「第1シーズンには参加できなかったので、悔しい思いを抱きながら見ていました」――。TBS系ドラマ『VIVANT』(毎週日曜21:00~)に、チョウ・ケイシこと張競士役で出演している高橋光臣が、念願だった作品への参加や撮影の裏側を明かした。
第2シーズンでは、主人公・乃木憂助(堺雅人)ら別班と、多国籍の民間情報組織「Xinxi(シンシー)」をめぐる攻防が展開。チョウは、警視庁公安部外事第4課の野崎守(阿部寛)が中国・北京駐在時代に使っていたエージェントの一人だが、実は“ダブルエージェント=二重スパイ”だったことが判明した。
第1シーズン不参加に「悔しい思い」
高橋は、第1シーズンの頃から「ぜひ参加したい」と思い続けていたという。しかし出演はかなわず、「悔しい思いを抱きながら見ていました」と振り返る。
続編について気にしていたところ、海外ロケを伴う大規模な展開になると知り、「もしかして声がかかったりしないかな」と密かに期待。実際にオファーが届き、しかも海外ロケへの参加も決まったことで「相当うれしかったです」と喜んだ。
以前から福澤克雄監督の演出で海外の撮影現場に入ってみたかったそうで、念願がかなった形に。滞在期間こそ短かったものの、現地の人々も参加する中、ハプニングを取り込みながらライブ感のある撮影が行われ、「あの空気は実際に現地へ行かないと撮れない画だと感じました」と語る。『VIVANT』が支持される理由についても、そうした細部へのこだわりにあるのではないかと実感したという。
予告の“声”でファンに見抜かれる
出演情報は放送まで明かせなかったため、高橋自身も視聴者がどのような反応をするのか楽しみにしていた。
ところが、放送前からファンには「出るんじゃないの?」「予告のあの声、光臣さんじゃない?」と見抜かれていたそう。本人は内心で「そうなんだよ」と言いたくなる気持ちを抑えていたという。
さらに驚いたのが、芸能界にも『VIVANT』ファンが多かったこと。「チョウは光臣さんじゃないか」と各方面からメッセージが届き、お笑いコンビ・ラパルフェの都留拓也からも、以前『THE 鬼タイジ』で共演した際には何も聞かされていなかったとして、すぐに連絡が来た。
高橋は「芸能界にも『VIVANT』ファンがこんなにいるんだ」と反響の大きさを実感。「他の作品ではなかなか経験したことがない反響でしたね」と話した。
阿部寛との再共演「大きな安心感」
野崎を演じる阿部とは、日曜劇場『DCU』以来の共演となった。
撮影現場では、互いに経験のある武術について話すことが多かったという高橋。「うん…大変だよな」と、経験者だからこそ分かり合えるような会話を交わしていたそうで、「今回また阿部さんとご一緒できたのはうれしかったですし、撮影現場では大きな安心感もありました」と振り返った。
一方、演じるチョウについては、“二重スパイ”という設定そのものに心をつかまれたという。高橋は香港映画『インファナル・アフェア』が大好きだといい、「『二重スパイ』というワードがすごく好きなんです」と、役柄を知った時から胸を躍らせていた。
中国語セリフ、現地で通じて「すごく自信に」
今作では、役として初めて中国語のセリフにも挑戦した。中国語監修の松尾淳一郎氏から熱心な指導を受け、流暢に話せるよう入念に準備。海外ロケ中、松尾氏と食事をしていた際には、近くにいた中国人のカップルを前に、自身の中国語が本当に通じるのか試してみる機会があった。
そこで、第16話でチョウが屋台で使った「一つ頂戴」という中国語のセリフを口にすると、それまで会話していた女性がピタリと黙ったという。
その反応に「ちゃんと通じているんだ」と手応えを得た高橋は「すごく自信になりました」と回想。作品全体を通じても、中国語のクオリティを高めようとする制作陣の熱量を強く感じたという。
自分の役まで「もしかしたら、まだ…」
撮影現場では、視聴者だけでなく出演者にも多くの情報が伏せられていた。
高橋も、堺が乃木、別人格のFに続き、リュウ・ミンシュエンまで演じる“一人三役”を知った際には仰天。「リュウ・ミンシュエンは誰が演じるんですか?」と尋ねて「堺さんです」と返されると、「堺さん!?」と思わず驚いたという。
さらに詳細を聞こうとしても教えてもらえず、福澤監督からは「とにかくやってくれ!」と言われたそうで、真相を知らないまま撮影が進行した。
その特殊な環境について、高橋は、普通なら他のキャストの役の今後を考察するところ、『VIVANT』では「自分の役まで『もしかしたら、まだ…』と考察してしまう」と説明する。
演じている本人にさえ分からない部分が残されているため、「見ている方はもちろん、演じている僕たちも展開に驚かされる作品」と分析。「制作陣が、出演者まで驚かせようとしているんじゃないかと思うくらい」と笑う。
高橋自身も今後の展開は「微塵も教えてもらっていません」といい、視聴者と同じ立場で「最終回まで楽しみに追いかけていきたい」と期待を寄せている。
【編集部MEMO】
高橋光臣は、1982年3月10日生まれ、大阪府出身。2006年に『轟轟戦隊ボウケンジャー』で主演を務め、その後もドラマ、映画、舞台で幅広く活動。NHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』、ドラマ『ノーサイド・ゲーム』『DCU』『フェルマーの料理』などに出演している。
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