転職を考えた際、選考時にプラスになるよう、資格取得を検討する人は多いはずです。
確かに、転職において、資格を保有していることが有利になるケースは存在します。しかし、すべての資格がそうとは限りません。
選考時にプラスに評価される資格は職種・業種によって異なるため、取得に踏み出す前に本当に価値のある資格なのかしっかり調べることが重要です。
そこで、本記事ではまず、幅広い業種・職種の転職に有利になりやすい資格を紹介し、職種ごとに効果的なおすすめの資格についても詳しく解説します。
さらに資格取得時に注意したいポイントも解説するので、転職時を考えている人はぜひ参考にしてください。
職種を限定しない資格は転職に有利
それでは早速、監修者がおすすめする、幅広い業種・業界の転職時に有利になりやすい5つの資格を紹介していきます。
以下の表で、資格の概要や相性のよい職種・業種、受験費用をまとめているのでご覧ください。
資格の種類 | 概要 | 転職に有利になる職種・業種 | 受験費用(税込) |
MOS | Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookの利用スキルを証明する資格 |
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TOEIC | 英語でのコミュニケーション能力を証明できる資格 |
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日商簿記検定2級 | 企業の財務諸表の数字を理解でき、経営管理に役立つ能力を持つことを証明できる資格 |
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中小企業診断士 | 企業の経営部門をはじめ財務・会計・経営法務など、幅広い知識を有することを証明する資格 |
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普通自動車第一種運転免許(第一種免許) | 公道を車で走行するために必要な免許 |
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それではこれらの資格について、詳しくみていきましょう。
MOS
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)は、Word・Excel・PowerPointなどのMicrosoft office製品の利用スキルを証明する資格です。
どのような職種でもパソコンは使用されることが多く、さらにマイクロソフト社のofficeはほとんどの場合で導入されています。世界共通の国際資格でもあることから、多くの企業が社員にMOS取得を推奨しています。
資格の概要
MOSの試験科目は、次の5種類です。
- Word(文書作成ソフ)
- Excel(表計算ソフト)
- PowerPoint(プレゼンテーションソフト)
- Access(データベース管理ソフト)
- Outlook(電子メール・情報管理ソフト)
1科目50分で行われる試験で、それぞれの科目ごとMOS 365&2019、MOS 2016、MOS 2013と3種類のバージョンがあります。受験はパソコンに導入されているバージョンに合わせるのが一般的で、特にこだわりのない場合は、最新バージョンのMOS 365&2019を受験しましょう。
またWord・Excel・Accessでは、さらに高度な機能を理解していることが証明されるエキスパートレベル(上級)もあります。
有利に働く職種・業界
MOSはパソコンを頻繁に使用する営業職や、事務・経理関係などを中心に、オフィスワークの多い職種・業界に有利な資格です。
パソコンのスキルではありますが、IT系のエンジニアへの転職に有利になる資格とは異なります。あくまでも一般的なパソコンスキルを証明できる資格です。
必要な勉強期間と費用
MOS取得のための勉強期間は、パソコンを使いこなしている人ほど短く、1科目1週間で充分な人もいれば、半年程度の時間をかけて勉強する人もいます。
MOS 365&2019の受験費用は次の通りです。
科目 | 一般レベルの受験費用(税込) | エキスパートレベルの受験費用(税込) |
Word | 10,780円 | 12,980円 |
Excel | 10,780円 | 12,980円 |
