朝ドラのヒロインといえば、台詞量も膨大で撮影スケジュールも密だと言われているが、福原は「毎日必死にやっていますが、大変だという感覚はなく、それよりも自分がヒロインを演じられることがすごくうれしいです。1日に撮る量や撮るスピードの速さは初めての経験なので、ちゃんとついていかないとという緊張感はあります。でも、毎回新しい発見があるし、キャストの皆さんも本当に素晴らしい方たちばかりで、いつも刺激をいただいています」と、とても前向きだ。

そして、ロケ地である東大阪や五島列島での撮影を心から満喫していると言う。「東大阪はものづくりの町ということで、いろんな町工場がたくさんあってかなり新鮮で、ここからいろんなものが作られ、私たちはそれらを生活で使わせてもらっているんだなと感じました。また、大阪の方はやっぱり明るくてパワーがある楽しい方ばかりで、家族のように近い距離感で接してくださっています」

五島列島については「行った瞬間に自然がいっぱいだと感じ、とても気持ちが良かったです。海がすごく透き通っていて、底まで見えるぐらいきれいで、一気に癒やされました。いろんな悩みや不安などがあっても、そこに行けば解き放たれるような感覚がありました。お刺身やお肉など、ごはんもすごくおいしいですし、人が優しくて穏やか。五島の空気と一緒に、そういう温かさや優しさも感じましたし、どちらも本当に素敵な場所です」とうれしそうに語る。

今後は、人力飛行機に関わっていく舞だが、そこでチームメイトたちと絆を深めていく物語も描かれていく。「皆さん、とても明るくてエネルギッシュで、ああ青春しているなあという感覚があります。人力飛行機を飛ばすために、皆が1つにまとまり、がむしゃらにやっていくという団結力がすごいです。現場では緊張感もありつつ、仲良く楽しく演じさせてもらっています」と撮影は順風満帆のよう。

最後に本作に込めた思いを「『舞いあがれ!』という作品では、繊細な部分や温かい部分、優しさや人との関わり、愛がとても大切に描かれているので、それらをたくさんの方に届けたいです。夢を持っていてもなかなか前に進めなくて、ちょっと後ろ向きになってしまう方もいると思います。そういう方に向けても、勇気や夢に進んでいくことの素晴らしさを伝えたい。頑張って努力して進んでいけば、良いことが待っている。舞ちゃんも頑張っているから私も僕も頑張ろうと思ってもらえるように、私自身も頑張りたいです」と力強く語った。

■福原遥(ふくはら・はるか)
1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。2005年に子役としてデビューし、2009年よりNHK Eテレの子供向け料理番組『クッキンアイドル アイ! マイ! まいん!』で主演を務め注目される。2017年にはテレビアニメ『キラキラ☆プリキュアアラモード』でキュアカスタードこと有栖川ひまり役の声優に抜擢。映画『女々演』(18)で映画初主演、『声ガール!』(18)で地上波の連続テレビドラマで初主演を務める。ドラマの近作は『アンラッキーガール!』(21)、『正直不動産』(22)など、映画は『羊とオオカミの恋と殺人』(19)、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル』(21)など。2019年に「未完成な光たち」で歌手デビューも果たした。

(C)NHK