女優の井上真央が、2023年1月期のTBS系金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』で主演を務めることが17日、発表された。共演には、俳優の佐藤健と松山ケンイチが決定した。

  • 左から佐藤健、井上真央、松山ケンイチ (C)TBS

本作は、運命だと思った相手を突然失い、その死を受け入れられない主人公たちが、数奇な運命に翻弄されながらも奇跡を起こそうとする、切なくて温かいファンタジーラブストーリー。脚本家・安達奈緒子氏が描く完全オリジナルドラマとなる。

幼馴染だったが、大人になってから偶然再会し、改めてお互いを運命の相手だと確信した相馬悠依(井上真央)と鳥野直木(佐藤健)。悠依にプロポーズしようと心に決めた矢先、直木は不可解な事件に巻き込まれ突然悠依の前から姿を消してしまう。悲しみに暮れながらも直木を懸命に探す悠依だったが、実は直木は自分が死んだとわからないまま魂となって現世をさまよい続けていた。自分の声が悠依に届かず、何かがおかしいと不安を感じている彼の前に現れたのは、唯一直木の存在を認識できる刑事の魚住譲(松山ケンイチ)。直木は譲に、自分の言葉を悠依に伝えてほしいと頼むのだが・・・。一番愛している人にきちんと「ありがとう、さようなら、愛している・・・」を言えないまま別れることになってしまった直木は、その“思い残し”を果たすことができるのか。

本作の主人公・相馬悠依(そうま・ゆい)を演じるのは井上真央。『花より男子2(リターンズ)』以来、TBS連続ドラマで主演を務めるのは16年ぶりとなる。そして、鳥野直木(とりの・なおき)を演じるのは佐藤健。『恋はつづくよどこまでも』では、胸キュンシーンで多くの視聴者を虜にした毒舌&超ドSドクター役が人気となった佐藤だが、本作では一変。憎まれ口をききながらも、悠依を真摯に想い続ける恋人を演じる。さらに、現世をさまよう直木と唯一意思の疎通ができる刑事・魚住譲(うおずみ・ゆずる)役を演じるのは松山ケンイチ。今回がそれぞれ連続ドラマ初共演となる。

キャスト3人と、脚本の安達氏、磯山晶プロデューサーがコメントを寄せた。

■井上真央

生きること、死ぬこと、愛することや人を想うこと・・・いろいろなテーマが詰まったドラマだと思います。
佐藤さん、松山さんとの3人での共演は初めてですが、掛け合いのシーンもおもしろく大切な人を想えるような作品です。オリジナルドラマなので、どのような展開になっていくのか、私自身も楽しみながら演じたいと思います。
悠依にとって、大切な存在である直木が突然目の前から姿を消してしまいますが、直木を一途に思う姿や信じようとする姿はとてもピュアです。
素敵な作品にしますので、ぜひご覧ください。

■佐藤健

大切な人に想いを伝えられないもどかしさや切なさ、それでも懸命に想いを伝えようとする登場人物たちに胸を打たれました。
人から見えない、触れない、人に声を届けられないという特殊な役柄ですが、皆様とこの世界観を形にしていくことが今からとても楽しみですし、やりがいのある役を演じさせていただけることを大変光栄に思います。よろしくお願いします。

■松山ケンイチ

このドラマは、突然姿を消してしまった人と残された人のそれぞれの想いが描かれています。僕は台本を読んだときにどっちの立場もいやだと感じたので、やはり今一緒にここにいる瞬間をもう少し大事にしなければいけないなと改めて思いました。
僕は悠依と直木の2人を繋ぐという少し特殊な役ですが、楽しんで演じられたらと思います。共演者のみなさんのことを知ることはすごく楽しみなので3人で親睦を深めていき、いい現場にできればいいなと思っています。
いろいろな登場人物が出てきて、いろいろな部分で感情移入ができると思います。みなさんの背中を押せるような作品にしたいと思っていますので、ぜひ楽しみにしていてください。

■脚本・安達奈緒子

残された時間について考える年齢になってきました。同年代の友人や、かつてお世話になった方の突然の訃報を聞いても、ああ、わたしもそんな歳になったのだなあと思ってしまう、そして、もう照れている場合ではないのだなあと思います。伝えたいことは伝えておかないと、いつ言えなくなってしまうかわからない。
プロデューサーの磯山さんからこの企画のお話をいただいたとき、ド直球に愛を伝えるお話は素敵だなと素直に感じました。この感覚は、もしかしたら年齢にかかわらず多くの方に共感していただけるのではないかと、ここ数年の世情も相まって強く考えるようになりました。
人間にはどうにもならない欲もあり、放たれる愛はけっして美しいものばかりではありません。でもやっぱり誰かが誰かを思う姿には胸を打たれます。
井上真央さん、佐藤健さん、松山ケンイチさんをはじめとする、贅沢過ぎる俳優の方々の魅力とお力をお借りして、大人だからこそ懸命に、愛を伝えようとする人々を描いてみたいと思っています。

■磯山晶プロデューサー

安達奈緒子さんと新しいドラマを作ることが出来て、とても幸せです。
そしてこの企画に乗ってくださる役者さんがこんなに素敵な方々でいいのか? と非常に贅沢な気持ちです。
井上真央さんとは初めてご一緒しますが、安定と信頼の演技力と華やかさを兼ね備えた稀有な女優さんだと思っていましたし、今回、数奇な運命に翻弄されながらも力強い生命力で前を向く悠依を演じてもらえるのは井上さんしかいない! と思ってオファーしました。そして、『恋つづ』以来ご一緒する佐藤健さん。3年ぶりの連ドラ出演として決めてくれたのがこの作品であることが誇らしいです。恥ずかしくて「好き」が言えなかった意地っ張りで不器用な直木を、きっとスーパー魅力的なキャラクターに仕上げてくださると信じています。さらに、2人を繋ぐ「見える」刑事・譲役の松山ケンイチさん。松山さんとも初めましてですが、常々、松山さんの困った感じの表情に惹かれていたので、このドラマで「究極の巻き込まれキャラ」として活躍していただけるのではないかとワクワクしています。
「大切な相手には大切だってことを今! 伝えよう」がメッセージです。
見終わった後に皆さんが誰かに言いたくなるといいなあ、と思っています。
どうかご期待ください。