俳優の酒向芳が、嵐・松本潤が主演を務める2023年のNHK大河ドラマ『どうする家康』に明智光秀役で出演することが1日、発表された。大河ドラマへの出演は『龍馬伝』(2010年)、『軍師官兵衛』(2014年)、『青天を衝け』(2021年)に続き4回目となる。

酒向芳

第62作大河ドラマとなる本作は、誰もが知る歴史上の有名人・徳川家康の生涯を新たな視点で描く物語。主人公・徳川家康を松本潤が演じ、脚本を古沢良太氏が手がける。

酒向が演じる明智光秀は、足利義昭に仕えるが、将軍の地位が危うくなると、自らを高く評価する織田信長(岡田准一)の配下に入る。笑顔の中にも、常に鋭いまなざしがあり、家康(松本潤)や秀吉(ムロツヨシ)のささいな仕草も見逃さない。信長には媚びへつらうが、その本心はどこにあるのか? 物語のキーマンとなる。

酒向のコメントは以下の通り。

――演じる人物の印象はいかがでしょうか。

60代も半ばに差し掛かる者にとって、「意気込みとは?」と問われれば、「ない」というのが正直な気持ちです。(人それぞれでしょうが)
明智がやる気満々では、どうかなと・・・(笑)
奥の奥の奥に秘めた思いは、決して人には語らぬものでしょう。
明智はそう言っているようです。

――これまでの大河ドラマのご出演で、印象に残っていることはありますか?

2010年の「龍馬伝」は自分がテレビに関わり始めた頃かと、記憶しています。
右も左も分からず、何もしないでいれば、あっ、と言う間に呑み込まれてしまう撮影現場でした。
そんな中で「お前は今、このシーンで何がしたいんだ、どうしたいんだ。
何かを思い付いたのなら、それをやらないでいられるのか。ただ時が、時間が過ぎてしまっていいのか。
そして、何もしなかった自分を受け入れられるのか・・・」そんなことを考えていたような気がします。
現場とは、自分を突き放し、一人にさせて、「さあ、どうする?」と、優しく見守る「力」があるのではないか、と。そんなことを思います