福間香奈清麗に西山朋佳女流三冠が挑戦する大成建設杯第8期清麗戦五番勝負は、福間清麗先勝で迎えた第2局が7月22日(水)に栃木県日光市の「日光金谷ホテル」で行われました。対抗形の乱戦に進んだ対局は107手で西山女流三冠が勝利。居玉のまま攻め倒す快勝劇でスコアを1勝1敗のタイに戻しています。
ダイレクト向かい飛車対△4五角
この2週前に行われた開幕戦では相中飛車の力戦から福間清麗が一方的に攻め立て勝利。連敗は避けたい西山女流三冠は、先手で迎えた本局で角頭歩戦法含みの意表のオープニングを繰り出します。対して穏健策を見せた後手の福間清麗ですがすぐにギアチェンジ。4筋に角を打って両狙いを狙ったのはダイレクト向かい飛車を真っ向からとがめる急戦策です。
盤上は双方の思惑がぶつかって激しい競り合いに。どちらも玉に一手も手をかけていないのが特徴的で、中央での勢力争いがそのまま形勢に直結する緊迫した情勢が続きます。形勢が動いたのは59手目、西山女流三冠が香を打って金取りをかけた局面でした。金を取らせて飛車の活用を急いだ福間清麗ですが、局後の検討では金を逃げる手がまさったとされました。
ほぼ居玉のままで快勝!
攻め合いの代償はすぐに払わされることに。角を飛び出しての王手に対し冷静に金を上がられてみると、後手の攻めはひと息ついた格好で、先手玉には意外と有効な詰めろが続きません。どちらも薄い居玉ながら、ここは西山女流三冠が読み勝った形で、さすがの福間清麗といえど自陣に手を入れるよりなく、以降は西山女流三冠の攻めを見るばかりとなりました。
18時10分、福間清麗が投了。中央の勢力争いで一歩譲ったように見えた西山女流三冠ですが、双方の玉の危険度を正確に読んで競り勝った快勝譜となりました。敗れた福間清麗は「(68手目の歩成で)別の手を選ぶべきだった」と反省をのぞかせました。注目の第3局は8月4日(火)に京都府京都市の「フォーシーズンズホテル京都」で行われます。
水留啓(将棋情報局)
