『ファーストクライ 母子救命救急班』 水曜22時~ 日テレ系
出演者:比嘉愛未、松島聡、前田敦子ほか
寸評:産婦人科の物語は水曜ドラマが扱ってきた定番テーマ。命が失われることも多い医療ドラマの中で「命の誕生を描ける」という明確な強みがある。産婦人科のドラマは『コウノドリ』『透明なゆりかご』という名作を見ればわかるようにメインは妊婦役の週替わりゲスト。しかし、「セレブ病院なのにワケあり妊婦を無償で救う」という設定と主人公のキャラが強く、当事者の人間ドラマを薄めているのがもったいない。
採点:【脚本☆☆ 演出☆ キャスト☆☆ 期待度☆】
『Tokyo middle 30』 水曜22時~ フジ系
出演者:仲里依紗、のん、深川麻衣ほか
寸評:都会の女性群像劇は90年代後半から00年代前半に多かったが、最近はありそうでないジャンル。時代に合わせて年齢層をアラサーからミドサーに上げた点は自然であり、飾り気も誇張もない等身大の物語は好感が持てる。結婚、妊娠、子育て、病気、孤独死などのシビアかつ正解のない問題に自分はどう向き合い、親友にはどんな言葉をかけるのか。“普通の人”の日常を描くドラマは難しく数字は上がりにくいが、刺さる人はベストにあげたくなる作品になりそう。中国ドラマの原作は43話だけに、1クールの日本版は脚本の選択と脚色が難しい。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】
『今夜もシリアルキラーと待ち合わせ』 水曜23時~ フジ系
出演者:横山裕、関水渚、山崎紘菜ほか
寸評:主人公は横山が演じる刑事だが、事実上のメインは関水が演じる“第六感女子”。「ふれると殺した人数が視える」能力があり、「警察すら把握していない連続殺人犯を捕まえる」という展開は痛快で軽さもあって見やすい仕上がりに。適度なホラーテイストがあり、30分で見終えるため、あとを引かないなど夏の夜にフィットする作品。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
『大空港~GATE24~』 木曜21時~ テレ朝系
出演者:趣里、眞栄田郷敦、板垣李光人ほか
寸評:テレ朝お仕事ドラマの新作舞台は空港。入管、税関、検疫と異なる省庁が管轄する縦割り問題を排除したスペシャルユニット「GATE24」という設定に、1クールのニーズがあるかは未知数だろう。趣里が演じるよく気付く新任の税関職員は、個性派だが抑えの効いた職業柄好感が持てる主人公。周囲の熱いスタッフとの温度差が際立ち、徐々に魅力を増していきそう。ただ、外国人の吹き替えは高齢者向けなのかもしれないが、やってはいけないレベルで一線を越えてしまったか。
採点:【脚本☆☆ 演出☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
『ラストノート』 木曜22時~ フジ系
出演者:内田有紀、寺西拓人、坂井真紀ほか
寸評:賛否真っ二つなのは「なぜ詐欺師の恋?」「毒親の設定で帳消しに?」「いつどこを好きになった?」をクリアしなければ物語に没入できないからだろう。同じ木曜劇場で三竿玲子プロデューサーの『昼顔』『あなたがしてくれなくても』は普通の男女を描いたからこそヒット作となっただけに疑問が残る。昨年の『愛の、がっこう。』もホストとの恋愛を描くなど「アイドルに振り幅のある役を」という思いが透けて見えるが、「特別な設定を加えよう」という足し算は不要ではないか。序盤は坂井と佐々木蔵之介の怖い演技を見る楽しさが勝っている。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
『親愛なる夫へ~完璧な妻の嘘~』 木曜23時59分~ 読テレ・日テレ系
出演者:田中麗奈、古川雄大、前田公輝ほか
寸評:そのコンセプトは、妻の狂気から逃げられないホラーと、妻の死と裏の顔をめぐるミステリーの2刀流。しかし、過去の因縁と秘密が明らかになるにつれてミステリーが濃くなっていく。連ドラらしい構成だが、妻を演じる田中のエキセントリックな演技がやや消化不良か。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆ 期待度☆】
『リーガルビート -逆転の法廷-』 金曜21時~ テレ東系
出演者:鈴鹿央士、稲垣吾郎、小雪ほか
寸評:「吃音の若者が声を上げられずに苦しむ人々を助けるために弁護士になる」という導入部は共感たっぷり。主人公への応援モードが高まって迎えた「クライマックスの法廷で得意のラップを炸裂させる」という脚本・演出は納得度が高い。稲垣が演じるクールだが温かみのある先輩、小雪が演じる弁護士ながら法廷に立たない所長との補完関係もわかりやすく、ノーストレスで見られる貴重なリーガルドラマ。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆】






