第33話「打壊演太女功徳」では前回に引き続き、1787(天明7)年の様子が描かれた。

打ちこわしによって江戸市中は混乱に陥り、蔦重と田沼意次はそれぞれの立場から事態の収拾に動く。市中でお救い銀が出ると触れ回る蔦重だったが、丈右衛門だった男の凶刃によって小田新之助が倒れた。

注目度トップ3以外の見どころとしては、蔦重の危機に颯爽と駆けつけ、一矢で丈右衛門だった男を射抜いた長谷川平蔵宣以が挙げられる。御先手組を率いるその姿は、かつてのカモ平と同じ人物とは思えなかった。

また、初登場を果たした2人のゲストにも注目が集まっている。1人は蔦重の協力者として登場した富本斎宮太夫を演じた演歌歌手・新浜レオン。富本斎宮太夫は浄瑠璃富本節の太夫であり富本節の発展に大きく貢献した。一時浄瑠璃界を離れ日本橋茅場町で米問屋を営んでいたが、師である初代富本豊前太夫が死去したため、二代目富本豊前太夫(寛一郎)の後見人として復帰した。

新浜レオンは、ビーイングに所属する千葉県出身の29歳。大河ドラマは『べらぼう』が初出演。斎宮太夫は1727(享保12)年生まれで二代目より27歳上だったが、新浜は寛一郎さんと同い年。小学校から高校まで野球に打ち込み、プロ野球選手を目指していた経歴がある。またサンリオとコラボしており「れおすけ」というキャラクターが制作されている。

2人目は松平定信の部下として登場した有吉弘行演じる服部半蔵。半蔵は白河藩(現在の福島県白河市)に仕えた武士で、徳川家康の家臣である服部半蔵正成の家系だった。本名は服部正礼。定信が老中として幕政に関与する際には江戸家老として仕えた。主人である松平定信同様に幼少期から草双紙に親しみ、黄表紙の収集も熱心に行っていた。さらに、『世々之姿(よよのすがた)』という日記を、約40年間にわたって書き続けた。この日記は当時の幕府や諸藩との交流、旅の記録など多岐にわたる内容が記されており『服部日記』とも呼ばれている。

有吉弘行は、太田プロダクションに所属する広島県出身の51歳。大河ドラマは『べらぼう』が初出演。同級生だった森脇和成を誘いコンビ猿岩石を結成し、『進め!電波少年』(日本テレビ)でヒッチハイク企画が大ヒットし、CD「白い雲のように」はミリオンセラーになった。一時期、人気は低迷していたが現在は多数のレギュラー番組を持つ人気司会者として、バラエティ番組を中心に活躍している。今年の紅白も司会を務めるのだろうか。

そして市中の混乱をよそに、寝そべって黄表紙を読むという余裕しゃくしゃくな姿を見せた定信も話題となった。半蔵から打ちこわしが終わった報告を受けると一転、不満を爆発させていたが、庶民の苦しみを理解できない上層部が多すぎますね。そして大奥の最高権力者・高岳(冨永愛さん)を脅迫する大崎(映美くららさん)のシーンもありました。大崎が前回、一橋治済から渡された箱の中身は徳川家基(奥智哉)の死因となった手袋だった。松平武元(石坂浩二)の死後、行方が分からなかった手袋だったが治済が保管していたのだ。やはり武元の不審な死も治済が黒幕だったようだ。1つ伏線が回収された。

きょう7日に放送される第34話「ありがた山とかたじけ茄子」では首座となった松平定信が質素倹約を打ち出す。そんな中、蔦重はお抱えを集め「書を以て抗いてえと思います」と宣言する。

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