この8人の個性を生かすために、「とにかく素を出してもらい、彼らのいろんな面が出るのが面白いと思って、いろいろ試しています」と制作。“男子校の休み時間”のノリは、先輩が元々持っていたところに、5人が加入することで増強された印象を持っており、「8人がワチャワチャと騒いでいるのが本当に楽しそうで、初めてのゲームでも大盛り上がりするんです。だから、こちらとしては遊ぶ場所を提供して“今日はなんだなんだ?”と楽しんでもらうのが、彼らの良さが一番輝くのではと思っています」と意識している。
それを裏付けるのが、FODの特典映像用に撮影したコンテンツが盛り上がりすぎて、地上波で流す企画になったケースが、これまで2回もあったということ。「FODはコアのファンの方が喜んでくれればと思って、演出もほとんどゼロの状態で彼らがキャッキャ楽しむ場にしようと思って準備したら、とんでもなくハネるんです。“これは文句なくテレビで流したい”となってしまうのが、すごいですね」と感心する。
こうした環境を用意した結果、「8人の中から毎回違うスターが出る」というのも彼らの特徴の一つ。「制作側が、“今日はこの人メインの企画です”と用意するのではなく、勝手にスターが生まれていく空気感があるんです。高校生の休み時間もそんな感じだった気がします。こちらが何もしていないのにどんどん面白くなっていって、途中からは、ただ見て笑ってる。そんな現場って木梨憲武さんのとき以来じゃないですかね(笑)」と語った。
原点『めちゃイケ』が生きるバラエティの意識付け
それぞれに強い個性があるだけに、演出としてメンバーに考えを共有したのは、皆が同じ方向に進まないこと。“男子校のノリ”には、1人が進んだ方向に他のメンバーが一斉に追いかけてしまう空気になりがちな、バラエティにおけるデメリットがあるという。『タイムレスマン』がスタートした初期の頃は、何でもできてしまう菊池風磨に、どうしても他のメンバーがついて行ってしまう傾向があった。
そこで当麻氏は「“ここはこっちじゃね?”と逆に行ったり、“どうでもいいな”と思ってる人がいたり、いろんな人がいるからバラエティって面白い。八角形がいびつなほうがいいんです、という話を、3回目の収録のときに時間をかけてしました」と意識付け。それは、自身の原点である『めちゃ×2イケてるッ!』での経験が生きているようで、「集合体の中の一人ひとりにどんな顔があって、そこにどうやってアプローチしていけばいいのか。かつて上司(総監督の片岡飛鳥氏)がやっていたことをたまに思い出しながらやっています」と明かす。
「『timelesz project』で最後に選ばれた5人は、きっと多種多様なキャラクターで決めたはずですから、同じ方向でまとまるのはやめましょうという話は、今でもたまにしますね」と言い、それを聞いたメンバーたちは、「“なるほど”という顔をしていました。猪俣さん以外は。それはそれで面白いのでいいんです(笑)」とのことだ。
●当麻晋三
1979年生まれ、神奈川県出身。慶應義塾大学卒業後、02年にフジテレビジョン入社。『めちゃ×2イケてるッ!』『ふくらむスクラム!!』『さまぁ~ずの神ギ問』『ジャンクSPORTS』などを担当し、現在は『相葉◎×部』と『タイムレスマン』で演出を務める。

