俳優の北村匠海と中川大志がW主演を務める映画『スクロール』(2023年2月公開)の特報、および第1弾ビジュアルが17日に公開された。

左から北村匠海、中川大志

左から北村匠海、中川大志

同作は橋爪駿輝による同名小説の実写化作。学生時代に友だちだった〈僕〉(北村匠海)とユウスケ(中川大志)のもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉(古川琴音)と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂(松岡茉優)の時間が交錯していく。

解禁された特報はユウスケが〈僕〉に「友達が、死んだ」と電話で告げるシーンから始まる。「この社会で、夢など見てはいけない」と、どこか疲れた表情の〈僕〉や、 「幸せになれるかな」とつぶやく菜穂、 「いつ死ぬかわかんないしね。やりたいことやっておかないと」 と話す〈私〉など、それぞれが抱える心の叫びが伝わってくるシーンが続いている。理想と現実のキャップに溺れ、何者にもなれないのではと感じながら不安な日々を過ごす登場人物たち。撮影監督を務めた川上智之によるエモーショナルな映像美と印象的なカットが随所に散りばめられた映像は、そんな暗闇の中から〈僕〉がどこかへ向かって疾走する躍動感溢れるカットで終わる。

さらに、併せて解禁された第一弾ビジュアルは、本編と同じく撮影の川上智之が撮り下ろした。屋上にいる北村演じる〈僕〉と中川演じるユウスケが、どこか物憂げな表情をしており「生きること。愛すること。」というコピーが印象的なポスターとなっている。

(C)橋爪駿輝/講談社 (C)2023映画「スクロール」製作委員会