西武鉄道は1日、建築家の妹島和世氏がデザインを監修し、日立製作所が製造した新型特急車両001系「Laview(ラビュー)」が、2019年度グッドデザイン賞において「グッドデザイン金賞(経済産業大臣賞)」を受賞したと発表した。

  • 前面ガラスに曲面ガラスを採用し、やわらかな印象となるようデザインされた外観

「グッドデザイン金賞」は、2019年度に選出されたグッドデザイン賞受賞1,420件のうち、「グッドデザイン・ベスト100」に選出された受賞対象の中からグッドデザイン審査委員会がとくに優れたデザインと認められる作品に贈られる。

西武鉄道の新型特急車両「ラビュー」は、「いままでに見たことのない新しい車両」をめざし、同社の次世代のフラッグシップトレインとして製作された。電車の固定概念にとらわれない、建築とプロダクトの間のもうひとつの居住空間をイメージしてデザインされたという。

  • 都市や自然の中で特急列車が風景の一部となるようにデザインされている

  • 「ラビュー」の前面

  • 乗客を包み込み、リラックスできるようデザインされた座席

審査員からは、「アヴァンギャルドな球形の先頭車両、風景がファジーに映りこみ存在感を和らげる車体塗装色、驚くほど大きな客室窓、窓からはリビングルームを彷彿させる心地よい暖色イエローのシートが良く見える、乗車前から乗客の心を昂ぶらせる仕掛けが満載だ。広大な窓から見える車窓風景はあたかも外界と室内空間がシームレスで繋がっているかの錯覚を起こさせ、普段見慣れた景色を新しいものへと変えるだろう。『100年の風 景をつくる』という高い志のもと、デザインの力で革新的創造にチャレンジした姿勢とその実現力は賞賛に値する」と評価されている。