今年の放送で印象的だったのが、“生”の挑戦の多さだ。
『24時間テレビ』で恒例となっていた「日本列島ダーツの旅的全国1億人インタビュー」は今年、タイムテーブルから姿を消した。これに代わるように、一般家庭の食卓を訪ねる「家族に内緒! いきなり隣の晩ごはん」を生中継で展開。収録VTRを積み上げていくというよりも、今この瞬間に何が起こるか分からない生放送ならではの企画が目立った。
内村ら総勢48人のタットダンスに始まり、『イッテQ!』ファミリーによる「24時間ピアノリレー連弾生合宿」、多くの親子が参加した「ドミノチャレンジ」、子どもたちを支える家族との絆にも迫った京本大我とろう学校の子どもたちによるドラムライン、山崎育三郎の“きょうだい児”への思いを込めたオリジナル曲、SixTONESと総勢130人による13分超の「ボーダーレスLIVE」、そして内村がマエストロを務めた総勢約90人の大合奏――大人数が一つになって作り上げる生パフォーマンスが次々に繰り広げられたのだ。
生放送での挑戦といえば、恒例のギネス世界記録へのチャレンジも今年はなかった。それに代わって、今年のテーマである「わたしの家族の話~あなたは誰を想う?~」によりマッチした企画が“生”でラインナップされた印象を受けた。
笑顔と涙、最後に爆笑をかっさらた星野真里
その“生”だからこその感情を最も豊かに見せたのが、チャリティーランナーの星野真里だった。
筋肉の難病・先天性ミオパチーを抱える娘・ふうかちゃんと歩んできた経験から、「すべての子どもたちが分けられることなく、子どもたち自身が自分の居場所を選べる世の中になってほしい」という願いを掲げ、「できた! を増やす子ども募金マラソン」に挑戦。80kmを走り切って国技館に到着すると、ゴールテープより先に目に入った娘のもとへ駆け寄った。
走っている間も印象に残ったのは、その感情の豊かさだった。
終盤、内村が指揮する大合奏からスピッツの「空も飛べるはず」が届けられると、曲間にはふうかちゃんからのサプライズメッセージが。さらに、ふうかちゃんが同曲をアカペラで歌う映像が流れ、星野は涙を浮かべながらも「すごい!」と満面の笑みを見せた。
涙のゴールの後には、思わぬ笑いも待っていた。
練習をサポートしていたSixTONES・高地優吾について内村から聞かれた星野は「高地」を「コーチ」と勘違いし、「全面的にコーチの皆さんを信じて…」と回答。周囲の反応で間違いに気付くと慌てて謝り、「サライ」の歴史の中でも最大の笑いの中でエンディングの合唱に突入した。
娘との抱擁に涙し、支えてくれた人たちへの感謝に涙し、それでも走っている時間には何度も笑顔を見せ、最後は思わぬ勘違いで国技館を笑いに包んだ星野。
重いテーマを背負って走ったからといって、悲壮感だけで描かれず、明石家さんま仕込みの明るいキャラクターや天然な一面まで映し出されたことで、一人の母親、一人の人間としての姿がより伝わったマラソンになった。