PowerPoint | 10,780円 | – |
Access | – | 12,980円 |
Outlook | 10,780円 | – |
※AccessのMOS 365&2019バージョンは、エキスパートレベルの試験のみ行われます。
“参考:Microsoft office Specialist公式サイト「試験概要」”
履歴書・面接でのアピール方法
履歴書にMOS取得を記載する際には、「MOS Word 365&2019 合格」のように科目とバージョンを正確に記載しましょう。企業によっては、最新バージョンの追加機能を理解している人材として、選考にプラスになる場合があります。
面接時では、特に科目名が重要です。営業職ではプレゼンで使用することが多いPowerPoint、総務や事務では文書作成やデータ処理で頻繁に使われるWord・Excelなど、取得したMOS資格の科目名を挙げて、使いこなせることをアピールしましょう。
TOEIC
TOEICは、英語でのコミュニケーション能力を証明できる資格です。外資系をはじめ、海外進出している企業などでは、受験を必須としている場合もあります。
英検のように合否判定されるものではなく、試験結果はスコアで示され、英語を使う職場では一定基準のスコア取得を目安としていることも多いです。
資格の概要
TOEICには日常生活やビジネス向けのTOEIC Testsと、英語学習初級・中級者を対象とした日常生活向けのTOEIC Bridge Testsの2つのブランドがあり、さらにListening & Reading TestやSpeaking & Writing Testsなどの各種テストがありますが、一般的に就職活動で使われているのはTOEIC TestsのListening & Reading Testです。
このTOEIC TestsのListening & Reading Testは、生活上の身近なことやビジネスシーンまで、英語によるコミュニケーション能力を幅広く図るもので、45分間のリスニングと75分間のリーディングテストが行われます。満点は990点で、英語力を求める企業では、600点以上を目安にすることが多いです。
有利に働く職種・業界
TOEICが特に有利になるのは、海外進出している日本企業や外資系など、海外に拠点を置く企業の中の次のような職種です。
- 事務・人事
- コンサルタント
- 秘書
- 営業
- エンジニア
またホテルスタッフや販売スタッフなどの、接客業界への転職にも有利です。さらに地方の企業でも、電話やメール対応で英語力が求められるケースも多いので、積極的に受験することをおすすめします。
必要な勉強期間と費用
英語の基礎を学んだ大学生がTOEICで600点以上となるためには、通常300時間から400時間の勉強が必要とされています。1日約3時間勉強した場合、4ヵ月以上かかる計算です。
さらに一般的にTOEICのスコアを100点アップさせるには、200時間から300時間の勉強が必要と言われています。そして目指すスコアが高くなるほど、勉強の難易度もあがるので、じっくり勉強する必要があります。
なお、TOEIC Listening & Reading Testの受験費用は7,810円(税込)です。
“参考:TOEIC公式サイト「TOEIC Listening & Reading Test受験料・支払い方法」”
履歴書・面接でのアピール方法
履歴書などの書類でアピールする場合は、2年以内に取得したスコアを記載しましょう。ただし、スコアが600点未満の場合は、スキルが低いと判断されることもあるので注意が必要です。
面接の際には、留学でネイティブの英語に触れたなどの経験を含めて、TOEIC受験をアピールするのがおすすめです。さらにグローバルな仕事に対する意識の高さも盛り込めると、前向きに採用したい人材として評価される可能性が高くなります。
日商簿記検定2級
日商簿記検定2級は、企業の財務諸表の数字を理解でき、経営管理に役立つ能力を持つことを証明できる資格です。会計士や税理士など経理系の職を志す人の登竜門的な資格ではありますが、ビジネススキルの一つとして一般的な企業の採用でも役立ちます。
資格の概要
日商簿記検定2級では商業簿記に加えて工業簿記も出題され、それぞれ次のような内容の試験が行われます。
出題範囲 | 試験内容 |
商業簿記 |
