「ほいロックフェス、また来年もお会いしましょう。さよなら!」
ほいがステージを去っても、アンコールの声は鳴りやまなかった。やがて出演者たちが再び集まる。
90年代に一斉を風靡したバンドのボーカルたち、令和をときめくアイドル、一流のものまね芸人、そして、馬。このメンバーで客席をバックに集合写真を撮ろうとしている時、河合が思わず「すごいフェスだな、これ」と漏らした。
確かに、ほかではまず撮れない集合写真だ。ところが、まだ一人隠されていた。
“隠しゲスト”徳永ゆうきが登場したのだが、隠しすぎた結果、直前の集合写真にも入ることができなかった。最後の最後まで、笑いに抜かりがない。
そして本当のラストは、番組MCである千鳥・大悟の発案から生まれた徳永の楽曲「明日に向かってプッシュプッシュ」を全員で歌唱。
「♪明日に向かって!」「♪プッシュプッシュ!」とコール&レスポンスで、ステージと客席が同じ言葉を叫ぶ。松浦を目当てに来た人、池ちゃんを応援する人、超ときめき宣伝部のファン、ササキや浅岡の歌を聴きに来た人――本来なら別々の場所にいたかもしれない人たちが、同じ会場で同じタオルを振っている。音楽性も、世代も、活動するフィールドも違う出演者たちを『鬼レンチャン』がつなぎ、その先でファン同士までが交わっていた。
全てを歌い終えたほいは、長時間立ち続けた観客を気遣いながら「皆さんのこの素敵な笑顔、生涯の思い出となりました」と感謝。「大成功でよろしいでしょうか? 皆さん楽しんでいただけましたか?」と問いかけると、大きな反応を受け、「ぜひ来年もこんなことがやれたらなと思っておりますので、それまで僕も頑張っていきたいと思います! 今日出ていただいたみなさんも、今後ともよろしくお願いします!」と再会を願った。
終演後1時間…ファンと直接交流
終演後、ほいの姿は屋外の物販スペースにあった。誰よりも疲労困ぱいのはずの男は、夢に見たこのイベントを1秒でも長く味わいたいという気持ちがあふれ出るかのように、約1時間にわたってファンとの握手や写真撮影に応じていた。
千鳥とかまいたちのツッコミがなくても、音程バーがなくても、“鬼レンシンガー”たちが築いてきたキャラクターと関係性だけで、会場は約2時間笑い続けた。テレビの中で生まれた笑いが出演者をつなぎ、ファン同士までをつないでいく――ほいが夢に見たステージは、出演者と3,000人の観客が一緒になって作り上げた、どこにもないフェスになっていた。


