連続ドラマとして28年ぶりに復活し、反町隆史が元暴走族らしいヤンキー精神で真正面から学校の問題に飛び込んでいく、カンテレ・フジテレビ系ドラマ『GTO』(毎週月曜22:00~ ※FOD・TVerなどで配信)の最終話が、28日に放送された。

昨今のドラマには珍しく、今作は感動のピークを最終話にしっかり昇華させていたと筆者は考える。ではなぜ、この最終話が心を打ったのか。そして、鬼塚というグレートティーチャーは、一体何がグレートなのか。ひも解いていきたいと思う。

  • 反町隆史=『GTO』最終話より (C)カンテレ

    反町隆史=『GTO』最終話より (C)カンテレ

【最終話あらすじ】鬼塚が暴行騒ぎで解雇の危機に…!?

怪しい交友関係が見え隠れしていた佐藤颯真(難波碧空)が警察に逮捕される。退学処分を急ぐ教頭・中丸(近藤芳正)に対し、鬼塚(反町)は「本人の話を聞いてからにしてほしい」と食い下がる。

釈放された颯真から事情を聞くと、かつての不良仲間から「断ったらクラスのやつらをひどい目に遭わせる」と脅されていたことが判明。しかし犯罪に手を染めたことは事実で、学校は自主退学を促す。

納得できない鬼塚は、不良仲間のもとへ直接出向く。

「お前らか。俺の大切な生徒の青春、邪魔しようとしている奴ら」

そう言うと、鬼塚は意外にも膝をつき、「二度と、颯真に関わんないでくれねえか」と頭を下げる。「今は青春がどれだけ素晴らしいか、知ろうとしてんだよ」と懇願する鬼塚。挑発されて手を出しかけた颯真にも、「今、お前の目の前にあるのは、“一線”ってやつだ。それだけは超えるな」と必死に止める。

不良たちとの揉み合いで傷ついた鬼塚を治療した元教え子・村井(池内博之)は、颯真に語る。

「きっと、俺たちを1人にしちゃいけないって思ってんだ」
「高校行って、友達できて、思い出いっぱい作ることが、どんなに大切か。誰よりも知ってんだよ、鬼っちは」

ところが、その揉み合いが「暴力教師」としてSNSで拡散される。さらに鬼塚は、颯真が大麻を運んだことを知りながら学校へ報告していなかったことまで明かし、ついに解雇を言い渡される。

だが、実はこれも鬼塚の作戦だった。自分がすべての責任をかぶり、颯真だけでも学校に残そうとしていたのだ。その事実を知った颯真に、鬼塚はかつて自分が教わった言葉を伝える。

「手ってそんなことするためにあるんじゃないわよって。大切なものを掴むためにあるの。大切な人とつなぐためにあるの」

その言葉を鬼塚に教えたのは、1998年版で鬼塚を教師に抜てきした桜井理事長。そして颯真は、その孫だった。

一方、鬼塚の解雇を知った1年B組は、教室に立てこもり文化祭をボイコット。そこへ、鬼塚の元教え子であるマサル(山崎裕太)、吉川(小栗旬)、依田(徳山秀典)が現れる。吉川は「高校時代って、一生宝物になる思い出がいっぱい作れるんだよ」と語り、マサルも鬼塚になりきって「こんなことで貴重な青春を無駄にするんじゃねえ」と伝える。

心を動かされた生徒たちは立てこもりをやめ、孤立しようとしていた颯真に手を差し伸べる。颯真は「みんなとクラスメイトになれて良かった」と涙を流す。

文化祭当日。解雇が決まった鬼塚に、柏原(生見愛瑠)の願いで最後の授業が許される。鬼塚は生徒一人ひとりに言葉を贈り、最後に告げる。

「お前たち…! グレートだぜ」

マスゲームを見届けず学校を去る鬼塚を、柏原が追う。「悔しくないんですか、あの子たちと卒業できなくて」「悔しいに決まっているじゃないですか」

それでも去れる理由を問われた鬼塚は、こう答える。

「柏原先生、あなたがいるからですよ」

帰宅した鬼塚を待っていた妻・あずさ(松嶋菜々子)も、鬼塚の本質を言い当てる。

「あなたは所詮、教師じゃないのよ。生徒を友だちとしか思ってないし。彼らと同じ目線でしか考えられないの」
「だからいいんじゃない。大人の目線じゃなく、生徒たちと友達のように接することができる教師のことを、グレートティーチャーって言うんじゃないの」

鬼塚が去った後も、誠進学園の教師たちはそれぞれのやり方で生徒と向き合い始める。柏原もまた教壇に立ち、鬼塚への手紙をこう結ぶ。

「誠進学園は、素敵な学校になろうとしている」

──そして鬼塚は、また新たな学校の面接を受けていた。