第34回「目覚め」では、1006(寛弘3)年から1007年(寛弘4)の様子が描かれた。幼いころの淡い想いを源氏物語第5帖「若紫」を書き上げるまひろ。一条天皇が夢中になる『源氏物語』を理解しようとする彰子。敦康親王だけでなく、息子である藤原道雅からも嫌われながら、性懲りもなく何かをたくらむ藤原伊周。今回も様々な人間模様が繰り広げられた。

トップ3以外の見どころとしては、まひろが書いた『源氏物語』が内裏で広がりつつある場面が挙げられる。藤原公任(町田啓太)・敏子(柳生みゆ)夫婦、藤原行成(渡辺大知)、藤原斉信(はんにゃ.・金田哲)や女房たちなど大勢の人が夢中になって読んでいる。

その女房の中に、Eテレの人気テレビアニメ『おじゃる丸』の主人公・坂ノ上おじゃる丸役の声優・西村ちなみが筑前の命婦役でひっそりと登場している。西村は『光る君へ』公式Webサイト特集記事の動画で、おじゃる丸の声で「空蝉」の一節を朗読している。

また、成長した藤原道長の長男・藤原頼通も注目を集めている。頼通を演じる渡邊圭祐はアミューズに所属する宮城県出身の30歳。大河ドラマの出演は『光る君へ』が初めてとなる。ネット上でも「頼通さま、さわやかな青年になられた」「めっちゃカッコいい!」「ついに圭祐さんが大河ドラマに!」と、その凛々しい姿が話題になっている。

屋敷が火事に遭い、茫然自失となった藤原斉信、藤原道綱(上地雄輔)のコンビも注目された。「しょんぼり斉信と道綱のLINEスタンプほしい」「金田さんの演技すごい!」「深刻な事態なんだけど、2人のコミカルさがおもしろい!」「弟大好きが揺るがない道綱がスゲェ」と、2人の表情に笑いをこらえきれなかった視聴者が続出した。

そして、SNSでは曲水の宴に登場しなかったある人物について多くのコメントが寄せられました。「公任さまがいない、何で?」「なにか理由があるのかな?」「公任さまの得意分野なのに~」「雨宿りのシーンにもいなかったのは寂しい」といった、町田ファンの悲鳴にも似た声が多数アップされている。史実では、今回の道長が開いた曲水の宴の出席者は定かではないので、出席者はオリジナルで選定できるように思うが、町田が多忙でスケジュールが合わなかったなど、何か大人の事情があったのかもしれない。もし、公任が曲水の宴に出席していれば、曲水の宴のシーンがトップ3入りを果たした可能性が大いにある。

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きょう15日に放送される第35回「中宮の涙」では、金峰山の登攀に苦戦する藤原道長・頼通父子や、涙ながらに「お慕いしております!」と、一条天皇への愛をさけぶ中宮・藤原彰子の姿が描かれる。また、久々の登場となるあかね(泉里香)や、恋人・斎院の中将と引き離される藤原惟規など、とても多くの見どころが詰まっている。次回は果たしてどのシーンが最も注目されるのか。