なぜ復活したクイズ特番のMCに嵐のメンバーが起用されているのか。

彼らの「知名度」「好感度」における業界評価は、世間の人々が思っている以上に高い。特に評価されているのは認知されている年齢の幅であり、彼らは40代だが70代・80代の高齢層にも、10代・20代の若年層にもリーチできる。特に「視聴率獲得に不可欠なリアルタイム視聴の割合が高い50代以上に認知されている」という点で嵐メンバーの需要が再加速しているのは間違いないだろう。

夏ドラマの主演俳優を見るとわかりやすい。堺雅人、反町隆史、GACKTは1973年生まれで今年53歳、大森南朋は1つ上の今年54歳、内田有紀は2つ下の今年51歳と、50代前半の主演俳優が多くを占めている。

バラエティの有吉弘行、マツコ・デラックス、くりぃむしちゅー、バナナマン、サンドウィッチマンらも同世代であり、さらに60代以上のMCも多い。つまり「テレビのMCや主演俳優における現在の主流は50代以上」ということであり、やはり高齢層にリーチできることが重要なのは確かだ。

その点、嵐メンバーの高齢層に対する知名度は50代以上のMCや主演俳優と同等以上のレベルにある。加えて、視聴率獲得につながりやすい家族視聴を促せること、若年層からもアイドルレジェンドとみなされていることなどもあって、少なくとも20年代後半のテレビシーンをけん引していくことは間違いないだろう。

前任者と比べられる復活特番の宿命

そして嵐が5月で活動終了してソロ活動のみとなった現在は、各局の制作サイドにとってキャスティングの絶好機。とはいえ、櫻井翔、二宮和也、相葉雅紀はすでにレギュラー番組などで多忙なため、基本的にオファーのベースは特番になるが、彼らには大型企画がふさわしい。

本人たちにとっても現在はアイドルとしての輝きが減る一方で、MCとしてのオーラを増していきたい過渡期。国民的アイドルから大物MCとなっていく上で大型特番を束ねる姿を見せていく必要性があり、『アメリカ横断ウルトラクイズ』『クイズ$ミリオネア』なら不足はないだろう。

ただ、クイズに限らず人気番組の復活には構成・演出はもちろんのこと、MCの変更にも厳しい視線が注がれるため、決して楽な仕事ではない。実際、『アメリカ横断ウルトラクイズ』は福留功男、『クイズ$ミリオネア』はみのもんたという強烈なMCが存在していただけに、「イメージが違う」「別の番組に見える」などの厳しい声もあがっている。

だからこそ櫻井と二宮は番組と先輩MCの良さを大切にしつつ、その上でいかに令和と自分のカラーを出していくのか。彼らにとっても各局にとっても、今後の行方を左右する重要な特番であることは確かだ。