南海電気鉄道は22日、リニューアル工事を2022年5月から進めてきた今宮戎駅の供用を12月23日始発から開始すると発表した。リニューアルにともない、バリアフリー化による利便性向上、美装化による快適性の向上に取り組んだ。

  • 供用開始後の改札内(イメージ)

今宮戎駅は、「えべっさん」で親しまれる今宮戎神社のすぐ西側にあり、毎年1月の十日戎で多くの人が利用する。難波と新世界・通天閣という大阪を代表する観光地の中間に位置する駅でもある。

リニューアルに合わせてバリアフリー化を図り、改札階(1階)・ホーム階(2階)を結ぶエレベーターをはじめ、バリアフリートイレも新設。改札機は1台増設して計3台とし、うち1台は幅広改札とした。

駅の美装化も図り、今宮戎神社に一番近い駅として、階段横に南海電鉄社員が「えべっさん」をイメージしてイラストを制作したデザインウォールを設置。明るく清潔感のある男女トイレにリニューアルするとともに、十日戎の福笹や今宮戎神社の青銅色をイメージしたタイルを採用。やわらかく落ち着いた空間にまとめたという。

  • リニューアルした今宮戎駅入口

  • 階段横のデザインウォールのイメージ

  • トイレリニューアル後のイメージ

外装も美装化され、「今宮戎」の名にふさわしい駅となる風合いが出るように、セメント本来の質感を生かした外装材「SOLID」を採用。使用済みコーヒー豆を活用することで、環境にも配慮している。上部の鳥よけ対策として、従来の防鳥ネットではなく木目調を施したルーバー(縦格子)を使用することで、単調なデザインとならないよう工夫した。