• (左から)筆者、北村匠海、神木隆之介

    (左から)筆者、北村匠海、神木隆之介

ドラマ『サバ缶、宇宙へ行く』には地元福井県や、宇宙業界から熱い期待が寄せられている。JAXAの知人は休暇をとってロケ地の小浜までエキストラ出演に出かけているほどだ。

北村さん演じる浅野峻一のモデルは、福井県立若狭高校教諭だった小坂康之氏(※現在は小浜市教育長)。実は、小坂氏が頻繁に使う言葉がある。それは「教育はクリエイティブ」という言葉。ロケを見守っていた小坂氏から、「『教育はクリエイティブなものだから、アーティストである北村さんにやっていただけて良かったです』と小坂先生におっしゃってもらえた」と北村さんはうれしそうに語る。見た目はかなり違うけれど(笑)、2人の共通点を感じた。

「僕自身もすごく勇気がいる選択でしたけど、朝野は何もしない。はっきりしたキャラクターというよりは生徒に火を点けられる。(神木演じる)木島とは対極なんです。同じ熱量だけど僕は生徒たちの熱さだったり、情熱だったり、夢に向かっていく熱量に灯されていくような。小坂先生と話して、正解を投げるんじゃなくて、それぞれの行く末を見守るだけでいいんだってヒントを頂きました」(北村さん)

最後に神木さんから筆者へ「今まで取材してきた中で、『この人のこういう情熱がすごいな』と思ったエピソードはありますか?」と尋ねられた。

とっさの問いに動揺しつつも「ロケット打ち上げや月着陸の失敗が続いていますが、月着陸を目指す民間企業のCEOさんが、貯金がほとんど底をついて何度失敗しても、絶対に月を諦めない姿を見て、この人が成功した時に喜びを爆発させる姿を見てみたいと取材を続けてます」と話すと、神木さんはキラキラした瞳で「本当に人生を懸けているってそういうことなんでしょうね」と答えてくれた。そして、「何度失敗してもあきらめない。宇宙サバ缶も同じですよね」と互いに納得し合った。

北村さんも神木さんも超人気スターであるにもかかわらず自然体であり、こちらの問いに対して熟慮しながら自分の言葉で自分の考えを紡ぎ出し熱く語ってくださることに、心からの感動を覚えた。同時にこのドラマがきっと事実の大事な部分をコアに、より視聴者に伝わるドラマになるであろうと確信した。