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工業簿記 |
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試験時間は90分で、合格には正解が70%以上であることが必要です。
有利に働く職種・業界
日商簿記検定2級を取得することで有利になるのは、主に次のような自社や他社の経営状況を知る必要がある職種です。
- 事務系
- 営業系
- 販売系
また、中小企業の商社や小売業などのように、商品やサービスを販売して利益を得ている業界で役立ちます。
必要な勉強期間と費用
一般的に必要とされる勉強時間は、簿記を初めて学ぶ人で350時間から500時間、簿記経験者で250時間から350時間とされています。独学では4ヵ月から6ヵ月、通学・通信講座では150時間から250時間の受講が必要と考えましょう。
日商簿記検定2級の受験料は4,720円(税込)です。
“参考:簿記 商工会議所検定試験公式サイト ”
履歴書・面接でのアピール方法
日商簿記検定2級を履歴書や職務経歴書などに記載する場合、取得したことで前職・現職で役立ったことをアピールするのがポイントです。
面接時には「企業の経営部門に関心があったから」や、「将来的に管理・マネージャー職になりたいという希望があったため」など、自分の意欲を盛り込んでアピールしましょう。
中小企業診断士
中小企業診断士は中小企業の経営課題を明らかにし、対応するために診断・助言を行う専門家で、広い業界でその資格を活用することができます。特に経営者からの需要が高い点に注目です。
資格の概要
中小企業診断士は企業の経営部門をはじめ、財務・会計・経営法務など幅広い知識を有することを証明する資格です。試験はマークシートによる選択式の1次試験と、記述・口述の2次試験があります。
最初に行う1次試験は、次のように7科目を2日間かけて行います。
試験日 | 試験科目 | 試験時間 |
1日目 | 経済学・経済政策 | 60分 |
財務・会計 | 60分 | |
企業経営理論 | 90分 | |
運営管理 | 90分 | |
2日目 | 経営法務 | 60分 |
経営情報システム | 60分 | |
中小企業経営・政策 | 90分 |
1次試験は正解が60%以上で、かつ40%未満の科目がひとつもないことが合格基準です。
2次試験は最初に記述試験が行われ、中小企業の診断および助言に関する実務について4つの事例が出題されます。総得点が60%以上、かつ全科目40%以上正解すると、次は診断・助言に関する口述試験です。
この2次試験合格後に15日間以上の実務補習、または実務に従事した後に登録申請を行って、中小企業診断士となります。
有利に働く職種・業界
中小企業診断士は、特に次の業界への転職に有利です。
- 営業職(特に金融系・人材系)
- 経営コンサルティング会社
- 監査法人
- 税理士・会計士・社労士事務所
中小企業診断士の資格取得は簡単ではないため、全般的にハイキャリア・高収入が見込める仕事が多くなります。
必要な勉強期間と費用
中小企業診断士の資格取得に必要な勉強時間は、一般的に800時間から1,000時間です。毎日3時間程度の勉強をして、1年以上かけて学ぶ必要があります。また難易度が高いことから、通信教育を利用して2年から3年かけて取得する人も多いです。
受験の手数料は次の通りです。
- 1次試験:13,000円
- 2次試験:17,200円
“参考:一般社団法人 中小企業診断協会「中小企業診断士試験」”
履歴書・面接でのアピール方法
中小企業診断士の資格を転職で活かす場合には、履歴書で次のポイントをふまえて記載します。
- これまでのプロジェクト・コンサルティング内容
- 中小企業診断士としての将来的なビジョン
1次試験のみ合格している場合でも、採用に効果的に働くことがあるので記載しましょう。
面接では、書類に記載した内容を深めてアピールするとよいでしょう。その際には、次のように具体的な内容を上げると効果的です。
- プロジェクトの稼働期間やチーム人数
- 自分のポジションや役職・役割
- 具体的な成果・評価
前職が別の職種であった場合でも、管理経験がある場合には業務内容や部下の人数、培ったスキルなどをアピールすることがポイントです。
普通自動車第一種運転免許(第一種免許)
