歌舞伎俳優の市川右團次が、嵐・松本潤が主演を務める2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』に出演することが1日、発表された。大河ドラマ初出演で、民衆の心をつかむ一向宗徒のカリスマ・空誓(くうせい)上人を演じる。

市川右團次

第62作大河ドラマとなる本作は、誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を新たな視点で描く物語。主人公・徳川家康を松本潤が演じ、脚本を古沢良太氏が手がける。

市川右團次が演じる空誓は、家康が三河統一に苦心する中、人々の心を鷲づかみにする本證寺の住職。民が苦しむのは武士のせいだと説き、寺の中に巨大な町をつくり、商人を呼び寄せ、集まる民衆たちを救済する。対立を深めた家康は本證寺に攻め込み、一向一揆の引き金をひいてしまう。

市川右團次のコメントは以下の通り。

――役柄説明を読んで、演じる人物の印象はいかがでしょうか。意気込みとあわせてお聞かせください。

先ずは今回が初めての大河ドラマへの出演、お話を頂き大変嬉しく光栄でした。
私が務めさせて頂きます空誓のお役は、僧侶で有りながらも、先ず一人の人間として常に民衆と共に生きている人物であると理解し、そこに魅力を感じました。
事前に資料を頂けたことや、丁寧なリハーサル、監督との細かいディスカッションを設けて頂けた事にも感謝致しております。おかげで心地よく務める事が出来ました。実際にどの様な映像になっているか、今からとても楽しみです。
私が演じていたシーンである1563年頃から、その40年後の1603年に江戸幕府が開府され歌舞伎の歴史が始まったと言われております。
歌舞伎は元来民衆の中から沸々と湧いてきている文化なので、寺内町で民衆と踊るシーンを演じて、まるで歌舞伎の発祥期に居る様な不思議な体験が出来たのも忘れられません。

――『どうする家康』の脚本を読まれてのご感想はいかがですか。

作品内の、家康をはじめとする登場人物の一人一人が生き生きとしていて、歴史が生まれる過程が感じられました