Windows XP Modeの新機能を試す
ホストOS(Windows 7)とゲストOS(Windows XP Mode)のファイル共有機能はさほど優れておらず、VMware Playerなどのように、ドラッグ&ドロップによる操作はサポートされていない。そのため、通常のWindows OS間と同じように共有フォルダを用いるか、RDP(Remote Desktop Protocol)のドライブ共有機能を使用する。
ドライブ共有機能を使用するには、ゲストOS側でマイコンピュータからフォルダをたどって開き、「\tsclient\C\Users\{ユーザー名}\Desktop」を参照するのだが、ホストOSのパフォーマンスが低いと、このフォルダ参照も著しく遅い。Intel Core 2 Duo T7600 2.33GHzのコンピュータと、Intel Core 2 Quad Q9550 2.83GHzのコンピュータで同じ操作を行なってみたが、前者は低速なダイヤルアップモデム接続でヘビーなWebページを閲覧するぐらい遅延が発生。後者は何らストレスなく操作できる。可能であればできるだけ高パフォーマンスなコンピュータでWindows XP Modeを使った方がいいだろう(図581~582)。
Windows XP Modeの利点として挙がられるのが、仮想アプリケーションモード。ゲストOS(Windows XP Mode)にインストールしたアプリケーションのショートカットが、ホストOS(Windows 7)のプログラムメニューに登録され、単独のアプリケーションとして使用できるというものだ。ホストOSとはクリップボード経由で文字列などのコピー&ペーストもできるため、アプリケーションが仮想環境で実行されていることを意識せず利用のは大きなポイントとなる。
気になるのは、Windows 7のプログラムメニューに表示されるアプリケーションと、そうでないアプリケーションが存在する点。図584ではInternet Explorer 6の実行ファイルである「iexplorer.exe」とWindows Media Player 10の実行ファイル「wmaplyer.exe」、Windows Media Player 6.4の実行ファイル「mplayer2.exe」の各ショートカットファイルを作成しているが、図585ではWindows Media Player 10のショートカットファイルを確認できない。このほかにもExplorer.exeのショートカットを作成してみたが、うまく動作しなかった。この件については本誌に寄稿中の連載記事で追いかけてみたいと思う(図583~588)。