サラリーマンが副収入を得る方法として、一度は興味を持ったことがあるかもしれない「不動産投資」。物件って本当に買えるの? リスクが大きいのでは?? そんなシンプルな疑問を持つ読者も多いかもしれません。

そこでこの特集では、サラリーマンをしながら、実際に物件を購入し、管理を始めている投資家の実体験をご紹介します。

今回は、子育てと仕事を両立しながら不動産投資の勉強を続け、新築アパート2棟を購入。リタイア生活を夢見て3棟目以降の購入も目論んでいるというあやこさんに話を聞きました。

あやこさん(35歳)※仮名

6歳のお子さんと旦那さまの3人暮らし、会社員。2016年3月から不動産投資の勉強を始め、2017年のはじめに7,000万円で新築アパート1棟を購入。2020年に入ってからも2棟目を購入し、既に年収越えの利益を見込んでいる。

「騙されてない?」夫に心配されながら始めた不動産投資

――なぜ不動産投資を始められようと思ったのですか?

出産と同時に自宅マンションを購入したとき、貯金が頭金や初期費用に消えてしまって、お金に対する不安が生まれました。そこで、お金の勉強をしたいと思うようになったのが、そもそもの始まりです。

スクールでお金の知識全般について学べる授業を受けたとき、「自己資金がなくても融資を受ければ、物件を購入し不動産投資を始められる」と初めて知りました。

昔から、部屋を貸すだけでお金をもらえるってすごいなぁ、"大家さん"っていいなぁと憧れがあったので、それならやってみようと思ったんです。

物件金額も勉強にかかるお金も大金なので、初めに夫に相談したときはすごく心配されたんですが(笑)、私がまじめに勉強して、懸命に物件探しをしている様子などを見て、最終的には夫も私の決断を尊重してくれました。

それからは、週末を使って夫婦で物件を見に行ったり、娘が寝ている時間に勉強をしたりと、知識を積み重ねていった感じです。

ダブルインカムという属性の高さが奏功、7,000万円の融資に成功

――そうして初めて購入されたのが、7,000万円の新築アパートだったのですね。なぜこの物件を選ばれたんですか?

自分にどんな物件が合っているか考えた時に、仕事と育児で忙しいこともあり、あまり手のかからない新築アパートがいいと思いました。

我が家は夫婦で働いていてダブルインカム、属性が高いので、1棟買いも審査が通りそう、ということで思い切りました。

――高額の物件、購入は怖くなかったですか?

先が見通せていたので、意外と怖くありませんでした。また、融資もフルで組めて、自己資金の投入も少額で済みました。融資年数も長く引けたので、毎月の返済額が少なく、怖い額ではありませんでした。

夫も「返せなくなったら自分が働いて返すから」と背中を押してくれました。

大変なのは「購入後」ではなく「購入するまで」

――購入後の管理は大変ではないですか?

単身用のアパートなので、最初は出入りが激しかったのですが、購入して数カ月で満室になりました。そのあとちょこちょこ退去もあるのですが、ここ2年近くはほぼ満室です。

利回りは9%弱、今のところ安定的に家賃も入ってきています。

実は最近2棟目の新築アパートも購入したんです。1棟目の物件が安定的に回っているという実績も評価していただいて、融資を組むことができました。今土地を買って、アパートを建てているところです。

景気の変動に応じて多少不動産価格も動くと思いますが、持っているうちは上がろうが下がろうが毎月家賃収入が入ってくるし、不動産価格が下がっているときに売らなければいいだけの話なので、今後に関しても、あまり怖さは感じていません。

――すごく順調そうに見えますが、不動産投資で一番大変だったことは何ですか?

買うまでがやはり一番大変でした。日々地道に物件を検索しても、優良物件は年に1件あれば良いほうです。いい物件を見つけたら買付証明書を出して、融資先を探してと、とても労力がかかります。

それから銀行融資がどうしてもついて回るので、良い物件を見つけても融資が下りて購入できるところまでこぎつけるのは難しいです。でも逆に考えると、融資の面で参入障壁が高いので、ライバルは少ないなと感じています。

お金の不安や心配から解放され、自由に生きたい

――これからも不動産を買っていかれますか? 今後の展望を教えてください

2棟目までの購入で既に現在の年収は超える見込みなのですが、余裕を持つためにもう1棟、会社員の属性を使って、新築アパートが欲しいなと思っています。

将来は仕事を辞めて、お金の不安や心配をする必要がない人生を、自由に生きたいですね。

ただ、辞めてからやりたいことがそんなにあるわけではないので、やりたいことが見つかるまでは会社員を続けようかな。今後は不動産投資を始めようとしている人にアドバイスを行う事業ができないかなぁと、ぼんやり考えています。

取材協力: ファイナンシャルアカデミー

お金の教養を身につけるための「総合マネースクール」。2002年の創立以来18年間で延べ57万人が、東京校やオンライン校にて、貯蓄や家計管理といった生活に身近なお金から資産運用、キャリア形成、人生と社会を豊かにするお金の使い方までを学んでいる。現在、不動産投資スクール株式投資スクールなどで無料体験セミナーを開催している。