第39話「白河の清きに住みかね身上半減」では1790(寛政2)年から1791(寛政3)年の様子が描かれた。

最愛の妻・きよを失い、蔦重と対立した喜多川歌麿はその身を案じたつよとともに栃木へ向かう。蔦重は本を検閲する行事役を丸め込み、好色本を教訓読本と書いた袋に入れて売り出したが、奉行所の目はごまかせず、山東京伝とともに捕縛された。お白州で松平定信と対峙した蔦重は一歩も引かず己の正当性を訴えるが、厳しい取り調べを受ける。一方、定信は腹心の部下である本多忠籌(矢島健一)や松平信明(福山翔大)から、これまでの政策を田沼以下の政との誹りを受けかねないと批判された。

注目度トップ3以外の見どころとしては、離別する蔦重と義弟・喜多川歌麿のシーンが挙げられる。きよを失い錯乱する歌麿を止めようとする蔦重は、思わず「お前は鬼の子なんだ!」と歌麿のトラウマを刺激する言葉を発した。蔦重は後悔するが、一度広がった溝は埋められず歌麿は江戸を離れる。つよが同行してくれているので、うまくフォローしてくれるといいのだが、2人の仲は修復できるのだろうか。また、ボロボロになるほどひどい処罰を受けたにもかかわらず、なお戯けようとする蔦重を諭したていと鶴屋喜右衛門がネットでは称賛されている。

ていはお白州で初鹿野信興に絡みだした蔦重の頬をはたきながら説教し、喜右衛門は皆が真剣に今後を考えている最中に、冗談を口走った蔦重に今までにない険しい顔と声色で「ほんと、ほんとそういうところですよ!」と」厳しく叱責した。蔦重の悪ふざけが過ぎたようだ。今回は我が道を行く蔦重の悪いところが数多く目立った。

そして、松平定信の命令で葵小僧を捕らえるために勇ましく出動する長谷川平蔵宣以のシーンも挙げられる。火付盗賊改方として、凛々しい姿を見せてくれた。平蔵は蔦重のためにもいろいろと動いてくれていた。葵小僧は実在した盗賊で、徳川家の家紋「葵紋」を掲げて旗本の行列を装い、押込強盗を繰り返した。長谷川平蔵によって捕縛されると、約10日後という異例の速さで獄門にかけられたと伝わる。

きょう19日に放送される第40話「尽きせぬは欲の泉」では、蔦重が喜多川歌麿の残した絵を錦絵にしようと栃木の歌麿へ会いに向かう。さらに耕書堂には滝沢瑣吉(津田健次郎)、勝川春朗(野生爆弾・くっきー!)といった新しい面々が加わる。

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