車の運転が必須の求人も少なくないため、少しでも転職しやすくするためには、普通自動車第一種運転免許(第一種免許)の取得はおすすめです。どれだけ優秀なスキルや資格を持っていても、車の運転ができないだけで採用されないケースもあるので、積極的に取得しましょう。
資格の概要
運転免許は自動車を運転するために必要不可欠な資格で、普通自動車第一種運転免許(第一種免許)と普通自動車第二種運転免許(第二種免許)の2種類があります。
第一種免許は公道を車で走行するために必要で、第二種免許はバスやタクシーなど、乗客を乗せる車の運転に必要な免許です。ここでおすすめするのは、車を使って商品を運んだり、営業に向かったりするための、第一種免許の取得です。
有利に働く職種・業界
第一種免許が有利になる職種・業界は、主に次の通りです。
- 各種営業職
- 建築・土木系業界
- 外出が必要な事務職・管理職
- 都心部から離れている企業・営業所
このほかにも車通勤以外の方法がないエリアの企業では、車の運転は必須です。車の運転ができて当たり前と考えている企業もあるので、第一種免許は取得していて損はないでしょう。
必要な勉強期間と費用
一般的に第一種免許は自動車教習所に通って教習を受け、仮免許試験に合格後、本免許試験を受けて取得します。必要な期間は、合宿の場合は約半月、通学では一般的に2ヵ月程度です。
自動車教習所の料金の目安は次の通りです。
- 普通自動車(MT):約300,000円
- オートマ限定自動車(AT):約250,000円
ただし地域によっては、これよりも安くなる場合もあります。
また、第一種免許の試験手数料は次の通りです。
試験手数料の内訳 | 普通一種 | 仮免許 |
試験手数料 | 3,350円 | 4,350円 |
免許交付手数料 | 2,050円 | 1,150円 |
※記載しているのは、東京都の場合です。
履歴書・面接でのアピール方法
第一種免許は、履歴書に記載の際や面接時に、特に大きくアピールする必要はありませんが、取得年月も含めて必ず記載しましょう。
ただし運転が必須になるような業種・職種では、「過去の違反歴なし」や「ゴールド取得」などが有利になる場合もあるので、応募する企業に合わせてその点もきちんとアピールしましょう。
3業界別に有利な資格を紹介
ここでは次の3つの業界に絞って、有利となる資格を紹介します。
- 技術系業界には危険物取扱者と電気主任技術者
- 不動産業界におすすめは宅地建物取引士
- 医療・福祉業界には介護職員初任者研修と保育士
これらの業界に転職を希望する場合には、ぜひ取得したい資格です。
技術系業界には危険物取扱者と電気主任技術者
メーカーなど、技術系業界への転職におすすめの資格は次の2つです。
- 危険物取扱者
- 電気主任技術者
資格の種類 | 概要 | 受験費用 |
危険物取扱者 | 危険物に応じて取り扱いや点検、保安の監督などができる資格 |
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電気主任技術者 | 工場・ビルなどの発電設備や、電気設備の保安監督ができる資格 |
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それぞれを詳しく見ていきましょう。
危険物取扱者
多くの技術系の企業では取り扱う危険物に応じて、危険物取扱者の資格を持つ人材が必要とされます。この危険物取扱者には、甲種・乙種・丙種と3種類の免状があります。
危険物取扱者 免状の種類 | 主な仕事内容 |
甲種 | 第1類から第6類すべての危険物の定期点検・保安の監督・立ち合い業務 |
乙種 | 第1類から第6類までの特定危険物の定期点検・保安の監督・立ち合い業務 |
丙種 | 第4類のガソリンや灯油など、特定の危険物のみ取扱い可能※ただし立ち合い業務は不可 |
さらに、取り扱う対象危険物は6つに分類されます。
対象危険物の分類 | 取り扱える危険物 |
第1類 | 塩素酸塩類、過塩素酸塩類、無機過酸化物など |
第2類 | 硫化りん、赤りん、硫黄など |
第3類 | カリウム、ナトリウム、アルキルアルミニウムなど |
第4類 | ガソリン、アルコール類、灯油など |
第5類 | 有機過酸化物、硝酸エステル類など |
第6類 | 過塩素酸、過酸化水素、硝酸など |
危険物取扱者の勉強期間は1ヵ月から半年が目安で、試験の手数料は次の通りです。
- 甲種:6,600円
- 乙種:4,600円
- 丙種:3,700円
