JR四国は2日、予讃線(海回り線)の伊予長浜~伊予大洲間と牟岐線の牟岐~阿波海南間において、地元バス会社と協力し、モーダルミックス(輸送資源の総動員による移動手段の確保)による利便性向上施策(実証実験)を7月上旬から実施すると発表した。

  • 伊予長浜駅経由で運転される松山行の普通列車

この施策は公共交通の利用促進と地域に最適で持続可能な「公共交通ネットワークの四国モデル」構築を目的としている。予讃線(海回り線)と牟岐線の一部を有効区間とするJR通勤定期券・通学定期券で、並行運行する路線バスの利用が可能に。バス路線をJR定期券類で利用可能にすることで、列車のない時間にバスを利用するなど、区間内での移動機会が増加する。

予讃線(海回り線)の伊予長浜~伊予大洲間において、同区間のJR定期券類で伊予鉄南予バスの「長浜~八幡浜港線」「長浜駅前~大洲駅前」を利用可能。7月7日から開始し、実施期間は2026年2月27日まで(土日祝日と8月13~15日、12月31日から1月2日までは除く)。この施策により、伊予長浜~伊予大洲間の本数は上下計26本(JR+バス)となる。

  • 牟岐線を走る阿波海南行の普通列車

牟岐線の牟岐~阿波海南間においても、同区間のJR定期券類で徳島バス南部の「牟岐線 牟岐~海部高校前」が利用可能。7月5日から開始し、実施期間は2026年2月28日までとなっている。この施策により、牟岐~阿波海南間の本数は上下計42本(JR+バス)となる。

いずれも対象区間を有効とするJR通勤定期券や通学定期券を所持していること(チケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」を含む)が利用条件に。実証実験調査票に必要事項を記入し、バスの乗務員へ渡す必要がある。