1億円を作りたい人が考えるべき「リスク」とは?

独立起業から悠々自適なリタイア生活まで、さまざまな夢を叶えてくれる1億円ですが、あなたは自分が実際に"1億円を作れる"と考えたことはありますか?

現在日本で1億円以上の資産を持つ人はおよそ302万人、決して少ない数字ではありません。日本最大級のお金の学校「ファイナンシャルアカデミー」が、普通のサラリーマンでも「月5万円で1億円を作る方法」についてお伝えします。

• 1億円を作りたい人が考えるべき「リスク」とは?

1億円を作るために欠かせない「資産運用」。今回は、資産運用という言葉と共に語られることが多い「リスク」について考えていきたいと思います。

資産運用にはつきものの「リスク」。現在、富裕層となった人たちも、リスクについては人一倍敏感で、常に今自分が考えるべきリスクを見極めながら投資をしていると言っても過言ではありません。では、1億円を作りたい人は、どのようなリスクを考慮すべきなのでしょうか。

最も意識すべきなのは「無知のリスク」

1億円を作る上で最も意識したいのは「無知のリスク」です。

何度もお伝えしていますが、投資は、運や勘、一時的にしか通用しないテクニックをもとに行うものでは決してありません。投資の世界に存在する「再現性のあるルール」に基づいて投資をすることは1億円を作る上で大前提です。

その上で、1億円を作りたい人が意識すべきリスクは「世間一般論にひきずられてしまうリスク」だと言えます。

1億円を作りたいなら、分散投資はリスクになる

書店に並ぶ投資入門書でよく言われるリスク回避方法のひとつに「分散投資」があります。

分散投資とは、投資する先を一つに限定するのではなく、複数に分ける投資方法で、「卵は一つのカゴに盛るな」という言葉で表現されることもあります。

卵を一つのカゴに盛ると、カゴを落とした場合、全部の卵が割れてしまうかもしれないが、複数のカゴに分けておけば、一つカゴを落として卵をダメにしてしまっても、他の卵は影響を受けずに済む、という例えですね。

一方で、1つの投資先に資金を集中させる投資を「集中投資」と言います。

世間一般的には、集中投資は避けられがちで、リスクが低い投資信託などの分散投資が人気となっています。皆さんの中にも、集中投資は怖いので、分散投資しか選びたくない、という方がいらっしゃるかもしれません。

ですが、1億円を作ることを真剣に考えた時に、分散投資は夢の1億円を実現する方法なのでしょうか。

車の運転で例えると、分散投資は「一般車道での徐行運転」、集中投資は「高速道路での加速運転」だと表現できます。

徐行運転はゆっくり進むので、事故は起こりにくいかもしれませんが、遠出をしようと思った時、最初から最後までずっと徐行運転で走っていたら、いつまで経っても目的地にたどり着くことができません。

つまり、分散投資はリスクを減らすことには有効かもしれませんが、大きな資産を早く作るという意味ではあまり有効でない、ということなのです。

実際に、分散投資で1億円を作ろうとすると……?

具体的に見てみましょう。月5万円を使って、分散投資の代表格である「投資信託」で1億円を目指すとした場合、利回りが4%であれば、1億円を作るのに51年かかる計算になります。

利回りが5%なら45年、6%だったとしても40年です。今から40年後、50年後、読者のみなさんは70代、80代になっているかもしれません。しかもこれは、目標金額に至るまで月々5万円をコンスタントに投資し続けるシミュレーションですので、開始する年齢が遅ければ、定年退職して年金暮らしになったとしても、月々5万円を捻出し続けないといけない、ということになります。

何より、1億円を作りたいと考える人には、その先に実現したい夢があるのではないでしょうか。その夢は、40年後、50年後でも叶えられる夢なのでしょうか。つまり、1億円を作りたい人にとっては、一般的によく言われるリスク回避方法に引きずられてしまうことこそがリスクになりうるということなのです。

世界一の投資家として知られるウォーレン・バフェット氏も「分散投資はリスクヘッジではなく、無知に対するヘッジである」という言葉を残しています。これは「分散投資=リスクヘッジ、と単純に考えるのは間違いで、知識がないから分散投資でリスクヘッジするしかないのだ」ということを意味しています。

リスクを抑えた集中投資を実践しよう

1億円を作りたい人が考えるべきことは、「リスクを抑えた集中投資」です。

先ほどの車の例で言えば"高速道路で安全に、加速運転をすること"。免許を取ったばかりだとさすがに難しいかもしれませんが、運転の経験を重ねていけば、高速道路でも不安なく運転でき、遠くまで出掛けることができます。

それと同じで、勉強と実践を通して投資に慣れてくれば、集中投資は1億円に早く辿り着くための味方になってくれるということです。

私たちは決してすべての人にとって分散投資がダメだと言っているわけではありません。ファイナンシャルアカデミーの授業では、分散投資についても当然教えています。

でも、もしあなたが1億円を作って理想の暮らしを実現したい、と本気で考えるのであれば、「知識を身につけて集中投資をする」という選択肢を積極的に選ぶ必要があることを忘れてはいけません。

最終回の次回は、1億円を作るまでのロードマップをお教えしたいと思います。