昨年の10月改編で、日テレが金曜23時にアニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT」(通称・フラアニ)を新設したが、今回の改編ではフジが金曜23時40分にバラエティ『ネタパレ』からアニメ枠に切り替え『ドラゴンボールDAIMA』をスタート。また、テレ朝が土曜23時30分にドラマ枠から切り替え「IMAnimation」枠(第1弾は『ブルーロック VS. U-20 JAPAN』)を編成する。

テレ東は、引き続き土曜23時にアニメ枠を編成(10月から『BLEACH 千年血戦篇-相剋譚-』がスタート)しており、これで金曜・土曜の23時台にアニメ枠がひしめき合うことになる。

フジは、かつて土曜18時30分に長年アニメを編成していたが、中島室長は「せっかくの『ドラゴンボール』の新作ですから、全国ネットがいいとうことで、金曜23時40分にしました。また、この作品を好きな方がご覧いただきやすい枠だと考えております」と説明。

テレ朝の河野太一総合編成部長は「新たなIPの開発が一つのテーマになっておりますので、よりいい時間帯でアニメの枠を設けて、いろいろなビジネス展開を模索していくのが狙いです」と明かしている。

各局でアニメ専門部署強化の動き

22年にテレ朝が「アニメ・ゲーム事業部」(現アニメ・IP推進部)、23年にTBSが「アニメ映画イベント事業局」、日テレが「スタジオセンター」、そして今年フジが「アニメ事業局」を設置するなど、近年アニメビジネスをめぐる動きが各局で活発化している。

09年に「アニメ局」を他局に先駆けて設置し、アニメビジネスで先行するテレ東の工藤仁巳コンテンツ編成部長は、こうした流れを受け、「もちろんテレビ東京のアニメを見ていただきたいですが、全局的に盛り上がって“テレビでアニメがやっている”と目が向いてくれることのほうがうれしいと思っているので、いい方向に行けばと思っております」と歓迎姿勢を示した。