『北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。』 火曜23時~ カンテレ・フジ系
出演者:本田翼、志田未来、岩瀬洋志ほか
寸評:モデル系と元子役系の女優2人にイケメン俳優を散りばめたキャストのバランスは上々。小沢真珠、萬田久子、羽野晶紀、おいでやす小田、マギーら脇役もにぎやかで、「1人の男を共同生活で33%ずつシェアする」という荒唐無稽な設定を受け入れやすくしている。脚本・演出ともに意外なまでにまじめなトーンだが、突き抜けてふざけるくらいのほうが、夏らしい開放感があって見やすいのかもしれない。
採点:【脚本☆ 演出☆ キャスト☆☆ 期待度☆】
『大追跡 ~警視庁SSBC強行犯係~』 水曜21時~ テレ朝系
出演者:大森南朋、相葉雅紀、松下奈緒ほか
寸評:どんなジャンルでもエンタメ作に仕上げる福田靖の脚本は安定感たっぷり。舞台となるSSBC(捜査支援分析センター)で見せる週替わりの捜査には意外性もあり、同枠で放送されてきた刑事ドラマより幅広い視聴者層が期待できそう。ただトリプル主演ながら事実上の主演は相葉。シリーズ化は既定路線だけに不自然なプロデュースがもったいない。
採点:【脚本☆☆ 演出☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
『ちはやふる -めぐり-』 水曜22時~ 日テレ系
出演者:當真あみ、原菜乃華、上白石萌音ほか
寸評:ヒット映画の続編を原作者の許諾・協力を得て、映画で監督・脚本を務めた小泉徳宏をショーランナーに据え、10年前のキャストも継続起用に成功。過去作の配信や出版でも稼ぐなどプロジェクトの完成度は特筆すべきレベルにある。若年層にはまぶしさを感じる王道の学園部活ドラマであり、大人層には彼らの笑顔と成長を見守るドラマとして機能。昭和時代から続く「夏ドラマはこういうのが見たい」という潜在的なニーズに真っ向から応えている。映画出演したキャストの再登場は話題性があり、上白石萌音vs広瀬すずの顧問対決も見逃せない。
採点:【脚本☆☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】
『最後の鑑定人』 水曜22時~ フジ系
出演者:藤木直人、白石麻衣、松雪泰子ほか
寸評:「ある事件で科捜研を辞めた」「人とは関わりたくない」という主人公のキャラクターも、各話の物語も丁寧に作られている王道の科捜研ドラマ。逆に言うとそれ以外に引きつける要素が乏しく、新たな可能性を見せたいところだが、序盤は話題性に欠く状況が続いている。同ドラマ枠は『全決』『問題物件』で思い切った挑戦をしたが、前作・今作は無難な医療・刑事ドラマに戻ってしまったのが気がかり。
採点:【脚本☆☆ 演出☆ キャスト☆ 期待度☆】
『しあわせな結婚』 木曜21時~ テレ朝系
出演者:阿部サダヲ、松たか子、板垣李光人ほか
寸評:“脚本家・大石静×ダブル主演・阿部、松”は、それだけでドラマ好きを引きつけられる座組み。急がずあわてず、時にほどよい笑いを織り交ぜながら、夫婦のあり方を問い、ミステリーを進めていく……そのローテンポと静かなムードは民放とは思えない大人の余裕を感じさせられる。大石がどんな仕掛けを用意し、阿部と松がどう応えていくのか。先の展開が読まないほうが存分に楽しめるドラマだろう。
採点:【脚本☆☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】
『愛の、がっこう』 木曜22時~ フジ系
出演者:木村文乃、ラウール、田中みな実ほか
寸評:井上由美子の純度を際立たせる危うげな人間模様と、西谷弘監督の執念を感じさせる映像美が高次元で融合。なかでも肝となる“がっこう”のシーンは、まるで保育士が園児に教えるような無垢さが際立ち、若年層にも響く物語に仕上がった。青木カレンの歌なども含め、『昼顔』からの流れが各所に散りばめられ、テーマも映像も夏との好相性を感じさせられる。改正風営法の施行によってホストという設定への批判もあるが、テロップやホームページでのフォローで切り抜けた。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】
『恋愛禁止』 木曜23時59分~ 読テレ・日テレ系
出演者:伊原六花、佐藤大樹、渡邊圭祐ほか
寸評:ホラーやフェイクドキュメンタリーの名手・長江俊和が原作と演出を手がけるだけに、夏の深夜帯にすんなりフィット。序盤からストーカーの怖さ、衝動的な殺人の危うさ、消えた遺体の怪しさ、新たなストーカーの登場など、各シーンの映像からホラーのこだわりが感じられる。本当に怖いのは主人公の前に現れた3人の男なのか、それとも他の男女なのか。終盤には局地的な盛り上がりを見せるかもしれない。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
『能面検事』 金曜21時~ テレ東系
出演者:上川隆也、吉谷彩子、大西流星ほか
寸評:タイトル通り「能面」の主人公は主演俳優にとっての難役であり、原作者も不安視するほどだったが、上川が見事に体現。警察には嫌われ、検察では孤立しながらも不正に立ち向かう姿に痛快さを感じさせられる。そんな主人公に「辞めろ」と言われながら食らいつく女性事務官の構図も含め、勧善懲悪の世界観が好きな人に向けた直球の作品。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆】
『DOPE 麻薬取締部特捜課』 金曜22時~ TBS系
出演者:高橋海人、中村倫也、新木優子ほか
寸評:成否の鍵は謎に包まれた薬物「DOPE」ではなく、未来予知、超視力、腕力、聴力、嗅覚、記憶力などの異能力。これをどうとらえるかによって作品への興味が変わる。「何でもアリのSF作」として楽しめる人だけでは分母が少なく、ある程度ツッコミどころをつぶしておかなければ多くの支持を得ることは難しいだろう。制作サイドが本当に描きたいのはその先にある人間ドラマだけに脚本のバランスが求められる。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆】








