コラムニストのジェーン・スー氏とフリーアナウンサーの堀井美香がパーソナリティを務めるTBS Podcast『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』(毎週金曜17時頃~ 配信)。今回はリスナーから寄せられた“大失敗”エピソードを紹介する中、たった一つの入力ミスから大きな影響へと発展した出来事が明かされた。
「川に垂らした一滴が海に流れていくように...」
この日の番組では、「私の大失敗」をテーマにリスナーから寄せられたメールを紹介。
かつて「超超超大手企業」で経理として働いていたというリスナーは、入社3年目に経験した大失敗を告白した。半年に一度、製品コストを計上するため、システムで自動的に計算された金額を手作業で部分的に補正する業務を担当していたという。
本人の説明によると、「300万円の製品に3万円追加する処理」のようなイメージの作業だったが、ここで痛恨の入力ミス。「3万円追加するところを180万円と入力してしまいました」と振り返った。
さらに、このミスは後続のシステム処理によって、同じ部品を使用する別の製品や生産台数分のコスト、そして国内取引から海外取引へと反映されていったという。
リスナーはその様子を「川に垂らした一滴が海に流れていくように、取り返しのつかない影響範囲に広がっていき、180万円のミスが何千万、何億、何兆と拡大していく」と表現した。
入力から約3時間後にミスに気づき、上司へ報告。すぐにシステム部への連絡と対応が始まった。
その日は金曜日で、システムが次に動き出す月曜の朝まで時間があったため、土日の間に処理を3時間前に戻し、正しい数値を入力。さらに、その3時間分の処理を手作業でやり直すことになったという。
「このやらかしにより、システム部の方々およそ70人が48時間徹夜で対応、処理をやり直してくださいました」と明かし、後日には始末書を書いて上司とともにシステム部へ謝罪。しかし、担当者からは「始末書なんて初めて見たよ。記念に取っとくね」と言われ、穏便に済んだという。
この経験から、リスナーは「仕事は自分の手を離れる瞬間に一番注意すべし」と胸に刻んでいるとつづった。
ジェーン・スー氏「周りが助けて許すこと」
このエピソードを聞いたジェーン・スー氏が注目したのは、失敗そのものだけではなく、その後の周囲の対応だった。
「どこもみんな許してくれる人がいるっていうのはでかいね」と話し、「嫌なこと言われたりとかしてヘコんで、一生のトラウマになってる人もいるだろうし、誰も助けてくれなかったって人もいると思う」と指摘。
そのうえで、「こうやって自分の成長の糧になったって思えるのって、やっぱ周りが助けて許すことだね」と語った。
堀井が「怒っちゃいけないね」とつぶやくと、スー氏は「怒ってもいいの。怒ってもいいんだけど、助けるとか、注意はするけど声を荒げないとか、そういうことなのかね」と考えを口にしていた。
番組の終盤では、スー氏がこの日の失敗談を振り返りながら、「成功しても自信ってつかないんですよ」とも語った。「成功すればするほど、失敗を恐れるようになって冒険ができなくなる」とした一方、「いっぱい失敗すると、そこからリカバーした時に自信がつく」と持論を展開。「どんどん大胆になれるし、やりたいこともできるようになって、自信もつくんですよ」と話していた。
さらに「失敗の先にしか成長なし」と語ったスー氏。最後には、今回紹介された壮大な失敗談を引き合いに、「落ち込んでる人、今いたら大丈夫です」と呼びかけていた。
【編集部MEMO】
TBS Podcast『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』は毎週金曜17時配信。日々の悩みや失敗、人生のあれこれを、笑いを交えながら語り合う。メールアドレスは、over@tbs.co.jpでお便りを募集している。次回は30日に配信される。
