADOSMA Q501」もHDMIポートは備えておらず、MicrosoftのLumiaシリーズでも、HDMIポートを備えているのは極めて少ないため、Windows 10 Mobileリリース後のデバイス購入が必要となる。
我々日本人がWindows 10を使用し、Windows 10 Mobileの恩恵を受けるには技適(技術基準適合証明もしくはと技術基準適合認定)マークを持つ国産デバイスが必要なのは明らかだ。マウスコンピューター代表取締役社長 小松永門氏は、MADOSMAをリリースした理由として「日本にWindows Phone市場を創出するデバイスが最初に必要だ」と述べている。
本稿を公開する2015年7月29日の時点でWindows 10 Mobileは開発中のため、現時点では希望的観測となってしまうが、クラウド(OneDrive)経由の連係強化で我々のPCライフは豊かなものになるはずだ。
それでは次章からWindows 10のインストールや新機能、新技術などを中心に紹介しよう。



