嵐の松本潤が主演を務める大河ドラマ『どうする家康』(NHK総合 毎週日曜20:00~ほか)の第2回「兎と狼」が本日15日に放送される。今回から登場する榊原康政役の杉野遥亮が、撮影の感想や役作りについて語った。

  • 榊原康政役の杉野遥亮

大河ドラマ初出演の杉野は、「俳優という仕事をやっているからには、“大河ドラマ”は、一度は出たいと思う、そういう作品だとわかっているんですが、自分は正直、時代劇というものに苦手意識があったんです。歴史に詳しくないので、台本を読むのにすら苦労するんです。でも、今回の台本を読んだ時、すごく面白いと思えました。『こういうふうに歴史に触れられたら、もっと歴史を好きになれただろうな』と思うような台本ですし、いただいた企画書もすごくキラキラしていて楽しそうだったんです。『その世界の一部になれるならうれしいな』という気持ちで、引き受けさせていただきました」とオファーを受けたときの心境を明かす。

実際に現場に入って、「みんなが大河ドラマに出たいと思う理由が、やっとわかりました」と杉野。「美術セットとか、むちゃくちゃすごいんです! スタジオに池があるなんて、僕は初めての経験でしたし、僕が美術部だったらNHKで働きたいと思うくらいです。馬術の稽古や所作にもたくさん時間をいただいて、いろいろなものをもらえている気がしてうれしいです」と語る。

また、「『どうする家康』の現場はにぎやかだなって思います。僕は切り替えが下手で、不器用なところもあるので、わりとしゃべらずにいるほうですけれど、ふとしたときにコミュニケーションをとれるんです。撮影の合間、殿(松本潤)が写真を撮ってくれたり・・・、そういう小さな時間で、気持ちが楽になる瞬間があります」と現場に居心地の良さを感じているようだ。

杉野が演じる榊原康政は、文武に優れた若き武将。名門榊原家の生まれだが、次男のため自由気ままに好きに生きていたところを、家康にその才能を見いだされる。本作では「徳川家臣団のマイペースな貴公子」とキャッチコピーがつけられている。

杉野は「僕は徳川四天王のうち、榊原康政だけ知らなかったんです。学生時代、歴史をちゃんと勉強していなかったので、今回、初めて知っていっています」と言い、「最初はなかなか人物像がつかめなかったんですが、今はすごく面白いなと思ってやっています。『殿に忠義を尽くす』ということに関しても、あくまで自分のペースで接するし、自分の気持ちを押し殺すこともしない。実はわりとひょうきんなところもあって、とにかくマイペース。マイペースって、良い意味も悪い意味もあるから、時に生意気に見えることもあるし、特に最初のころは実際生意気なんですけれど(笑)、その根っこには、自分の物差しがちゃんとある。自分をしっかり持っているから、周りに影響されないというか。人や物事を『自分の目で見て、自分で感じられる人』なのかなと。演じるにあたっても、最初は迷っていたけれど、『大事なのはその瞬間、その瞬間、どんな気持ちでセリフを言えるか』というところに立ち返れてきた気がします」と語る。

「自分の目で見て、感じられる人」というのは、全体の流れの中で徐々に感じたという。「小平太って、わりと状況を確認するようなセリフが多いんです。そのセリフをなぜ小平太が発するのかなと考えたとき、やがて四天王になっていく人物だから、自分なりに物事を整理したくてこの言葉を口に出しているのかなと感じて。“この状況、自分だったらどうするだろう”と考えているし、考えることそのものを楽しんでいる人なのかなと思っています」と話した。

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