“参考:一般財団法人 消防試験研究センター「試験手数料」”
電気主任技術者
電気主任技術者は工場・ビルなどの発電設備や、電気設備の保安監督ができます。技術系業界では発電設備や電気設備を備えた施設が多く、電気主任技術者の資格を持っていると転職に有利です。
この資格は第一種から第三種まであり、それぞれ取り扱いができる電圧が異なります。
電気主任技術者の種類 | 取り扱える電圧 |
第一種 | 電圧の制限なし |
第二種 | 17万V未満 |
第三種 | 5万V未満※ただし出力500kW以上の発電所を除く |
試験は第一種・第二種は1次・2次試験があり、第三種は1次試験のみ行われます。必要な勉強時間は第三種で1,000時間くらいが目安とされ、1年近くじっくりと勉強した後に取得する人が多いです。
受験費用は次の通りです。
- 第一種:郵便申込:12,800円/ネット申込:12,400円
- 第二種:郵便申込:12,800円/ネット申込:12,400円
- 第三種:郵便申込:5,200円/ネット申込:4,850円
“参考:一般財団法人 電気技術者試験センター ”
不動産業界におすすめは宅地建物取引士
不動産業界に転職を考えたときには、宅地建物取引士の資格を持っていると有利です。
資格の種類 | 概要 | 受験費用 |
宅地建物取引士 | 不動産売買や賃貸物件を扱う業務に必要な資格 | 7,000円 |
宅地建物取引士は宅建と呼ばれることも多く、知名度の高い国家資格です。建物や土地の売買や、賃貸物件を扱う不動産業界では必要不可欠の資格で、次のような仕事はこの宅地建物取引士が行います。
- 不動産売買や賃貸物件についての詳しい説明(重要事項説明)
- 重要事項説明書への記名・押印
- 契約内容記載書面への記名・押印
さらに不動産の売買や賃貸借の仲介などを行う宅地建物取引業者は、従業員5人につき1人以上の宅地建物取引士を置くことも義務付けられています。
宅地建物取引士の試験は、宅建業法、民法などの権利関係、法令上の制限、税などについて出題されます。この試験に合格した後、2年の実務経験または登録実務講習の受講で、宅地建物取引士への登録が可能です。
必要な勉強期間は約500時間が目安とされ、半年ほど勉強して受験する人が多いです。受験の際には手数料7,000円を支払います。
“参考:一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」”
医療・福祉業界は介護職員初任者研修と保育士
医療・福祉業界でおすすめの資格は次の2つです。
- 介護職員初任者研修
- 保育士
資格の種類 | 概要 | 受験費用 |
介護職員初任者研修 | 訪問介護のような特定の職場で働くために必要な資格 | 30,000円から150,000円 |
保育士 | 保護者に代わって子どもの身の回りの世話や、生活習慣を身に着ける手伝いを行う仕事に必要とされる資格 |
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ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
介護職員初任者研修
介護の仕事は、職場によっては未経験で資格がなくても始められますが、訪問介護のような特定の職場で働くには、介護職員初任者研修の取得が必要です。
介護職員初任者研修は130時間の講義・演習など受けて、修了試験に合格すると得られる資格です。生活支援や身体介護に必要な基礎知識と技術を身に着け、実践できるようになります。
勉強期間と資格取得に必要な費用は、研修事業所によって異なります。短期集中型の研修コースの場合は最短で1ヵ月、30,000円から150,000円です。
“参考:ベネッセスタイルケア「介護職員初任者研修 お申込みの流れ・費用」”
“参考:三幸福祉カレッジ「介護の資格・受講料一覧・割引制度」”
保育士
保育士資格は、保育所などの児童福祉施設への転職に有利です。保護者に代わって子どもの身の回りの世話や、生活習慣を身に着ける手伝いをします。
保育士資格を取得する方法には、次の2つがあります。
- 厚生労働大臣が指定する保育士の養成施設(専門学校、短大、4年制大学)にて必要過程を履修・卒業する
- これまでの学歴とそれに応じて定められた実務経験を積んだ上で保育士試験に合格する
保育士試験は保育の原理などの筆記試験と、音楽表現や造形表現などに関する実技試験を受けます。この試験に合格後、都道府県から保育士証の交付を受けて、保育士として働けるようになります。
