前回のコラムでお伝えした「スキルの棚卸し」は、いかがでしたでしょうか。今の得意な分野・技能を活かして、その延長線上にキャリアを描くのか。はたまた別のスキルを強化し、キャリアの領域を広げていくのか。選択肢は無限にあります。自身のスキルの棚卸しができたら、次に向かうべき「理想のキャリア」や「目的地」について考えてみましょう。

自分の「現在地」を知ること

現在地を知るということは、「今の自分が選べる選択肢を知ること」であり、強み、弱みだけでなく具体的に何ができるのか、自分自身をより知るための工程です。自分自身と向き合うことが、スタート地点。スキルの棚卸しで見えてきた業務経験や成果を書き出してみましょう。

私自身、過去にこの工程を行って可視化ができたことで、自分の「強み」となるスキルを見つけることができました。それは広報やブランディングを行う際に必要な「ヒアリング力」と「企画力」です。経営者の意向を汲むために徹底してヒアリングを行い、戦略設計をしたのちに、企画立案をしていく。

日頃あまりにも当たり前すぎて気づいていなかったのですが、このコアとなる大事な工程こそ自身の強みとなるスキルだと気づいたのです。そこで、そのスキルをさらに強化することに加えて、当時未経験であった「上場企業での広報責任者」という経験を積むために、独立を見据えてキャリアを歩みました。

「理想のキャリア」を見据えたビジョンを持とう

理想のキャリア考える際に「いつ結婚するかもわからない」「いつ子どもを産むかわからない」という中で「どうやって理想のキャリアを描いたらいいんだ!」と悶々とした経験はありませんか?

私自身、漠然と「実力をつけて、将来は自分の強みとなる専門スキルを持って独立したキャリアを歩むには、今どういう環境に身を置けばいいのか」をいつも考えていました。しかし、こういった「理想」があっても、なかなか決定打に欠けてしまい時間だけが過ぎていく……という人も少なくないかと思います。

そこで漠然とした理想を、より具体的に描く方法をお伝えします。それは自分のミッションとビジョンを設定すること。

たとえば5年後にゴール設定をしたときに、そのとき自分がどんな環境で、どんな働き方で、どんな仕事をしているか……そこには誰がいるのか……などを想像してみてください。理想をしっかり描くことで、今後のライフイベントも見据えた「目的地」が設定できます。そうすることで、ブレずに確実に前に進むことが可能となり、よりスマートに目的達成が可能になるのです。

ゴールの「時期」と「目的地」を決める

「理想のキャリア」を描くためにミッション・ビジョンが決まったら、次は時期と目的地の設定です。ご自身の年齢、想定されるライフイベントなどを総合的に考えてみて、3年後、5年後などゴールの時期を設定しましょう。

私自身は第二新卒の転職時に、20代で何をすべきかを考えました。そこで「今の年齢だからこそ、仕事に全力投球できることを強みに、やりたいことに挑戦しよう! そこでとにかく実績を出すことで、将来横断的にいろんなことに挑戦できるような環境を作ろう!」と決意。そして、26歳で結婚して「30歳で妊娠・出産」ということを仮に想定したときに、残りの20代は何をすべきかを真剣に考えました。

当時の自分にある選択肢の中から、「将来の選択肢を増やすために成長できる環境」を選び、そこで成果を出すことを徹底して行いました。そして将来「自分らしく働く」には、子育て期の前に「自分らしく働ける環境とビジネスを確立しておこう」と思い、独立をしました。

このように今の自分にできることと、将来の自分のために足りないスキルはなにかを知ること。そして自分の目標設定をしたうえで、確実に実行していく努力と行動力を持ち合わせていれば、理想とするキャリアに近づくことは可能です。

私自身の実体験から、これは誰でも実現可能なことだと思っています。将来を見据えて、理想のキャリアと目的地の可能性を考えてみてはいかがでしょうか。

筆者プロフィール: 志賀祥子

東京都出身。1児の母。2009年に大手住宅メーカーにて社長秘書と広報を兼任。その後、企業の広報責任者としてスタートアップから大手上場企業まで、数社の広報室立ち上げや再構築、ブランディングに従事。7年間の企業広報経験・知見を活かし、2015年に広報コンサルタントとして独立。経営戦略に紐付いた広報戦略立案から施策実施まで、一気通貫の支援を得意とする。2019年に、MaVieを設立。広報ブランディング支援事業のほか、女性・ママ目線の商品PRや企画や女性活躍支援にまつわる研修講師、コミュニティ「Mrelations」の企画運営を行なっている。