東京2020はさまざまなスポーツをお子さんとともに楽しめるまたとないチャンスです。そこで、子どもの運動能力向上に詳しいスポーツトレーナー・遠山健太が各競技に精通した専門家とともにナビゲート! 全33競技の特徴や魅力を知って、今から東京2020を楽しみましょう。今回は「スケートボード」! 競技解説は、トレーナーとして、プロスケートボーダーをはじめ、各種目のトップアスリートをサポートをしている辻健一郎さんです。

  • スケートボード

    「スケートボード」の魅力とは?

スケートボードの特徴

スケートボードは、2020年の東京オリンピックから正式採用された新種目で、「ストリート」と「パーク」という2種目で競います。スケートボートの種目としては、ほかに「バード」や「スラローム」などがあります。

前後に車輪の付いた板(長さ:約80cm、幅:約20cm)に乗り、トリック(ジャンプ、空中動作・回転などの技のこと)を行い、技の難易度や高さ、スピードなどを評価する採点競技になります。

発祥は1940年代のアメリカと言われており、使用される板は現在とは異なり、木の板に鉄の車輪がしっかり固定されているものでした。その後、1950年代にローラーダービー社により(ローラーサーフィン)という商品が発売され、試行錯誤の結果、現在のスケートボードに至りました。

競技大会は1960年代から始まりましたが、現在とはまったく違うスタイルの競技大会だったようです。1995年からはほかのエクストリームスポーツ(※)とともに、世界的に開催されているX Gamesの1種目として開催され、人気の高いスポーツとなり、東京2020での正式採用となりました。

(※)速さや高さ、危険さや華麗さなどの「過激な (extreme)」要素を持った、離れ業を売りとするスポーツの総称。アクションスポーツとも呼ばれ、Xスポーツと略されることもある。

スケートボードを観戦するときのポイント

まず、「ストリート」と「パーク」という2種目の違いを知っておくと良いでしょう。

「ストリート」はその名のとおり、街にあるような階段や手すり、縁石やベンチなどを模したセクション(構造物)を、選手1人ずつがさまざまなトリックを織り交ぜながらクリアしていきます。それを審判員が採点します。スピードも採点に入るため、選手たちはスピードの恐怖感を興奮に変え、観客の想像を超えるトリックで各セクションを越えていきます。選手も観客もみんなで「スゴい!」と盛り上がりましょう。

「パーク」は深いお椀をいくつも組み合わせたような複雑な形をした窪地状のコースで行い、制限時間の中で高さや複雑なトリックを繰り出して、それを審判員が採点をします。ストリートとは異なり、空中に飛び出すエア・トリックが中心となるので、「高いっ!」と興奮しながら応援しましょう。

東京2020でのチームジャパンの展望

日本には、「ストリート」「パーク」のどちらも、世界大会などで入賞している選手たちがたくさんいます。メダル獲得に期待をしながら、選手たちの活躍を熱く応援しましょう。

なかでも有力なのは、2014年ソチ五輪、2018年平昌五輪においてスノーボードハーフパイプでどちらも銀メダルを獲得している平野歩夢選手です。初めて五輪に出場する選手も多いなか、良き兄貴分として雰囲気づくりなども含めがんばってほしいと思います。

遠山健太からの運動子育てアドバイス

僕が通っていたアメリカンスクールには部活こそありませんでしたが、スケートボード愛好会があり、その活動がかなり活発だったのを覚えています。私の子どもたちは小学校入る前にキックボードから入り、小学生になってからは難易度が高いブレイブボードを乗りこなしています。幼少期に遊ぶキックボードは常に地面を蹴って前方へ進むことから(同側の足しか使っていないため左右差が出そうですが)、運動能力向上につながる有効な遊具だと思います。不安定要素が増えるスケートボードはなかなかチャレンジしづらい種目ではありますが、まずはキックボードからスタートしてみるのもいいかもしれません。

競技解説:辻健一郎

2014年横浜市港北区日吉にてYOKOHAMA TRAINING GYM COREをオープン。2019年1月にFlex Style En-CORE株式会社を立ち上げ法人化。一般の方から各種目のトップアスリートまで幅広くサポートをしている。リハビリから疲労のケア、スポーツパフォーマンスアップまで幅広く対応。「YOKOHAMA TRAINING GYM CORE」

ナビゲーター:遠山 健太

リトルアスリートクラブ代表。トップアスリートのトレーニングに携わる一方で、ジュニアアスリートの発掘・育成や、子どもの運動教室「リトルアスリートクラブ」のプログラム開発・運営など、子どもの運動能力を育むことに熱心に取り組む。自身、2児の父であり、子どもとともにめぐった公園での運動や子育て経験を生かし、パークマイスター(公園遊びに詳しく、子どもの発育を考えて指導ができるスポーツトレーナー)としても活動している。著書は『スポーツ子育て論』(アスキー新書)、『運動できる子、できない子は6歳までに決まる!』(PHP研究所)、『ママだからできる運動神経がどんどんよくなる子育ての本』(学研プラス)など多数