舞台『ハムレット』に主演する歌舞伎俳優の市川染五郎が3日、大阪市内で取材に応じた。過去には祖父・松本白鸚、父・松本幸四郎も演じたシェイクスピア劇の王子・ハムレットを、ストレートプレイ初挑戦となる染五郎が演じることでも話題の本作。5月の東京・日生劇場での公演を終え、今月5日からは大阪・SkyシアターMBSでの上演がスタートする。
誕生から400年を経ても色褪せないシェイクスピア劇の魅力を「人間の本質を描いているというか、どの時代にも人間が普遍的に持っている思考や欲といったものを浮き立たせている」と語った染五郎。世界的な演出家、デヴィッド・ルヴォー氏が手がけた本作は「今の世界にある、少し不穏な空気も反映させたような演出」も盛り込まれるなど、「今の時代の日本で上演することの意味」を感じさせる、より現代的な作品になっているという。
自ら演じるハムレット王子については「“悲劇の王子”とよく言われますが、意外と(演じるうえで)ユーモアも必要。実はユーモアのある、人間らしい人」と分析。「(劇中に)コメディっぽいところはないんですけども、このちょっとしたユーモアを伝えることが、大阪でやることにおいての自分の課題。大阪のお客様を少しでも笑わせたいという気持ちです(笑)」と、ユニークな目標を掲げた。
生まれも育ちも東京だが、実は大阪発祥のコテコテコメディ「吉本新喜劇」のファンだという染五郎。「何を隠そう吉本新喜劇で育った人間なので。吉本新喜劇の笑いが自分の血となり肉となり骨となり、今まで生きてきましたので(笑)」と明かし、「吉本新喜劇を見せてくれた父を信じて、がんばりたいと思います」と意気込んで笑わせていた。
大阪公演は14日まで。20日、21日は愛知・名古屋文理大学文化フォーラムで上演される。

