次々に新しい料理や食材などが登場するとあって、『食のトレンド』は刻一刻と移り変わっていく。しかし、クライアントや職場の同僚と「あれ食べた?」という話になることはよくある。そんなときに「……聞いたこともない」というのは、かなりマズい。この連載では、ビジネスマンが知っておけば一目おかれる『グルメの新常識』を毎回紹介していく。第二回は「ゆめかわスイーツ」。

「ゆめかわスイーツ」って何?

若い女子たちの間で「ゆめかわいい(略して『ゆめかわ』)」が人気だ。「夢のようにかわいい」という言葉が由来になっていて、数年前からひとつのジャンルとして定着してきている。特徴は「ピンクやパステルカラーを使った淡いカラーリング」「ユニコーンやうさぎ、テディベアなどのキャラクター」「ハートやレース、ロリポップなどのかわいらしいモチーフ」など。これらの要素が集まったファッションやインテリアなどが『ゆめかわ』と称されているが、明確な定義はないのが現状だ。

ブームの理由は、やはりSNS映えする写真が撮れること。実際にInstagramで「#ゆめかわいい」を検索すると、40万件以上がヒットし、その人気ぶりがうかがえる(2018年8月現在)。

「ゆめかわスイーツ」はどこで食べられる?

ゆめかわを知るには『KAWAII』の聖地・原宿が外せない。ソフトクリームにゆめかわパーツをトッピングして、オリジナルのゆめかわスイーツが作れる「Eddy's Ice Cream」、帽子のように大きなレインボーカラーのわたあめが名物の「TOTTY CANDY FACTORY」など、ゆめかわスイーツ店が続々とオープンしている。

  • ヒルトン東京お台場「真夏の『ゆめかわ』ホームパーティー」で食べられるゆめかわスイーツたち

ゆめかわブームに人気ホテルも注目。現在、港区台場のヒルトン東京お台場のレストランで開催されている「【真夏の『ゆめかわ』ホームパーティー】~サマーデザートブッフェ~」(平日:税サ別3,400円、土日祝日:税サ別3,800円/90分/制限時間45分のエクスプレスブッフェもあり)も、若い女性同士や小さな女の子がいる家族連れで連日大賑わいを見せている。

ブッフェの開始前には撮影タイムが設けられ、スマートフォンやカメラを持った女性たちが料理ののったテーブルの周りに集まり、パシャパシャとシャッターを切る音とともに「かわいい~!」という声があちらこちらから聞こえてくる。

「ゆめかわスイーツ」のお味は?

さて「真夏の『ゆめかわ』ホームパーティー」のゆめかわスイーツを実食。SNS映えする写真を撮るために、全35種類のスイーツの中から、バランスを見ながらひとつずつ丁寧に皿の上にのせていく。

  • スイーツの高さや配色を意識すると、よりフォトジェニックに

まずは手前の「だいスキなんだよ ハートのピーチパイ」から。キュートなハート形のパイにカスタードクリーム、ピーチペーストがのった一品は、しっかりとした甘さとパイのサクサク食感がマッチした王道のおいしさだ。続いて、マダガスカル産バニラを使った写真左上の「私を乗せて ドコマデモ ユニコーンバニラババロア」。甘いバニラの香りとなめらかな舌ざわりに思わずうっとり! 濃厚な味わいながら、中に入ったベリーソースの甘酸っぱさのおかげで、つい2つ目に手を伸ばしてしまいそうに……。

写真右上の「あなたの方がキレイよ レインボークリームタルト」は、しっとりとしたタルト生地の上にレインボーカラーのホイップクリームをたっぷりのせた、甘いもの好きにはたまらないスイーツだ。他にも、見た目だけでなくおいしさにもこだわったスイーツに囲まれていると、その空間にいるだけで「女子に生まれて良かった!」という幸せな気持ちになれる。筆者もすっかり『ゆめかわ』の世界観のトリコになってしまった。

ちなみに、ピザやサンドイッチなどの食事も用意されているので、甘いものはそんなに食べられない……という人も、塩気のある料理を合間に食べれば、制限時間の90分を最後まで楽しめそうだ。

これらのスイーツは、ホテルの女性スタッフを中心にアイデアを出し合い、レストランのパティスリーシェフが試行錯誤を重ねて形にしたという。ポエムを詠んでいるようなメニュー名も、ゆめかわの独特の世界観を表現するために一つひとつ命名された。

「真夏の『ゆめかわ』ホームパーティー」は、9月2日までの期間限定。平日でも混雑が予想されるので、ヒルトン東京お台場のホームページからの事前予約がおすすめだ。家族や恋人と写真を撮りながら、『ゆめかわ』の世界にふれてみては?