「お子さんにお金を残すことを選んで、自分の治療をやめてしまう患者さんも中にはいらっしゃいます」――きょう31日に放送される日本テレビの特番『24時間テレビ49 アフターストーリー 寄付金の使い道』(15:00~)では、水卜麻美アナウンサーが、日本のがん医療と患者支援が抱える課題を取材。全国がん患者団体連合会の天野慎介氏が語る厳しい現実に、水卜アナは「胸が痛くなりますね」と言葉を詰まらせる。
がんを発症した経験からがん患者を支援
今年8月29日・30日に放送された日本テレビ系大型特番『24時間テレビ49-愛は地球を救う-』では、喉頭がんを患ったつんく♂と、妻・加奈子さんら家族の歩みを描いたスペシャルドラマや、乳がんで妻を亡くしたシングルファーザーと幼い姉妹への取材を通じて、がん患者本人だけでなく、その家族も支える必要性を伝えた。
こうした取り組みをきっかけに実施されたのが、目的別募金「いのちをつなぐ がん募金」だ。
今回、水卜アナが取材したのは、全国がん患者団体連合会の天野慎介氏。26年前に自身もがんを発症した経験から、現在もがん患者を支援する活動を続けている。
2006年にがん対策基本法が制定され、医療体制の整備が進むとともに生存率も向上したが、天野氏は「まだまだ課題はあります。大きく分けると3つあると思っています」と指摘する。
その一つが「患者支援」だ。天野氏は、がん患者が抱える経済的な問題について、「お子さんにお金を残すことを選んで、自分の治療をやめてしまう患者さんも中にはいらっしゃいます」と、厳しい現実を明かす。
自身の命を守るための治療と、子どもの将来のために残すお金。その選択を迫られる患者もいるという話に、水卜アナは「胸が痛くなりますね」と言葉を詰まらせた。
がん医療に残る「研究」「啓蒙」「患者支援」の3つの課題
天野氏が挙げた残る2つの課題が、「研究」と「啓蒙」。
研究については、アメリカの研究費が日本の数十倍に上ると説明。資金不足などを背景に、患者数が少ない希少がんの研究が後回しになりがちだという。
また、啓発の面では、都市部と地方でがんがどのステージで発見されるかに大きな違いがあると指摘。医療機関への交通手段を確保するための支援が、患者の命にも関わってくる現実を語る。
がん医療の発展だけでなく、住んでいる地域や経済状況によって生じる格差をどう埋めていくか。水卜アナは、天野氏への取材を通して、患者と家族を取り巻く課題に向き合う。
「いのちをつなぐ がん募金」は8,492万3,055円
今年の『24時間テレビ49』では、従来の福祉支援・環境保護活動支援・自然災害復興支援に充てる一般募金や熊本地震緊急募金に加え、2つの目的別募金を設けた。
そのうち、がんの研究や啓発、患者支援を目的とする「いのちをつなぐ がん募金」には、2026年9月30日までに8,492万3,055円が寄せられた。
また、チャリティーランナー・星野真里の思いから生まれた「できた!を増やす子ども募金」は4億1,224万6,566円に到達。すべての募金を合わせた寄付金総額は15億5,436万6,256円となり、歴代暫定4位を記録した。
今回の特番では、水卜アナによるがん患者支援の取材に加え、星野が寄付金で移動支援機器を贈られた難病の女の子を訪問する様子も紹介。障がいのある子どもと家族に向けた旅行体験の贈呈など、今後予定されている支援についても伝える。
集まった寄付金が誰に、どのような形で届けられるのか。番組放送後も続くチャリティー活動の現在地に迫る。
なお、寄付金総額は2026年6月1日から9月30日までの暫定集計で、最終的な金額は2027年7月初旬に確定する予定となっている。
【編集部MEMO】
水卜麻美
1987年4月10日生まれ、千葉県出身。慶應義塾大学文学部を卒業後、2010年に日本テレビ入社。『ヒルナンデス!』『スッキリ』などを担当し、2021年から朝の情報番組『ZIP!』の総合司会を務める。『有吉ゼミ』などのバラエティ番組にも出演。『24時間テレビ』では2014年から総合司会を担当している。
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