歌手・タレントのあのが、テレビ朝日のバラエティ番組『あのちゃんねる』からの降板意向をSNSで表明した件について、テレビ朝日の西新社長が26日の定例会見で言及した。番組内容をめぐって番組側は謝罪しており、西新社長は「制作体制やコミュニケーションのあり方」などを見直す考えを示した。
あののSNS投稿「非常に重く受け止めている」
18日深夜に放送された『あのちゃんねる』では、あのに「嫌いな芸能人」を答えさせる企画を放送。その後、番組側は「番組制作スタッフの配慮が足りず」、鈴木紗理奈とあの、それぞれの事務所や関係者に迷惑をかけたとして謝罪していた。西社長は会見冒頭からこの件に触れ、「今回の事案を重く受け止め、バラエティ番組の制作過程や現場運営を含め丁寧に見直し、再発防止に全力で努めていく」と述べた。
質疑では、あのがX(Twitter)で以前から番組内容の改善を求めていたものの改善されないため降板を申し入れたと投稿していることについて、これまでどの程度の申し出があり、具体的な対策を講じていたのかという質問が出た。
これに対して西社長は、SNSの投稿内容について「今回の事態を厳粛に受け止め、制作体制やコミュニケーションのあり方などを丁寧に見つめ直して、誠意を持って対応したい」と説明。一方で、制作過程については内容を含めて確認中だとし、個別の状況や詳細については回答を差し控えた。
降板の有無には明言せず「内容を含めて確認」
あのがSNSで降板の意向を示していることについて、「現状、降板したという事実はないという理解でよいか」と問われると、西社長は「今、事実関係や内容を含めて確認しているところ」と述べ、詳細には踏み込まなかった。
また、再発防止策については、まず事実関係と制作過程を丁寧に確認することが先決だとし、現段階で具体策を示すことは避けた。その上で、「制作体制」「コミュニケーションのあり方」「確認プロセス」「リスク管理」など、幅広く検証する必要があるとの認識を示した。今後の編成についても、関係各所と調整中として明言を避けた。
事実関係の確認については、制作現場や事務所関係者などから幅広くヒアリングしながら検証しているという。
「放送ハンドブック」に沿って制作
バラエティ番組を制作する上でのガイドラインについて問われると、西社長は、社内には「放送ハンドブック」と呼ばれる放送規程があると説明。バラエティ番組についても、通常はそれに沿って番組制作を進めているとした。
また、今回の件について、事前のチェック体制が機能していたのかという質問には、放送前にプレビューが行われているとした上で、それが適正に行われていたのか、機能していたのかも含めて確認中だと説明。検証結果を踏まえ、必要であれば適切に対処する考えを示した。
“暴露系”企画には「安心して楽しめることが大事」
バラエティ番組における“暴露系”の企画についての考えを問われた西社長は、個別の企画への言及は避けつつ、公共の電波を預かる立場として、視聴者が安心して楽しめることが基本だと説明。「バラエティは本来新しい発見があって笑顔があるもの」とし、局員がそのベースを意識して制作することが大事だと述べた。
さらに、今回問題視された「嫌いな方を答えさせる」という演出や、現場に出演していない芸能人の名前を挙げることについて問われると、西社長は改めて「番組制作スタッフの配慮が足りなかった」と謝罪。その上で、公共の電波を預かるメディアとして、発信内容が個人や社会に与える影響に十分配慮しながら番組作りを行う責任があるとし、事実関係と制作過程を丁寧に確認し、見直していく考えを示した。
調査結果公表の予定は「現状で予定はない」
あのがSNSで経緯を明かしたことについては、「非常に重く受け止めている」とした一方、本人の発信には個人としての考えがあるとして、憶測を含めてコメントすることはないとした。
今後、調査結果を会見やホームページなどで説明する予定があるかという質問には、「現状で予定はない」と回答。ただし、バラエティの制作現場については、制作過程を含めて徹底的にチェックし、必要があれば対応するとした。