保育士試験に必要な勉強時間は100時間から150時間が目安で、1日3時間ほど勉強して2ヵ月程度で受験する人が多いです。受験料は12,700円で、申請資料の郵送料250円も必要です。
“参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会“
転職のための資格取得の注意点
ここでは資格を転職に活かす際に、注意したい点を紹介します。
資格をアピールするべき職種なのか調べる
資格が希望する職種への転職に、本当に有利なのかどうかは、慎重に調べましょう。関係の薄い資格を選考時にアピールしてしまうと、逆効果になる場合もあります。
採用担当者にとって、資格は採用を決める判断材料の重要な一つです。会社に関係のない分野の資格取得を主張すると、業種・業界への理解が浅いとみなされるケースもあります。
取得をすでに持っていたとしても、採用担当者にアピールすべきかどうかは慎重に判断しましょう。
転職時に有利にならない資格もある
資格の中には、ビジネス上での活用を主目的とせず、趣味や教養のひとつとして作られたものもあります。その場合、時間をかけて勉強し、受験料を支払って取得しても、あまり転職には評価されない場合もあります。
転職に有利な資格の取得を考える際には、有効性や汎用性をチェックし、吟味することが重要です。
おすすめの転職エージェント2選
こちらではエージェントを利用するなら登録しておきたいおすすめの転職エージェントを2つ紹介します。
- リクルートエージェント
- dodaエージェントサービス
リクルートエージェント
※画像出典元:リクルートエージェント公式HP
リクルートエージェントは、求人数が国内No.1の大規模な総合型転職エージェントです。公開求人の多さもさることながら、非公開求人数も豊富なので新たな出会いにも期待できます。
業界ごとに経験豊富なアドバイザーが在籍していることも魅力です。各業界、職種に精通しているため、経歴やスキルの価値を正しく評価してもらえます。
また、転職者に対するサポート体制の充実度は大手ならではなので、50代の転職にも効果的でしょう。
- 国内最大級の求人数のなかから仕事探しをしたい人
- 業界に詳しい人からアドバイスをもらいたい人
- 大手ならではの充実したサポートを受けたい人
リクルートエージェントについて、より詳しく知りたい人はこちらの記事もおすすめです。
dodaエージェントサービス
※画像出典元:dodaエージェントサービス公式HP
doda(デューダ)は、転職求人サイト・スカウトサービスなど、さまざまな転職支援サービスを提供する総合転職サイトです。各サービスは連携しており、併用することによってより効率的・効果的な転職活動ができます。
dodaエージェントサービスでは、188,177件の求人情報を持っています(2023年5月時点)。業界・職種・エリアごとに詳しいキャリアアドバイザーが在籍しているため、自身の希望に合わせたアドバイスを受けられるでしょう。
また、年収査定や合格診断など、「転職するかどうか迷っている」人に役立つツールもあります。ぜひ活用してみてください。
- 約10万件の豊富な情報から自身に適した求人を探してほしい人
- 転職サイトやスカウトサービスを併用して効率的に転職したい人
- 年収査定や合格診断といったツールを利用したい人
他にも、おすすめの転職エージェントについては次の記事で詳しく紹介しています。気になる人はご覧ください。

まとめ
ここまで、転職時に有利になる資格について解説してきました。
原則として、選考で評価される資格は、希望する職種・業種によって変わります。
資格の中でもMOS、TOEICなどの、幅広い職種・業界で役立つ資格を持っていると有利にはたらくことが多いでしょう。パソコンでWord・Excelを使う職場は多く、グローバル化を狙う企業では英語でのコミュニケーション力がある人材を前向きに採用します。
さらに技術系業界には危険物取扱者、医療・福祉業界には介護職員初任者研修など、業界ごとに有利に働く資格もあります。ただし、希望職種への転職に役立たないものもあるので注意です。自分の希望通りの転職ができるように、資格はきちんと吟味して取得しましょう。
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