――それにしても、レギュラーで『ニノさん』をやりながら単発企画もやって、「タイムレスハウス」までやることになって、大変ですね(笑)
「タイムレスハウス」初回の翌週に『週刊チャンプ』(11月9日14:00~ ※関東ローカル)という単発をやるんです(笑)。コンセプトとしては「全ての人にスポットライトを当てたい」ということでいろんな大会・コンテストをやっていく企画で、初回は「全国高等学校リンダ リンダ選手権」という高校生のバンドコンテストをやります。
20年前に『リンダ リンダ リンダ』という映画があって、今年リバイバル上映されているのを見たらめちゃくちゃ感動したのと、いまの高校生バンドの多くが「リンダ リンダ」をカバーしていたり、教科書にも掲載されていたりなどしてて、今まさに曲自体のムーブメントがあるなと感じていて、“全国で一番心に響く「リンダ リンダ」を披露する高校生バンドを決める大会”を開催してみたいなと思いました。そして、「リンダ リンダ」って楽曲の中でもパフォーマンスに魂があふれる曲だと思うので、高校生活をバンドに捧げる学生たちの魂の演奏をぶつける場として、「リンダ リンダ」だけに特化したバンドコンテストです。
――頭の「♪ドブネズミみたいに~」からサビに一気にぶち上がるのが盛り上がりそうですね。
もう一つは、「全国ハンバーグ職人対抗肉汁選手権」です。いま全国のハンバーグ職人たちがどれだけ肉汁を出せるハンバーグを作れるかしのぎを削っているらしくて。それならば、日本一、肉汁を多く出せるハンバーグ職人を決める大会をやってみたいなと。昔の『TVチャンピオン』(テレビ東京)みたいに、いろんな大会企画をやっていこうと思っています。
――今後こういう番組を作っていきたいというものはありますか?
これは1年目で企画書を出し始めたときから考えていてもなかなか妙案が思い浮かばないんですけど、渋谷という街が大好きなので、渋谷を舞台にバラエティがやれないかなとずっと思っているんです。渋谷って、人もいる、場所もある、カルチャーも集まるから、ないものがない全部ある。そんな渋谷を舞台にしたリアルドキュメントバラエティをやったら、面白いことになるんじゃないかと思うんです。
――100年に一度の再開発で、変貌していく過渡期にある今だからこその面白さもありますよね。
変わりゆく渋谷に批判的な声もありますけど、人間って出来上がったらそこにまた手を加えて面白くしていくと思うので、僕はそこで出来上がる新しい文化がどうなるのか楽しみですね。
「テレビっぽくないものを作らないと」――秋元康の指南と実践
――廣瀬さんの世代だと、テレビよりもネットという人が多いと思うのですが、テレビというメディアの可能性についてはどう捉えていますか?
やっぱりないものを作るということと、企画性、この2つで勝負したらまだ鉱脈はあると思っています。僕の周りは全然テレビを見ていないんですけど、『水曜日のダウンタウン』だけはみんな見てるんですよ。男性も女性も、10代も20代も30代も、何なら僕の父親も。それは、毎回見たことないものに挑戦してるからだと思うんです。
たまたま秋元康さんとお話しする機会があって、企画を講評してくれたときに「やっぱりテレビっぽいものじゃないものを作らないと」とおっしゃっていて。『水曜日のダウンタウン』や、同じく藤井健太郎さんが手がけている『大脱出』(DMM TV)を見て、どこまでシミュレーションして、どんな会議をしたらあれが成立するんだろうと、大笑いしながら悔しくもなるので、そこは大事にしていきたいなと思いますね。
――かつて見てきた番組をすでにいろいろ伺っていますが、改めてご自身が影響を受けた番組を挙げるとすると、何でしょうか?
子どもの頃に「これめっちゃおもろいな!」と思って見てたんですけど、読売テレビの『西田二郎の無添加ですよ!』ってご存知ですか?
――『ダウンタウンDX』の演出を長年担当されていた西田二郎さんの、局員としては異例の冠番組ですね(笑)
不定期でやってて本当にMCが西田二郎さんなんですけど、その中でも「いきなり!!携帯リレー」という企画が大好きで。西田さんが大阪駅で一般の方に携帯電話を渡して、それがリレーしてどこまで遠くまで行くのかというのを密着していく企画です。番組としては台本も何もない、起きたことだけを放送しますという企画なんですけど、テレビってある程度結末をいくつか想定しておかないと怖いところがあるんです。でも、「やってみたらおもろなるんちゃう?」という西田さんの気概がすごいなと思いました。
もう一つあるのが、『学校へ行こう!』(TBS)で「灘6」という企画があったのを覚えてますか?
――ちょっと覚えてないですね…。
ベテランの作家さんやディレクターに話しても覚えてない方が多いんですけど、言わずと知れた超難関校の灘高校の生徒から「僕たちは男子校で、普段は女子と接することがないけど、1年に1回、女子生徒が訪れる文化祭で、V6の『サンダーバード』をカッコよく踊ってモテたいんです」と番組に依頼が来るんです。そこから、V6のメンバーが代わる代わるダンスを教えに来るんですけど、そのドキュメントが見事で。
灘高の生徒って熱中度がすごくて、学業も放り投げてずっと練習するんですよ。しかもそれを先生がずっと応援していて、本番ではV6の皆さんから本物の衣装を借りて踊るんですけど、それがめちゃくちゃカッコ良かったんですよね。今でも鮮明に覚えています。
――いろいろお話を聞かせていただき、ありがとうございました。最後に、気になっている“テレビ屋”を伺いたいのですが…
フジテレビで『99人の壁』を立ち上げて、今は『千鳥の鬼レンチャン』と『新しいカギ』をやっている千葉悠矢です。フジテレビの面接で一緒になってから今でもずっと仲が良くて、意見交換もするんです。僕とは全然タイプが違うんですけど、お互い切磋琢磨してやっています。




