『錦糸町パラダイス』 金曜24時12分～ テレ東
出演者:賀来賢人、柄本時生、落合モトキほか
寸評:いい意味で「善悪などの白黒をつけない」は演技力が必要なコンセプトであり、いかにも俳優がプロデュースする作品らしい。ただその分、「どんなドラマなのか?」「何を期待して見るのか?」が伝わらず脱落者も多いだけに、シリーズ化するくらいの継続性や我慢強さが求められそう。『ドラマ24』は今春から放送時間が40分から30分に減ったので、なおさら行間を読ませるような作風は苦しいところがある。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
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賀来賢人
『GO HOME ～警視庁身元不明人相談室～』 土曜21時～ 日テレ
出演者:小芝風花、大島優子、吉田鋼太郎ほか
寸評:「遺体に寄り添う」というスタンスは『アンナチュラル』に近いが、こちらは社会派よりヒューマン寄りで、良くも悪くも軽さのある女性バディもの。それ以前に他局以上に若年層の個人視聴率にこだわる日テレがなぜ刑事ドラマにこだわり続けるのか意味不明。世界観は優しいが、男女問わず多い小芝ファンたちからの厳しい声が散見される。
採点:【脚本☆☆ 演出☆ キャスト☆ 期待度☆】
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小芝風花 撮影:宮田浩史
『マル秘の密子さん』 土曜22時～ 日テレ
出演者:福原遥、上杉柊平、松雪泰子ほか
寸評:そのコンセプトから『家政婦のミタ』(日テレ)らを手がけた「遊川和彦の脚本か」と思わせたが、TBSの池井戸潤ドラマを手がけてきた丑尾健太郎の作品。全編に漂うダークなムードと人物相関図を重視したエピソードで興味をつなげてくれそうな期待感がある。ただタイトルに加えて「トータルコーディネーター」というフワッとした入口で見てもらえるほど今の視聴者は甘くない。キャストも含め、一定のクオリティが期待できるだけに、PRの奮闘と工夫が成否を分けそう。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
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福原遥
『青島くんはいじわる』 土曜23時～ テレ朝
出演者:渡辺翔太、中村アン、小林涼子ほか
寸評:制作サイドがSnow Manの人気に乗っかった分だけ、原作漫画ファンからの風当たりは強い。「モテすぎる」というキャラとのマッチングから、必要以上に渡辺のファン向けドラマになってしまった。「“超”王道ラブコメ」と掲げるからには、脚本・演出以上にキャスティングの占める重要制は高いはずだが、有料配信向けの作品に見える。
採点:【脚本☆ 演出☆ キャスト☆ 期待度☆】
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中村アン 撮影：泉山美代子
『顔に泥を塗る』 土曜23時30分～ テレ朝
出演者:高橋ひかる、木村彗人、西垣匠ほか
寸評:こちらも漫画原作、アイドル絡み、配信狙いなどは同様で、テレ朝の土曜23時台ドラマ戦略は徹底されている。ヒロインの成長物語に加えて、モラハラ男の撃退、メイク術などが楽しめるハイブリッド作としてどれだけ視聴者を楽しませられるか。爽快感と嫌悪感のさじ加減など、脚本・演出のバランス感覚が問われている。
採点:【脚本☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆】
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高橋ひかる
『嗤う淑女』 土曜23時40分～ 東海テレビ・フジ
出演者:内田理央、松井玲奈ほか
寸評:これまで『火の粉』『絶対正義』『リカ』などを手がけてきた東海テレビのダーク主人公もの最新作。夏にふさわしいホラーテイストのサスペンスであり、特にその演出は怖がらせることに振り切っている。内田がどこまで壊れたような演技を視聴者に見せて引きつけられるか。同時にそれを視聴者に楽しませられたらヒット確実。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
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内田理央
『ブラックペアン シーズン2』 日曜21時～ TBS
出演者:二宮和也、竹内涼真、内野聖陽ほか
寸評:「主演が演じる役を変えて続編を作る」というプロデュースは“二宮に全ベット”の感が強いが、まず序盤は奏功している。ただ前期の『アンメット』(カンテレ・フジ)が普通のドクター像や術後の様子を描いて支持されたばかりだけに、今さらスーパードクターは「古い」という感が否めない。2010年代に日曜劇場でヒットした『半沢直樹』(TBS)以降の流れを汲む作品だけに大崩れはあり得ない。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆ キャスト☆☆ 期待度☆☆】
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内野聖陽
『降り積もれ孤独な死よ』 日曜22時30分～ 読テレ・日テレ
出演者:成田凌、吉川愛、小日向文世ほか
寸評:虐待と暴力衝動をめぐる因縁を描いたハードすぎる作品だが、成田、吉川、萩原利久ら若手俳優たちの熱演が引き出され、重さを忘れて引き込まれる。停滞したと思わせておきながら、意外な展開へ進む構成のうまさもあって物語の完成度は高く、中だるみもなさそう。バイオレンスの映像も、よく見るとかなり繊細に撮られていて見応えがある。
採点:【脚本☆☆ 演出☆☆☆ キャスト☆☆☆ 期待度☆☆☆】
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成田凌 撮影:宮川朋久
