• 『続・続・最後から二番目の恋』第10話より (C)フジテレビ

今回の仕事を振り返り、「実は僕も現場をやるのは11年ぶりだったんです。和平さんがもう退職して、再雇用という立場なのですが、僕もほぼ似たような状況なので、自然に今回のドラマのコンセプトに沿った仕事ができたのではないかなと思っています」という塩入氏。

「視聴者の皆さんには、今回変わったところと11年前と変わっていないところがあるので昔の DVDとか、オンデマンドで探してもらうのも面白いかもしれないですね」と、さりげない遊び心を予告する。

同シリーズの特徴の一つとして「何も起こらない」ということが挙げられる。セットもそのコンセプトに沿った、ごく自然な時の流れを受け止めたものが出来上がって、ストーリーと見事な一体感を生んでいる。長倉家のセットが出演者の心地よい居場所となっていることは、画面を通じて我々にも分かる。そしてそこがこのドラマの根強い人気なのだと改めて感じた。

デザイナー歴40年超で忘れられないセット

1984年にフジテレビへ入社し、『101回目のプロポーズ』『やまとなでしこ』など、数多くの名作ドラマでデザインを手がけてきたが、中でも『救命病棟24時』は、「とにかくセットの規模が大きかったので設営も時間がかかりましたし、大変でした」と述懐。

ほかにも、『最後から二番目の恋』シリーズを演出してきた宮本監督の作品が印象深いそうで、「『流れ星』は主人公(竹野内豊)が住んでいる家がちょっと変わっていて、崖に建っている設計だったので、面白いセットができました」と手応え。

演じる竹野内も「芝居に入り込める」と気に入ってくれたといい、「あまりキャストの方にセットを褒められることはないのですが、あの作品のセットはストーリーとうまく絡めたという感触がありました」と、当時を思い出して目を細めていた。

  • 塩入隆史デザイナー