「本当に僕にとって宝のような日々になりました」――俳優の水上恒司が8日、都内ホテルで行われた第52回放送文化基金賞贈呈式に登壇。ドラマ部門奨励賞を受賞した『シナントロープ』(テレビ東京)の関係者を祝福し、撮影・放送期間を振り返った。
監督「非常に分かりにくい作品」
山岸聖太監督は、本作について「非常に分かりにくい作品」と自ら表現しながら、「今日はその“分かりにくい”という言葉が褒め言葉として言われたような気がして、非常にありがたい」と喜びを語った。
脚本を手がけた此元和津也氏はメッセージをを寄せ、「『シナントロープ』では、誰かを簡単に理解したつもりにならないこと、それでも理解しようと近づいていくことを大切にしました」とコメント。すれ違う会話や何気ない選択の積み重ねが人と人との関係を形作っていく群像劇として受け取ってもらえたならうれしいと、制作陣や視聴者へ感謝を伝えた。
娯楽を作る者としての役目をしっかり果たしたい
その後、主演を務めた水上がゲストとして登壇。「僕は此元さんの脚本という名の設計図のもと、そして山岸さんの世界観の中で芝居をした一役者でしかないので、そんな大層なことは言えません」と謙そんしながら、「『シナントロープ』の撮影期間中、放送期間中、そして準備の段階、とてもワクワクして充実した日々を過ごしました。もちろん苦労がなかったわけではありません。ですが、本当に僕にとって宝のような日々になりました」と振り返った。
また、「僕らの立場も作品というものも、あくまでも娯楽にしか過ぎないのだなというふうに感じました。ですが、その娯楽を作る者としての役目というものをしっかり果たしていけるように、これから頑張っていきたいです」と力を込め、「もっともっと面白い作品を多くの方々に届けられるように精進してまいります」と今後への思いを語った。
さらに、司会の武内陶子アナから“伏線の伏線に次ぐ伏線”のような難しい青春群像劇を演じることについて聞かれると、水上は、作品に入る前に毎回メモを取ると明かし、「そこに書いてあったのが、まさに青春そのものだったんです」と回想。
「青春って、キラキラしたものだけではなく、苦労とか悩みとか、泥臭さも含めてだと思うんです」といい、『シナントロープ』で描かれる人々について「人生の中で交錯することがほとんどないであろう人たちが、短い期間の中でこんなに濃密な時間を過ごしたというのは、きっとどんな人でも記憶にあることだと思うので、そこを濃密に、魅力的に描いていくということを考えていきました」と明かした。
そして最後に、「回収しきれてない伏線もあるので、回収したいですね。させてください!」とスタッフたちに要望した。


