政治・経済や社会問題などをテーマにするトークバラエティ番組で、子役の小学生7人に皇位継承について解説した企画をめぐり、放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会で議論が交わされた。

視聴者から「子どもに対して皇位継承にまつわる偏った見解を一方的に語った」との批判が寄せられ、委員からは番組全体として政治的公平性に配慮した構成になっていたとの見方が示される一方、「もう一段の配慮があってもよかった」との指摘もあった。

  • BPO事務局が入る千代田放送会館

    BPO事務局が入る千代田放送会館

「子どもに偏った見解を一方的に語った」と批判

9月29日に開催された青少年委員会の議事概要が公表され、7月後半から9月前半までの約2カ月間に寄せられた視聴者意見について、委員たちが議論した内容が明らかになった。

その中で取り上げられたのが、作家・評論家の出演者が子役の小学生7人に、皇室典範の改正をめぐって「なぜ愛子さまは天皇になれないのか」などと解説した企画だ。

この放送について、視聴者から「子どもに対して皇位継承にまつわる偏った見解を一方的に語った」など、批判的な意見が寄せられた。

これに対し、担当委員は、子どもたちへの解説部分だけでなく、番組全体を通して視聴すると、過去に女性天皇が存在した史実などにも触れ、皇室典範の改正をめぐってさまざまな意見があることが伝わる構成になっていたと報告した。

また、子どもたちへの解説を受け、スタジオでは別の出演者が「女性天皇や女系天皇の是非について両論併記すべきだった」とコメントしていたことにも言及。担当委員は、この発言について「批判に見せかけて実際には、政治的公平性を担保する役割を担っていたと受け止めた」と評価した。

「それほど過大に言いすぎているようには思えなかった」

一方、子どもたちに偏った見解を教え込んだとの批判について、担当委員は、出演した小学生が一般の児童ではなく子役であることを番組内で明かしていた点を考慮。「看過できない問題とまでは言えない」としながらも、「懸念する意見が多く寄せられたことから、もう一段の配慮があってもよかったと思う」との見方を示した。

別の委員は「私はそれほど過大に言いすぎているようには思えなかった」との感想を述べた上で、スタジオでは出演者同士が互いに批判し合っていたことから、「司会者がうまくまとめられればよかったかなとは思った」と指摘した。

今回の議論では、子どもに皇位継承という社会的なテーマを伝える際の配慮が問われる一方、番組全体では異なる立場の意見も示されていたことを評価する声が上がった。